コード・ブルー！

わたしが今、入院しているのは

基幹災害医療センター
救命救急センター（ER）、
周産期母子医療センターなどを備えた
高度医療対応の大病院です。

一般に、
病院の外来での院内アナウンスといえば

「お車の移動のお願い」
からはじまって
基本的に事務的なものが多いですよね。

入院病棟で行われる一斉アナウンスは
「面会時間終了」
「消灯の時間」
などなど、
日々のルチーンアナウンスがほとんどです。

一昨日
周産期センターで

「○○様、
いらっしゃいましたらすぐ病棟へお戻りください」

というアナウンスが流れました^^;

現在、コロナの影響で
周産期センター入院中の人たちは
院内であっても、
病棟の外に出られない決まりになっています。

知らなかったのか、
それとも
ちょっとだけなら・・・ということだったのか。

いずれにしても、病棟内缶詰生活は
動けるのに入院中の身としては
けっこうキツイですから
気持ち、わからんでもない～！（出ないけどね）

その後、
無事に戻られたでしょうか・・・。(^^;

そして昨晩も
院内アナウンスが流れました。

「コードブルー！コードブルー！
○階××病棟！！」

おおおおお～～～～～(￣◇￣;)

スタットコールです！

救急車で運び込まれてきた患者さんの容態が
想定以上に危篤だった場合や
入院中の患者さんの容態が急変した場合など

１秒でも早く
人員確保、複数のスタッフの判断と
命を救う機器が必要な状況が生じたときに

全スタッフにそれを知らせ
緊急召集するための院内全館放送
それが、コードブルーです。

ERもある大きな病院では
容態急変は珍しいことではありません。

スタットコールがかかったら
院内の医師、看護師、薬剤師、事務も含め
スタッフは時として
進行中の業務を一時中断してでも
その場にかけつける責務があります。

特別な理由がないかぎり、
行かないことは許されんぞよ！

・・・という空気が流れています。

基本的には、
それぞれの患者さんに
主治医がついていますが

急変時には
主治医が持つ医学知識だけではなく
各科のさまざまな専門分野の知識を総動員することで
あらゆる角度から患者さんを診ることが可能に
なります。

コードブルーは本来
患者さんや家族さん、
面会に来られている一般の方々に
不安や恐怖を与えないように考えられた
病院特有の業界用語、
つまり、業界の外の人にはわからない隠語なんです。

ちなみに、食事休憩行くときは
「エッセン行きまーす」
と言います。

コードブルーはテレビドラマになったので
隠語のはずなのに
今や業界人じゃなくても
知らない人はいないのでは・・・？
と思いますが、

緊急のアナウンスだとわかっていても、

「急変です！
全スタッフは○階××病棟へ
応援をお願いします！」

と、事実を直球でアナウンスされるより

「コードブルー」

と、間接的なボールを投げられるほうが
なんとなく人間心理として、ドキドキせずに
済むかもしれませんね。

ドラマ化されたあと、
隠語を使いにくくなって

「業務連絡。
スタッフは○階××病棟まで99番連絡ください」

という形で
アナウンスするようになった病院も。

99番。
要するに「救急」ですよね。

ドラマでは、ドクターヘリ出動！
の意味合いで
コードブルーという言葉が
使われていましたが、

正確には、コードブルーは
院内で患者さんの容態急変を知らせるための
スタットコールであって、
ドクターヘリ出動のときには使いません。

患者さんのことを配慮した隠語を
ドクターヘリ出動要請のときに
スタッフ間で使用する必要はありませんね。

1分１秒が命取り。
緊迫の状況。

だけどとにかく
院内にいらっしゃる一般の方々を
ドキドキさせてはいけないので

「通常の業務連絡ですけど何か～♪」

ぐらいのテンションで
アナウンスするのが基本ですが

昨日のコードブルー・・・

なにか、ただならぬ切迫した空気・・・
けっこう緊迫感
伝わってきてたな・・・(￣▽￣;)

同じ建物の中で
もうすぐ生まれてくる命があれば
消えようとしている命があり、

病院という場所は
人の生と死・・・
見届ける神聖な場所なんだなぁと
改めて思いました。

急変の患者さんが
どうか助かりますように・・・！！

祈るような気持ちでいたら
わたしの気持ちに共鳴するように
おなかがボコボコ波打ってました。