お菓子のレイ
1週間後、
中学校3年生ここちゃんの卒業式です。
子だくさんなので、
これまで数えきれないほどの卒園式、卒業式に
参列してきましたが
わたしはいわゆる学校のセレモニー、
入学式や卒業式といった式典がかなり苦手です。
おめでたいことだけど
なんかこう・・・厳粛な雰囲気に飲まれてしまい
疲れてしまうんですよね。
(パンスト、パンプス、礼服も苦手〜)
もちろん、卒業生の成長を心から喜び
これから新しい道へと進んでいく彼らに
エールを送りたい気持ちはあります!
お世話になった先生方へ感謝する気持ちも
言葉にできないぐらい大きいです。
わたしの心の中を占めるそれらの感情は
心が揺さぶられて呼吸が浅くなるような
不安定な方向ではなくて、
とても穏やかで
心の中をじんわりと温かく満たしてくれるような
笑顔になれる方向です。
なのに!
卒業式の空気感が
メイクが涙で崩れるぐらい
涙腺を刺激してくるんですよ〜!
違うでしょ?
そっちの方向の気持ちじゃないでしょ?
なんで泣かされてるの?
やめてよー!
自分の感情と、実際の表出方法が
大きくズレてることに違和感。
感情に素直に従ったとすれば
穏やかな笑顔でいるはず。と想像するのに、
なぜか真逆の表現になってるわたし。
コントロールできない自分を正そうとするのか
無意識に戦闘モードになってしまい、
卒業式が終わった頃にはぐったり疲労困憊です。
そして式典の日の夜は緊張とストレスから
決まって偏頭痛というのがお約束。
今年は
幼稚園卒園式
小学校入学式
中学校卒業式
高校入学式
4回の式典を抱えており、
全部終えた4月にはわたし、
踏ん張りすぎて腑抜けになってるかもです。(^◇^;)
大阪では卒業式のあと、
在校生や保護者が花道を作って
花びらシャワーや首飾り、一輪のお花などを贈って、
拍手で卒業生を送り出す式典後の定番がありました。
沖縄の卒業式では
晴れて学び舎を後にする卒業生に、
後輩や先輩や親族や友達や、
みんなが次々にお菓子の首飾り(レイ)を贈る
卒業式の伝統が根付いています。
100均のラッピングコーナーに売ってる
セロファンで、キャンディーやチョコ、クッキーなど
小ぶりのお菓子を縦列に包んで、
つなぎ目をリボンなどで結んで輪っかにした首飾り。
通称『お菓子のレイ』を卒業生の首に
参列者が「これでもか!」と、かけまくる!
なかには、『うまい棒』で作った王冠だったり、
大きめの袋菓子をつないで作ったカバンだったり、
アレンジ多種多様!
お菓子でできた装飾品であればなんでもアリな感じ。
花道を進むごとに、
あっちからも、こっちからも
顔が埋もれて前が見えなくなるほど
お菓子の装飾品まみれになった卒業生が
溺れそうになっています。笑
〝レイ〟というのは、
観光客へのプレゼントやフラダンサーなどが
首から下げているハワイ伝統の花飾りのことです。
本来は、ハワイの人たちが日々の感謝の気持ちや
敬愛の気持ちを込めて
日常的に贈るものなのだそうです。
なぜ、沖縄の卒業式に
ハワイのレイが応用されたのでしょうね。
年中ハイビスカスが咲いている沖縄は、
ハワイっぽいからか?
沖縄はアメリカ人がたくさん住んでいて、
アメリカ文化が混在しているのも
理由なのかもしれません。
また、沖縄の人たちはパーティー好き。
家族との絆をとても大切にする文化があって、
お盆やお正月、家族の誕生日など、
イベントのときにはみんなが集まって宴会をしたり、
家族でゆったり過ごす時間を
とても大切にしておられます。
家族だけではなくご近所や友人など、
みんなでコミュニケーションを楽しみ、
感動を分かち合い、絆を深める(という名の泡盛大会?笑)
沖縄独自の文化がたくさん存在します。
卒業式のお菓子レイも、
そんな島の人たちの温かさから
根付いた文化なのかもしれないなぁと思います。
学校の外に出ても、
地域の人たちが道端に出てきて
「おめでとう」とレイをかけてくれるんですよ。
とうとう、お菓子だけじゃなく、
カラフルなバルーンとか、大きなメガネとか
お菓子をいっぱいぶらさげた傘を手渡されたりして、
もはや仮装パーティー。^^;
卒業式は学校行事。
厳かな式典なので、
おふざけしてはいけないっていう固定概念がありましたが
せっかくの祝いの日なんだもん、
人に迷惑をかける行為でなければ
パーティーグッズをふんだんに使って非日常感を演出、
イベントはおおいに盛り上がって
みんなで祝うというのも素敵ですね〜♪( ´▽`)
年度末になるとスーパーやコンビニにも
さまざまな種類のお菓子のレイがたくさん並びます。
手作りレイ用のお菓子コーナーまで
特設されてたりしてお祭り状態です。
『児童・生徒への贈呈品の受け渡しは
自粛していただくようお願いいたします』
一応、学校からの公文書には注意書きがあり、
卒業式当日も校門の前には
『お菓子のレイ自粛のお願い』立て看板まで設置されます。
でもまぁ誰も聞いちゃいません。(^◇^;)
学校も暗黙の了解です。
中学3年生にもなると
お祝いしてくださるみんなの気持ちは嬉しいけど、
『うまい棒』を代表するような
駄菓子を大量にもらっても食べない・・・
実際あんまり嬉しくないし
困っちゃうんだよ〜
というので
どうしたもんかと悩みました。
せっかくなら、
喜んでもらえるものにしたいじゃないですか。
それでいて、他の人とカブらないもの。
もらって間違いないのはなんだろう?
おにぎりのレイ?(^_^;)
それだと作り置きできないから
当日の朝が戦争になるか・・・(無理だな)
・・・ポテチか〜!
ポテチでレイ、作れるかな?
ということで、大量のポテチを買ってきて
袋の上下をホッチキスで留めて楕円形に整え、
つなぎ目を100均のリボンで結んで首飾りに
してみました。
おおおお〜〜それっぽい。
(けど、これクラスの人数分・・・
持っていくのかさばるな笑)
高校入試からの中学卒業式ばかり
気をとられていたのですが、
よくよく考えてみたら、明後日、
中学より先に幼稚園の卒園式でした!!
ん?待てよ?
幼稚園のレイ、忘れてたー!
園児は中3みたいなこだわりはないので
駄菓子で十分!
大急ぎでお菓子を大量に買ってきて
昨日の日曜日、ひたすら中学生用と幼稚園児用、
2種類のレイ作りに明け暮れました。
とっても素敵な沖縄文化。
しかし親はたいへんや〜!