妊娠初期の卵巣の腫れ
妊娠判明!
喜んだのも束の間、
エコーで「卵巣が腫れている」
と言われて不安になった妊婦さんは
けっこういらっしゃるんじゃ
ないかと思います。
統計上では、
妊娠初期にエコーで
卵巣の腫れを指摘される妊婦は
15人に1人。
わたしは12回妊娠過去ので
初期に卵巣が腫れていると
言われたのは2回でした。
(けっこうな頻度だ!)
生理的な卵巣の腫れは
排卵した側の卵巣でのみ起こるので
通常、片側の卵巣だけが腫れます。
妊娠するとなぜ
卵巣が腫れることがあるのでしょうか。
赤ちゃんが育っていくために
将来胎盤になっていく組織から
妊娠継続ホルモンが分泌され、
卵巣を過剰に刺激します。
「おなかに赤ちゃんいるよ!
サボらないでしっかり仕事して!」
それを受けて、卵巣も
妊娠継続ホルモンの分泌を増やし
「赤ちゃんを育むミッション」を
やり遂げるべく
脅威の働きを開始します。
卵巣は超多忙状態で
期待に応えようとガンバリすぎて
余計な水分を溜めこんでしまいます。
これが、妊娠初期によく見られる
卵巣の腫れです。
妊娠16wぐらいになって
胎盤が出来上がるとミッションクリア。
「卵巣、おつかれ!
あとは胎盤が仕事するから。
もう休んでいいよ〜」
溜め込んだお水は自然に吸収されて
妊娠中期にはなくなっていきます。
なので、初期に腫れていたとしても
卵巣の直径が6cm以下の腫れなら、
経過観察です。
7〜9cmは、医師によって方針が
違うようですが、
経過をみて、大きくならないようなら
そのまま様子見になることもあるし、
大きくなる傾向にある場合は
10cmに満たなくても
手術をすることもあります。
10cm以上は、
卵巣が重さに耐えかねて
ねじれてしまったり、
破裂や、
分娩時に腫れた卵巣が邪魔して
赤ちゃんが出て来れないなどの
リスクがあるので
妊娠12w以降に手術します。
手術、なんて言われると
それって病気なんじゃないの?!
と思ってしまいますが、
ぜんぜん病気じゃないけど
手術しておいたほうがいいよね
ってこともあるわけです。
ということで、
妊娠初期の卵巣の腫れは
80%ぐらいが生理的な腫れ。
残り20%は
妊娠とは直接関係のない
卵巣の良性腫瘍。
この場合も、
経過観察か手術かは
生理的な腫れの治療法に準じます。
稀に、卵巣の悪性腫瘍(卵巣がん)の
場合もありますが、
圧倒的に多いのは
生理的な腫れ、もしくは
慌てる必要のない良性腫瘍です。
まとめると、
妊娠初期に、
片方のちょっと
卵巣が腫れるというのは
妊娠継続のために
受精卵と卵巣が
めっちゃがんばって仕事してる!
という証拠です。
順調、順調♪