第12子・生後1ヶ月の『たそがれ泣き』『コリック』

生後１ヶ月のねねちゃん、
ここ最近、夕方18時半頃から夜22時ぐらいまで
何かに取り憑かれたように
大声で泣き叫んでいます。

おっぱいをあげても
顔をブンブン左右に振りながら
のけぞって泣き、

ミルクをあげても手足をバタバタさせて
真っ赤になって怒り、

縦抱きにしてあやしても
息が止まるんじゃないか、
血管が切れちゃうんじゃないかという勢いで
泣き続けて

表情は
なんだか苦しそうで痛そう・・・

おむつ、空調、衣類、げっぷ、おっぱい、
不快なことがないか
思いつくことをすべてチェックし
対処しても泣き続けて

泣きながら少量ずつだけど
頻繁に吐く・・・

たぶん、彼女は飲むのが下手で
空気を溜め込みやすい子だと
思われますが・・・(^^;

もうこれ以上
何をしてあげればいいのか！！

12人も育てているわたしでさえ、
辛そうに激しく泣き叫ぶわが子の姿を見ていると
どこか具合が悪いんじゃないかと
思わず不安になってしまうほどです。

この原因不明の大泣きは
新生児期からはじまり、
生後３～４ヶ月ごろに自然になくなる
生理的な現象。

なぜだか
夕方から泣き始める子が多いので

『黄昏（たそがれ）泣き』

と呼んだり

『コリック』

と呼ばれています。

コリック（colic）とは、
直訳すると「仙痛」。

仙痛の定義は

「おもに胃壁、腸壁などを形成している
平滑筋のけいれんによって起こる痛みで
発作的におなかが痛くなり、
しばらくの間続いて、徐々に解消していき
間隔をおいてまた激しく痛み出す」

とされています。

現在の医学では、
黄昏泣き・コリックの原因や
なぜ起こるのかのメカニズムは
はっきり解明されておらず、

赤ちゃんの消化器官が未発達で
胃酸が逆流しやすかったり
母乳ミルクを飲んだり、泣いたりすることで
たくさんの空気を吸い込んでしまい、
胃が膨張して苦しくなることや、

ゲップがうまく出せずに
胃から腸に母乳やミルクを
スムーズに送ることが難しいこと、

腸内細菌叢が不安定で
便秘になったりガスが溜まったりすることで

おなかが苦しくなって
コリックを引き起こすのではないか？

という仮説が立てられています。

ですが、厳密には
医学的根拠を示すまでの研究結果は出ておらず、
はっきりした原因はわかっていません。

つまり

「黄昏泣きの原因は
おなかの痛みや不快感ではなかろうか？」

という、憶測の段階なんです。

わたしは12人育ててきましたが
黄昏泣き・コリックは
全員あったわけではありません。

男女問わず、母乳かミルクかも関係なく
激しくあった子、ちょっとあった子、
まったくなかった子、いろいろでした。

そして、
１２人目のねねちゃんが
きょうだいの中でもっとも激しい！！

彼女の場合は
黄昏泣きという名がピッタリの時間帯
毎日夕方からギャン泣きタイムが始まりますが

コリックそのものは、
必ずしも夕方というわけでもなく、
ほぼ同じ時間帯に
起こることが多いようです。
その子なりの体内時計があるのでしょうね。

胃腸の痛みだと仮定すると
それは赤ちゃんの消化機能が未熟ゆえのことなので
ママにできることは、
成長を待つしかないですよね。

赤ちゃんが泣くのは

おなかが空いたとき
おむつが気持ち悪いとき
暑い、寒い
抱っこしてほしい、
おなかが不快

などなど

『赤ちゃんが泣くのは必ず理由があり
犯人探しをしてあげるべき』

という意見もあれば

『赤ちゃんは泣くのが仕事だから
犯人がわからなくても気にするな』

という意見もあります。

わたしは
赤ちゃんが無意味に泣くことはなく、
きっとなにかしら泣いて訴える理由は
あるんだろうなと思っていますが

そうはいっても、
どんなに科学や医学が進んでも
人間の知能ではっきりわかっていることなんか
全体のほんの少しであるのが現実です。

人体は不思議に満ち溢れていて
まだまだわからないことだらけ。
未知だらけなんです。

わたしは学者ではないけど、
多少なりとも赤ちゃんの解剖生理を
学んだ身としては

泣く理由は
いろんな複数のことが組み合わされて
いるだろうと思うんです。

単純に

おなかがすいた
だっこしてほしい

などという
わかりやすいことで片付けられない
と思っています。

だから、
泣いてる理由がわからなくても
泣き止ませることができなくても
ママは自分を責めなくていい！

そもそもコリックだったら
赤ちゃんの解剖学や生理学に精通した専門家でさえも
原因は不明、
泣いてる理由ははっきりわからない
と言ってるものを

ママが赤ちゃんの泣きの理由を見分け、
魔法のように対処し、
操れるわけがないのはわかりますよね？

赤ちゃんにコリックが起きると
実際、多くのママは追い詰められます。

何をしても泣き止んでくれない赤ちゃんを
毎日何時間も相手し続けるのは
辛い以外の何でもないですから。

自分の無力さ、
ママとしてのスキルの低さに自信喪失するし、
なにより、赤ちゃんの健康上の問題なのでは
と思い悩み、不安はどんどん募ります。

わたしは
ねねちゃんが泣き叫んでいる夜は
少し切ない気持ちになります。

コリックだから、
病気でもなく、生理的現象。
消化管の未熟さがもう少し解消される時期が
来るまで、大きな器で見守ってあげるだけ
って頭ではわかってるけど

痛いんだったらかわいそうで
代わってあげたいと思うし、

昼間の刺激で、
夜になったら疲労が溜まって泣いてるのなら
まだ生まれて間もないのに
ママの仕事に付き合わせてごめんね、って
気持ちになります。

わたしは「切ない気持ち」だけど、

イライラしたり、悲しくなったり、
ママをやめたいと思ったり、
いいかげんにしてほしいと思ったり

コリックの赤ちゃんを育てているママは
それぞれいろんな感情になることでしょう。

でも
赤ちゃんがギャン泣きしているとき、
ママがどんな気持ちになるかは関係なく、

あなたはおなかで赤ちゃんを育み、
出産という一大仕事を成し遂げ、
今も、子育てという
何にも変えられない
素晴らしい仕事をしているんです！

『赤ちゃんはママがどう対処しても
泣き止まないことがある。
そして、それは誰のせいでもない』

ということだけは
覚えておいてほしいと思います。

黄昏泣き、コリックが激しかったからといって
その後、育てにくい難しい子に
なるわけでもありません。

ママがあたふたしながらいろいろな方法で
泣き叫ぶ赤ちゃんに向け
悪戦苦闘しているうちに
いつの間にかコリックの時期は過ぎ去っていくから。

乗り越えられない壁なんかない！

・・・けど
ねねちゃんが泣くと
切ないなぁ〜(T ^ T)

これが母心です。(￣▽￣;)