外陰部と膣の耐えがたい痛み
外陰部と膣が
「なんとかして！」というレベルで
ヒリヒリ、ズキズキ、かゆみ、腫れなどを
もたらす病気
ヴルヴォディニア。
聞きなれない言葉で
実はわたしも知りませんでした！
主な症状は強い痛みで
切られるような感覚があります。
それは常にあったり、
間欠的だったりします。
タンポン挿入時、自転車の乗るなど
陰部に圧迫がかかるときや、
耐え難いほどの性交痛だったり、
突発的に、何の前触れもなく
さまざまな場面で起こる
慢性疼痛症候群の一種で
長期にわたることもあります。
明確な原因はわかっていません。
膣内を調べても何もなく
正常であるケースが多く、
診断がとても難しい疾患です。
かなりの痛みを伴うにもかかわらず、
自分が罹っていることを
知らないまま我慢し続けている女性も多く、
病院に行ったところで
適当にあしらわれ
ヴルヴォディニアの患者さんは
苦痛とともに
周囲に理解してもらえない
ダブルのストレスで
二時的障害、うつ状態を引き起こし、
生活の質が低下することが
問題視されています。
痛いのに、
気のせいだと言われたら
辛すぎますよね。
原因がはっきりせず
診断がつかないなんて
メンタルやられます。
原因として考えられることは
いろいろ研究されていて、
炎症が起きやすい遺伝的要素だったり、
アレルギーや自己免疫性疾患、
感染症（カンジダや細菌性膣炎）
ウイルス、神経系の障害、
骨盤底機能障害などが関係している
かもしれないとのことですが、
結局のところ、
現段階での医療では、不明。
特効薬はないけど、
低容量の抗うつ剤が処方されることで
症状が軽快することがあるようです。
オーストラリア、ならびに
アメリカ版のウイメンズヘルスでは、
ヴルヴォディニアを予防する方法が
３つ紹介されています。
その１
==セックス==
コラーゲンとエラスチンの細胞が元気になって
生殖器に送られる血流量が維持される。
その２
==マスターベーション==
マスターベーションやセックストイで
膣の組織、とくに加齢とともに狭く
短くなっていく膣口の組織を
維持するのに役立つ。
その３
==プロバイオティクス==
乳酸菌やビフィズス菌など
人体によい影響を与える微生物を
意識して摂るとよいというエビデンスがある。
ヴルヴォディニアの患者さんにとって
セックス時の挿入は痛みを増大させる
最大の原因になることから
アメリカではセックスセラピストが
介入して性行為の挿入の代わりになる
性的活動を探すように指導がなされたり
理学療法士による
膣の筋肉と骨盤底筋の増強を
促すトレーニングも行われているそうです。
外陰部、膣の痛みを主訴として
クリニックを受診される女性は
珍しくありません。
思い当たるあなたは
もしかしたらヴルヴォディニアかも
しれません。
特効薬はないけれど、
痛みを理解、共感してもらえて
お薬を処方してもらえるだけでも
少し、気持ちが晴れることもあるかも
しれません。
痛みはどうかひとりで悶々と我慢せず
受診するようにしてくださいね。
女性の味方、助産師なのに
わたしはヴルヴォディニアを知りませんでした。
無知でごめんなさい！
痛みと闘うすべての女性に
寄り添える助産師となれるように
研鑽します。
今回、またひとつ知識が増えました！
