産後の水仕事はダメ?
「床上げ3週間」
「水仕事はダメ」
「頭を洗っちゃダメ」
「冷えたらダメ」
産後は「ダメ!」ばっかり。
日本では「産後は水を使ったらいけない」と
昔からよくいわれていましたが、
これは水を井戸から汲み上げたり、
川で洗濯をした時代の話です。
今となってはそぐわないかもしれませんね。
お産が終わったばかりの水汲みは
おなかや開いた骨盤に負担がかかり、
足腰の疲労もありで
産後の回復に支障がありました。
だから「水を使うな」という
やたら広域な表現に
なっちゃったのかも〜。( ̄∀ ̄*)
今の時代
家の中で水道を使って水仕事をする場合は
まったく心配ないと思います。
まさか、まだ「井戸を使ってます!」って人は
いないですよね?!
わたしたちの生活を考えると、
洗濯は洗濯機がしてくれるし、
台所もお湯が使えるし、
お部屋自体も暖かい。
水仕事をしたからといって身体が冷えることもないでしょうから
それほど神経質になりすぎることもありません。
体の調子と相談しながらできる範囲で
無理なくやっていけばいいんじゃないかな
と思います。
ゆっくり動き、疲れたら横になるようにすれば
それでOKです。
『頭を洗っちゃいけない』
のも同じような理由。
シャワーで気軽に洗髪できるようになった時代では、
清潔にして身も心もスッキリとしていた方が
育児にも専念できますよね。
『冷えはダメ』も、
『水仕事』に通じる部分があり、
他にも回復途上にある産後の身体に
温かい血液を円滑に流してあげることで
早く元気になろうということです。
それから、おっぱいのためにも『冷え』は避けましょうね。
100%血液の加工品である母乳、
おっぱいが冷えていると
おいしい母乳も生成されないので
温かい麦茶・ほうじ茶、ルイボスティーなど
ノンカフェインの飲み物がおすすめです。
妊娠中は10ヶ月間もかけて
ゆっくり赤ちゃんを育てたのに、
産後の身体は本当に短期間のうちに
たくさんの変化が起こります。
特に、産後6〜8週間は、
子宮や生殖器の復古・退縮などの
「治ろう」「戻ろう」
とする変化と、
逆に、乳腺の発達・母乳の分泌など
ママとして
「新しい」「本能的な」
変化が同時に起こります。
この時期を産褥期といいます。
退院後の生活は、安静・休養をいつも頭に置いて、
動く範囲やその時間は自分の身体と相談しながら
徐々に増やしていくようにしましょうね。
「床上げ4週間」は、
「産褥期」という観点から言えば大正解なんですよ。
医学の発達もなかった時代、昔の人はスゴイですね!
一見元気なようでも、悪露があるうちは回復途上。
必要以上に身体をいたわってあげても
ちょうどいいぐらいです。
退院してから産後2週間目までは、
授乳とおむつ替え、赤ちゃんのお世話中心にしましょう。
産後3週間目
少し生活に慣れてきたら、
赤ちゃんが眠っている時間に少しずつ家事を始めてみましょう。
布団は敷いたままにしておいて、
疲れたらまたゴロンとなって休憩を入れましょう。
産後4週間目
様子を見て大丈夫そうなら「床上げ」をしましょう。
産後1か月健診を区切りとして、
もし異常がなければ普通の生活に戻してみましょう。
ただし、まだまだ遠出などはダメ!
産後5週間目
1か月健診で異常なければ普通の生活にもどり、
お風呂(湯船)にも入れます。
だけど悪露が続いている間は、
まだまだ無理をしないで
20%の余力を残したぐらいで動くようにしましょうね。
産後6週間目
まだ十分ではないけれど一応身体は元に戻ります。
家事に育児に大変な生活だけど、
無理をしないよう独りで抱え込まないようにして頑張りましょう!