安かった自慢
最近の子ども服はとてもオシャレです。
大人顔負けのデザインだったり、
ちっちゃいサイズのくせに値段は一人前以上だったり、
驚きます。
第1子、さらに両家にとって初孫だったりすると
じぃじ、ばぁばがたくさん洋服を買ってくれたりするので
いつもシミひとつないキレイな新品を
身にまとっている赤ちゃんが多いですが、
第3子以上になると
なかなかおもしろいことになっています。
ピンクのレースふりふりの
ベビー服を着てる赤ちゃん。
あれ？
女の子だったっけ？
あはは〜！
男の子なんですけどねー
今日のはお姉ちゃんのおさがりです〜。
もう、わざわざ3人目のために洋服を買うのは
もったいなくってー。
着れたらもう、なんでもいいんです〜
兄ちゃん姉ちゃんのおさがりだったり
お友達から回ってきたりして
少々汚れていようとヨレヨレだろうと
趣味が悪かろうとおかまいなしで
ママはあっけらかんと高笑い。
肝っ玉かーちゃんとは
このことか！（笑）
3人目以降になると
じぃじばぁばが赤ちゃんのために
新品を買ってくれるということは
もはや、ほとんどありません。（笑）
ただそこに存在するだけで十分かわいい赤ちゃんが
着ぐるみ系や全身ピンクなど
赤ちゃん時代にしか絶対着られないような
可愛らしい格好をしていると
ラブリー度が何倍にもなります。
ウケ狙いの格好をしてくる赤ちゃんも
多数います。
ハロウィンの時期やクリスマスは
大阪の赤ちゃんたちはパーティーでもないのに
仮装するのが普通です。
大阪人は「おもろい！」「アホやな！」
って言われることが最高の褒め言葉なので
その言葉欲しさについ子どもをダシにして
ウケを狙ってしまう生きものなのですね〜。
ちなみに「おもんない」と言われるのは
最高の侮辱です。
どんな罵りの言葉より「おもんない」は
傷つきます。
さて、
かわいい格好の赤ちゃんが来院すると
ちょーちょー！
その格好、
めっちゃかわいいやんっっっ！
似合いすぎやん〜
褒めちぎってしまいます。
ちょーちょー！は、
ねぇねぇ！の意味です。
このようなシュチュエーションでは
大阪人ママは全員が
ほぼ同じリアクションをとります。
でしょでしょ！
せやけどアレですよ
これ、西松屋で800円やったんです！
スゴないですか？
まず、大阪人のすごいところは
「せやけどアレですよ」で
そのあとに続く内容がだいたい予測できることです。
大阪人は、いいモノを安く買えたことは
なによりも自慢なんです。
掘り出しモノをゲットしたら
誰かにその興奮を話したくて話したくて
ウズウズしています。
それに対して関東の人は
赤ちゃんの格好を褒められて
「なぜわざわざ値段を言う？」
不思議に思うそうですね。
いくらで買ったかは聞かれないかぎり
自分からはあまり言わないのが当たり前。
でももし「いくらだったの？」なんて相手に聞かれたら
失礼な人！と感じるかもしれないと
関東のママがおっしゃっていました。
「かわいい格好ですねー」と言われたら
たとえバーゲンでめっちゃ安かったとしても
関東ではその事実は恥ずかしいことなので
隠すのが普通だと聞いて衝撃的でした。
大阪人ならたぶん
それいくらやったんー？
相手から聞かれたら
「待ってました！」
「よくぞ聞いてくれました！」
と、なると思います。
800円やったんですよ！
え、ウソやーん！
マジで！
それヤバない？
ちなみにこの場合の「ウソやーん」は
関西人のノリで
「ほんとに？！すごいね！」の意味です。
ウソやとは思ってません。（笑）
ばぶばぶはここ１〜２年、
地方から来院されるママも増えて
大阪府外からはるばる来院されることも
珍しくなくなりました。
おっぱいケアをしながら
ママたちとよく話題になるのが
大阪と東京じゃ、
お金の感覚や人間性が違うよね〜
大阪人はいかに安く買ったかを自慢して。
東京人はいかに高く買ったかを自慢します。
でも、生粋の大阪人として
一言モノ申しておきたいと思います！
大阪人のママは、ただ安く買ったことを
自慢してるんじゃないんですよ！
いい商品、値打ちのある商品を
上手に安くで買ったことこそが自慢なんです。
大阪人は実用性のないものには価値を見出しません。
大阪人にとってのお買い物は
エンターテインメントなんです。
どれだけ安く買うことができたかは
「交渉力」や「賢さ」を表すステータス！
だからいいモノを安く買ったら
自慢せずにはいられないのです！
ときに、ばぶばぶの待合スペースではママたちの
“安かった自慢”が繰り広げられています。
この帽子、いくらや思います？
えーーー
1500円ぐらい？
ちゃうちゃう！
バーゲンで500円！
マジで！
うちの子のTシャツもむっちゃすごいですよ。
これ、フリマで300円！
うそやんー！
負けたわぁぁ〜〜〜！！！
・・・って。
勝ち負けかいっ！（ツッコミ！）
