沖縄のお墓は○○を模したものだった!
海に囲まれた沖縄では
自然の恩恵や新しい命は海から授かるもの、
海の向こうからやってくるものと考えられてきました。
そのため、海の向こう・・・
水平線のはるか彼方に
神々が住う場所があるとされ、
その楽園を『ニライカナイ』と呼んできました。
広くて大きくて明るい海に出ると
開放感に満ちあふれ
心がやすらぎます。
沖縄の海はまさに、
美しくて、明るくて、広くて大きくて!
そして温かい。
その向こう側にあるニライカナイは、
神々が集う場所でもあり
生きものが死んだあと、
魂が還っていく場所でもあり、
すべての魂はニライカナイで生まれ変わって、
守護神になるんだとか。
普段は穏やかな海ですが
いったん悪天候になれば
激しい暴風と荒々しくうねる波、
真っ黒な海には恐怖さえ覚えます。
さまざまな表情を見せてくれる海は、
これだけ科学が発達した現代にも
いまだに不思議なことだらけ。
ニライカナイは楽園である反面
現生の人間がよくない行いをすれば
天罰として災いをもたらす世界でもあるので
沖縄の人たちは
台風などの自然災害が起こらないよう
穏やかな美しい海が
豊かな幸をもたらしてくれるよう
ニライカナイ信仰によって
お祭りしてきたそうです。
この世の「生」はほんの一時のこと。
体を持って生きている時間が終わりを迎えたあと、
魂だけになってニライカナイで過ごす時間は
ずっとずっと長い。
つまり、ご先祖様はニライカナイから
現世の子孫を厳しく優しく
守ってくださっていると信じられています。
だから沖縄の人たちは
海に向けて、ニライカナイに向けて・・・
自分たちが住んでいる家より
見晴らしのいい一等地に
本土では絶対見ない独特な形をした
立派なお墓(亀甲墓)を作ります。
本土のお盆やお彼岸にあたる
清明祭(しーみー)のときには
家族が大きなお墓に集まり
先祖供養の宴会を開きます。
お墓の規模はハンパなくデカい!
はじめて見たときは本当に
おったまげました!
そんな沖縄のお墓について
先日、web相談で
大阪在住のママから興味深いお話を
聞かせてもらいました。
〝なんで沖縄のお墓はあんな形をしてるのか
HISAKOさん知ってますか?〟
わたしはてっきり
お墓でお重に詰められたごちそうと
泡盛を囲んで宴会するため!
って思ってたんですが
死者は再び、
母親の子宮に還るという考えのもと、
あの大きなお墓の形状は、
なんとなんと!
分娩中を女性を
模しているとも言われているんですって!
屋根の膨らみが子宮で
両脇の柱が足。
真ん中の扉が産道へと続く・・・
え〜〜〜〜
そうなのそうなの???
職業柄、その手の話には
食い気味になっちゃいますよ!
知らんかったですよ〜!
ちゅーか、なんで大阪の人に
教えてもらっとんねん、わたし。(^◇^;)
死者の骨を海岸で洗う洗骨という習慣も
沖縄では近年まで行われていて
骨を洗うことで魂を浄化して
はるか彼方の楽園へ旅立ってもらったそうです。
果てしなく大きな海が育てた信仰心。
あの世とこの世はつながっている
という死生観は
今も沖縄に息づいているのですね。
沖縄のお墓の話を通して
改めて、子宮という素敵な臓器をもった
わたしたち女性は
産んでも、産まなくても
神秘的で神聖な存在なんだなぁと
なんだかとても
嬉しくなってしまったのでした♪