小さな子ども、ヘルメットを嫌がる!
大阪に住んでいた頃
自転車はなにより便利な移動手段でした。
大阪の道路は一方通行だらけで
駐車場を見つけるのも一苦労。
しかも駐車代高くてスペースも狭い。
自転車のほうが小回り利いて便利です。
電車の駅、生活必需品の調達、
自転車でちょっと走れば
なんでも手に入る住環境だったので
街は子ども乗せ自転車で
颯爽と走り回るママたちで
溢れかえっていました。
1998年の第一子出産から
自転車中心の生活を送ってきましたが、
当時はまだ
子ども乗せ専用自転車は普及しておらず、
普通の自転車に簡易的な子ども乗せパーツを
後付けする、
即席子ども乗せ自転車で
今では当たり前になっている
電動自転車も、珍しい時代でした。
子ども乗せ専用の自転車は
転倒防止の工夫が満載ですが
昔の自転車は
子どもを乗せる仕様にはなっていなかったので
よくバランスを崩して転倒しました・・・。
一歩間違えたら命取りですが、
子どもにヘルメットをかぶせる
という発想もない時代。
子だくさんは
赤ちゃんおんぶで前と後ろに1人ずつ
上の子乗せて・・・
今から考えればとんでもなく恐ろしいことを
してました。
時代は流れ、
平成20年の道路交通法改正で
13歳未満の子どもに対するヘルメットの
着用努力義務が施行されました。
あくまで
『努力義務』なので
ヘルメットをしなくても罰せられることは
ありません。
義務ではないけど
もしものときを考えたときに
ヘルメットは必須です。
でも、小さな子どもって
ヘルメットを嫌がる子が
多いですよね。
「かっこいいね〜!
お兄ちゃんみたいだね!」
などなど
褒めちぎってその気にさせる作戦が
よく語られますが
わたしの経験上
子どもはそれほど単純ではありません(^◇^;)
帽子も嫌がってすぐポーイ!
シャンプーも嫌がるし、
鼻水拭かれるのも、
口の周り拭かれるのも嫌いな子が多いです。
どうやら彼らは頭や顔を触られるのが
イヤなんですよね。
なぜだろう?
その心理は?
小さな子どもは、
自分の頭がどんな大きさで
どこについているのか
はっきり認識できていません。
顔や頭は自分で見ることができない位置にあるから
イメージしにくいんですね。
わたしはときどき
自分の体の幅がイメージできず
壁に肩をぶつけて痛い目に遭います。
運転も大の苦手。
車の幅がわからないので
よくガリガリ〜と擦ってしまいます。
え?なんで?
とMARKに不思議がられますが
物の位置、方向、姿勢、大きさ、形状、間隔など
ものが三次元空間に占めている状態や関係を
すばやく正確にとらえる力が
足りないようです。
なんで?って言われても
できないものはできひん。
わからんもんはわからん。
イメージできひん。
こういうのを
『空間認知能力』と言います。
でも!
わたしは鏡を見ずに
感覚でリップクリーム塗れますよ!笑
それは、自分の口がどんな形で
どこにあって・・・という
イメージがしっかりあるからです。
人間は命を守るために
防衛本能を持っています。
いきなり後ろから肩を叩かれたら
びっくりします。
暗いところでソレやられたら
腰抜かすぐらいびっくりすると思います。
見えないとめっちゃ怖いです。
これぞまさに防衛本能ですよね。
子どももそれと同じで
見えないところでいきなり
帽子やヘルメットを被せられたら
なんだ???
と防衛本能が働いて
払い取る行動に出てしまうのだと
思います。
さらに、顔や頭は
人間にとって致命傷になりやすい場所なので
とくに敏感です。
だから子どもは
顔を触られるのがキライなんですね。
敏感だから、ヘルメットの素材や硬さ、
大きさにも影響を受けやすく
ぎゅっと締め付けらるのが嫌だったり
グラグラするのが嫌だったり
細かい感覚にこだわりを持ってしまいます。
ヘルメットは、急に被せるんじゃなく
かぶる前に
「ヘルメットはこんな重さ、感触で
こんな形」
をしっかり見せて触らせて
子どもが見えるように真正面から
かぶせます。
または、鏡を見ながらかぶらせて
頭とヘルメットとの関係性を
イメージしやすいように工夫します。
あとは、月並みですが
好きなヘルメットを自分で選ばせる、
油性ペンで一緒に落書きする、
シールをペタペタ・・・
ママも一緒にかぶってみせる。
それぐらいしか
できることはありません。
上記、いろいろ試したけど
それでも嫌がるときは
とにかく根気よく
かぶらせ続けるしかない!
かぶったり、かぶらなかったり、ではなく
長期戦になるかもですが、
泣いてもわめいても
とにかくがんばって
理屈抜きに習慣づけてしまうしかありません。
チャイルドシートも同じです。
嫌がっても、暴れても
車=チャイルドシート
安全を守るためには
強制的に習慣づけるしかありませんよね。
偏食も同じ。
嫌いな食材は食べなくても
お皿の上に並べ続けます。
自己防衛本能が緩むまで
とにかく根気よく!
子育てには、
「これをすれば全部解決♡」
という都合のいいことは
ほぼないと思っておいたほうが賢明です。
よいと言われることは
いろいろ取り入れてみたらいいと
思いますが、
ときには、解決策を急ぐより
自然に子どもがヘルメットを受け入れる日まで
慌てず大きな心で
付き合うしかないのかなと思います!
つまり。
ヘルメットをかぶらせる
一番の解決策は
「かぶってくれる日が来るのを待つ」
「暴れられてもメゲない」
「頭の位置のイメージができないんだから
嫌がってもしょうがない!」
これに尽きます。(笑)