6歳児の盗みぐせ
6歳(年長)の娘は、年中の頃に2〜3回
保育園のおもちゃを勝手に持ち帰ってきたことがありました。
ここ最近、毎日のように園のおもちゃや
同級生のかばんにつけてあるおもちゃを
こっそりポケットに入れて持って帰ってきます。
そして本棚の下の隙間に隠します。
それを見つけては注意しているのですが
なかなかやめられません。
担任の先生にも相談して
園での行動に注意してみてもらっています。
悪いことだとわかっているようで
注意するとすまなそうな表情をしたり、
園でも顔色が変わるそうです。
どうしたら盗み癖をやめさせることができるでしょうか。
ネット検索すると、愛情不足やADHDなどと
かいてあります。
確かに娘は甘え下手なところがあって
幼い頃からベタベタしてくる子ではなく
あっさりしていました。
それに、妹が2人いて、さらにもうひとり生まれてくる
ということもあり、我慢させているのも
あるかもしれません。
叱ってばかりいてもよくないのかと考えて
「ママはあなたのことが大好きなんだよ。
そんな大好きなあなたがお友達のおもちゃを
勝手に持ってくるなんてことをすると
すごく悲しくなっちゃうなぁ」
『ママが悲しい』という方向から話してみましたが、
何も返答も反応もありませんでした。
また、おもちゃなども欲しがっているものを
あまり買ってあげていないことも
原因になりますか?
(いつもは100均のおもちゃで、クリスマスや誕生日に
好きなものを与えています)
盗んできたとき、どうして盗ったのか
理由を聞いても答えてくれずよくわかりません。
このまま続いていって、
万引きなどするようにならないか心配です。
やっぱり何かが足りないから
それを満たすためにやってしまうのでしょうか。
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未就学児が人の物を盗ってしまうのは
さまざまな理由があって
一概に「コレ!」とは言えませんが
ママは子育てに自信喪失してしまいますよね。
盗むことは誰から見てもダメなことです。
でも世の中には善悪の線引きができない
曖昧なことがたくさんあって、
その境界を教えるのはけっこう難しい・・・
たくさんの子どもを育ててきた中で
よいことを教えるのは簡単だけど
悪いことを教えるのって案外難しいと実感します。
わたしは小学校低学年のとき
駄菓子屋さんで
お菓子を無断で持って帰ったことがあります。
理由は、「ただ欲しかったから!」
後先考えず、そこまで悪いことだとも
思っていなかったかもしれません。
見つからなければいい、
ぐらいにしか思っていませんでした。
4年生ぐらいにときには理科の実験で使った
真っ白な石灰岩がキレイで
こっそりポケットに入れて持って帰ったことがあります。
理由は、「ただキレイだったから!」
さすがにそのときは
勝手に持ち帰ることは悪いことだと
理解できる年齢だったと思いますが
それでも薄っぺらい認識というか、
軽い気持ちで持ち帰ったように思います。
学校の備品はお店のものを盗むとは違うから
まぁいいか・・・
自分の気持ちを優先させてしまいました。
でもやっぱり
盗ったことにやましい気持ちがあったのか
親に見つからないように
こっそり引き出しに隠していたのを
覚えています。
調べてみると
『子どもの盗みぐせ=愛情不足』
というワードがザクザク出てきますが
わたしは親に愛されて育ってきました。
なので、よく言われる愛情不足からの
問題行動ではなかったと思っています。
人間には5つの欲求段階があります。
1)生きていく上で不可欠な食べる、眠るなどの
生理的欲求
2)家があるなど環境が整えられている
安全安心の欲求
3)周りに認められたい承認欲求
4)家族などの集団の仲間でいたい所属欲求
5)自分の夢を叶えたい自己実現欲求
このうち1)2)がとても大事で
木に例えると、この2段階が根っこの部分になります。
根っこがちゃんと張っていないと
木は倒れてしまいますよね。
もしくはグラグラで、幹も葉も
細くて色も悪く小さな木にしかなりませんね。
人間も同じで、1)2)が満たされていないと
何かで自分を満たそうとします。
それが盗みなど、欲求の代替として現れると
言われています。
ですが!
この子の場合、
1)2)は満たされていると思うんですよね。
満たされていないとすれば
3)以降ですかね。
3人きょうだいの一番上で、
さらにもうすぐ4人目が生まれるとのことで
お姉ちゃんはきっと、いろんな葛藤を抱え
がんばっているのでしょう。
ママにかまってほしくて気を引こうとする。
それが人のものを盗るという形になって
現れている可能性は考えられるかな。
・・・じゃあやっぱり、
愛情不足なんじゃないですか?
いえいえ、それを愛情不足ととらえるのは
短絡的すぎます!
愛情はいっぱい受けているはずなんだけど
もっと、もっと、もっと!
と求めたくなる・・・
それが人間ってものかもしれません。
愛情不足うんぬんではなく、
子だくさん家族のお姉ちゃんとしての苦悩は
いろいろあるんだと思います。
「妹よりわたしを見て!」
まだ6歳ですから。
幼く未熟な承認欲求のところで
戦っている最中なのかもしれません。
そして、ママは4人目妊婦さんで
当然、ひとりっこのような構い方はできませんね。
それでもきっと、できる限りの愛情を与えようと
がんばっておられると推測します。
1人の子どもに
全身全霊で向き合うことばかりが
正解とも思いません。
ときに親の過干渉は子どもの負担にもなり得ます。
子だくさんママに
できることは限界があるし、
不足感はあるかもしれませんが
ママなりに一生懸命4人を愛している
という根本的な気持ちさえあれば
その揺るぎない想いは必ず
時間をかけて一滴一滴、
子どもの心に伝わっていくはずです。
1)2)が満たされない養育環境なら
欲求の代替としての盗みぐせの改善は
難しいかもしれないけど、
1)2)が満たされていての盗みぐせは
幼い頃のわたしみたいに
ただ物事の善悪の認知が未熟なゆえの
浅はかな行動なのかも。
よく考えず本能的、衝動的に行動してしまい
欲しい物があると我慢できずに
突発的に物をとってしまう。
ただそれだけ。
成長していく上でそれがなぜダメなのか
学んでいくこともあります。
とはいえ、
いつかなくなるだろうからいいか、ではなく
なぜダメなのかちゃんと理解してもらうための
努力はママとして必要です。
『人のものを盗ることは絶対にいけない』
これを何度も根気よく
冷静に、そしてストレートに端的に
伝え続けるしかないと思います。
ですが、子供って、
話をしてるときは真剣に聞いている風だけど
話が終わってしまえば
本当に反省したのか?と不安になるほど
ころっと態度が変わってしまいますよね。
盗みのような深刻な話じゃなく
ほんの些細なことでも
「昨日も言ったよね!
毎日同じこと言わせないで!」
懲りずに何度も同じことを繰り返し、
叱られることは日常茶飯事です。
子どもってそういうものです。(^◇^;)
さらに、繰り返される問題行動
その都度叱って
それがちゃんと心に響いているのか?
・・・というと
残念ながらそうではないです。
子どもってそういうものです。(^◇^;)
だったらとにかく何度でも
してはいけないことは頑固として許されない
ということを子どもの頭に叩き込み
「盗んでしまったからお友達が困ってる」
「盗んでしまったからお友達が泣いてるよ」
など、わかりやすい言葉で
しつこいぐらいに伝え続けるしか
ないと思います。