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2023.03.28

〝残念だけど〟帝王切開(1)

『帝王切開も立派なお産!!』
と、いろんなところで言われています。

その通りだと頭ではわかっていても
気持ちがついていかないってこと
ありますよね。

気持ちの問題っていうのは
めっちゃ難しくて
理論や理屈でどうにかなることではありません。

嫌いな人を好きになれって言われてもできないし、
好きな人を嫌いになれって言われても
できないのと同じですね。

帝王切開を立派なお産と心底から
認めることができないモヤモヤした気持ち・・・

理屈じゃないとすれば
しかたがないのかもしれませんが、

下から産めたら成功で
おなかを切ったら失敗っていう思考回路を
ぶった斬りたく・・・^^;

語らせていただきたいと思います。

そもそも、経膣分娩と帝王切開は
何が違うのでしょう。

産道を通って地道に生まれてくるのか、
それとも瞬間移動で産道をすっ飛ばしちゃうのか。

飛行機乗り継いで時間かけて海外に行くのか
ドラえもんのどこでもドアで
いきなり目的地に到達するのか、の違いですね。

妊娠は生理的な営みで自然なことだから
お産も自然で、産道を通るべきなのでしょうか。

病気になるのも、生きてれば自然なことですが
早くよくなるためにわたしたちは受診して
お薬のお世話になりますよね。

医療の力を借りて病気を治したら不自然で
負けなのでしょうか?

自然治癒力があるんだからっ!って
無駄に戦う意味ってあるんでしょうか。

経膣分娩でも医療介入のあるお産は
たくさんあります。

分娩誘発、会陰切開、吸引分娩
無痛分娩・・・

これらは自然と言えるのか?
それとも産道を通るものの、
ダメなお産の部類に入るのか?

帝王切開はダメだけど
医療介入があっても経膣分娩ならOKなのか?

どういう基準で出産方法に対する
心の傷(バーストラウマ)ができてしまうのか
考え始めたらキリがありません。

産後はホルモンバランスの乱れや
慣れない育児でママは心身ともに
緊張状態にあります。

そこに加え、赤ちゃんがずっとグズって
寝てくれなかったり、
おっぱいを上手に飲んでくれなかったり
体重が増えなかったりすると

どれもこれも、
帝王切開だったからかな・・・と
よからぬ発想が浮かんできます。

寝不足で体調がイマイチのときには
思考回路もネガティブになりますよね。
産後は思いっきりそういう時期です!

わたしは12人目妊娠中、
低置胎盤、前置血管という問題が見つかり

「残念だけど帝王切開にしましょう」

と言われました。

〝残念だけど〟

という言葉に
過剰反応してしまう自分がいました。

どんなお産でも立派なお産!
帝王切開になることに抵抗なんて
まったくなかったはずなのに

『帝王切開は残念なお産だ』
と言われているみたいで
漠然としたモヤモヤが残ったまま
手術の日を迎えました。

わたしはなぜ〝残念だけど〟の
一言にとらわれてしまったのでしょう。

帝王切開だったママたちから
「残念だったね」
「今度はちゃんと産めるといいね」と
周囲に励まされて不快な気持ちになったという
話はよく聞きます。

「体重増やしすぎたら帝王切開になるよ!」
妊娠中に脅されたという話も。

『帝王切開も立派なお産!!』
ってキレイゴト言いながらも
結局は『帝王切開は残念なお産』という
社会的通念が根強いと思います。

人情として、
自分が残念なお産をしてしまったせいで
子どもに何か悪影響が出たらどうしよう・・・

大切な子どもを守りたい一心で
不安はどんどん膨れ上がり、
自己嫌悪と自責の念で壊れてしまいそうになる・・・

それだけ子どものことを愛しているからこそ
こんなふうに考えちゃうのだと思います。

予想外に分娩が長引いてしまい
緊急帝王切開になった場合など、

「もうちょっとがんばったら
下から産めたかもしれなかったのに・・・」

と自分を責めるママたちにも
よく出会います。

でも、帝王切開になるかならないかは
妊婦さんの気合いや努力で
決定されるわけではありません!

経膣分娩から帝王切開に
切り替える判断時期が遅すぎると
赤ちゃんは酸欠状態になり
場合によっては大病院に搬送されるレベルの
最悪の事態になることもあるのです。

赤ちゃんの命に関わるリスクを避けるための帝王切開は、
医学的に必要である場合にしか行いません。
だからこそ緊急手術帝への切り替え判断は、
まだゆとりのあるうちに、
少し早めに行うことがとても重要なんです。

例えば
『パパが育児休暇を取得すると家族思いになる』
というような先入観にとらわれると

仕事が忙しく育休を取らなかったパパは
育休を取ったパパに比べ
いつまで経っても家族に寄り添えず
親子の絆を築く関わりに影響が出るんじゃないかと
不安になってしまうかもですが、
実際にはそんなことはないですよね。

経膣分娩できなかったら
パパが育休を取らなかったら
母乳育児ができなかったら
子育てに悪影響が及ぼされるという文献は
見たことがないです。

『自然なお産』という
〝そんな気がする説〟だけに
とらわれないでほしいと願います!

 つづく

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