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2023.03.03

異常に痛みに弱い・・でも子どもが欲しい!

『痛みに弱い』という女性は多いですよね。
案外他人事じゃなかったりするかもしれない、
と思ったので、わたしの元に届いた
お手紙をご紹介します。

↓↓↓

幼い頃から異常に痛みに弱く、
病院が大変苦手です。

子宮頸がん検診を初めて受けて以来、
産婦人科からは完全に遠ざかっていましたが
サイトに「痛みについてご相談ください」とあった
無痛分娩を行っている産婦人科に相談に行きました。

でも、妊娠もしていないのに出産方法について
考えるのは順序が違っていておかしい
と言われ、相談できずに終わりました。

そもそも性行為さえも
痛みの恐怖で満足に行えない状態です。
妊婦健診や分娩は考えただけでパニックです。

心理カウンセラーにも相談したのですが、
痛みへの理解は心理学的要素も絡むため、
理解してもらえる病院を探すことに期待せず
自分でできる対処法を見つけたほうが良いと言われました。

夫婦ともに子どもを望んでいます。
自然妊娠できない場合は特別養子縁組や
里親の準備をしたいと考えています。
自力出産をどこまで目指すか2人で考えておきたく、
その目処の立て方を一番ご相談したいです。

夫以外の家族や友人には
自力出産を諦めるには早すぎると言われ続けており、
何を基準に自力出産から他の方法へ転換するのが
良いのかと悩んでいます。

↑↑↑

〝異常なまでの〟痛みに対する恐怖。

雷が怖い、虫が怖い、集合体が怖い、
高所恐怖症、閉所恐怖症など
誰にも恐怖なものはありますよね。

ちなみにわたしは
花火とかカメラのフラッシュのような
急にピカッと光るものが苦手なんですが
恐怖とは、誰だってある当たり前の感情です。

怖いものがあっても、
その対象をうまく避けつつ
普通に生活を送ることができているのなら
何ら問題ありません。

そんなに大騒ぎすることじゃないよね?
さすがに痛がりすぎじゃない?
オーバーだな、めんどくさい人・・・

他人から見ると
たいした話じゃなかったとしても

彼女自身が『異常なまでの』と自覚されているように
『痛み』という特定の状況に対して
ハンパない恐怖感がある状態。

痛みに対しての恐怖が巨大すぎて
それを徹底的に避けるために
健診に行けなくなったり
妊活にさえも支障をきたし
本人も、そして周囲の人たちも困惑していますよね。

これは、単に「痛みに弱い」では済まされなくて
『限局性恐怖症』に当てはまるのではないかと思いました。

限局性恐怖症の人は恐怖の対象に対して
苦手感が群を抜いています。
もはやコントロールできないので
日常生活に支障をきたします。

恐怖の対象(痛み)に対するマイナス感情は、
脳の扁桃体という部分に伝わります。

扁桃体は、快・不快などの
本能的な区別をする場所です。
つまり安全か危険か、という
危機察知の役割をしています。

安全を察知すれば、
心身はリラックスモードに入るけど、
危険が察知されると、
戦闘モードに入るため交感神経が過度に緊張、
彼女の場合は、それが痛みをさらに増強させるのだと
思います。

仮に、性行為をせずに例えばシリンジ法などで
妊娠できたとしても
妊娠中は幾度となく妊婦健診がありますよね。
採血も内診もあります。
となると、出産以前に克服を課せられることが
山積みです。

今はまだ身体症状は出ていないようですが、
妊娠したら体調万全ではないことが多い上に
さらに恐怖を我慢して
社会生活を送ることになるので

交感神経が過剰に働いて
胸がドキドキする、呼吸がしにくい、
吐き気、頭痛、腹痛、不眠
などの身体症状(自律神経症状)も出てくるかもしれません。

では、妊娠出産を避けて
別の方法(里親や養子縁組)で
子どもを儲ける選択をしたらどうでしょうか。

子育てって、痛いことが多いです。
叩かれるし、蹴られるし、噛まれるし、頭突きされるし・・・
子どもが感染症にかかればもれなくママも感染し、
病院受診しなければならなくなります。

決して、妊活、妊娠出産を回避すれば
彼女の抱えている痛みの恐怖という問題の本質を
解決できるわけではないんですよね・・・。

だから、子どもを持つ前に、
まず精神科を受診して、
限局性恐怖症の治療をすることが先なのではないかと
思いました。

過敏になっている扁桃体の機能を和らげるお薬と
カウンセリングによって
恐怖の対象に少しずつ慣れ、
「その痛みは危険」から「その痛みは大丈夫」へ
新しい記憶を塗り変えていく精神療法。

ダブルでアプローチをかけていきます。

治療を行えば、恐怖から解き放たれるので
自然妊娠だって可能かもしれないし、
分娩だってできるかもしれませんよね!

また、精神科で限局性恐怖症の診断がつけば
それを産婦人科と共有してもらうことも可能。

『この妊婦さんは分娩中のパニックを防ぐため
全身麻酔での予定帝王切開の医学的適応である』

と判断してもらえることも
あるんじゃないかと思います。

限局性恐怖障害は
限局という名の通り、
恐怖の対象がはっきりしているので
克服しやすいと言われています。

いつかかわいいわが子を胸に抱けるように
ぜひ、一番の理解者である旦那さんと一緒に
精神科への一歩を踏み出していただきたいと思います。

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