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2015.03.05

キャベツ湿布

いきなり発症する乳腺炎。
おっぱいの痛みと発赤、腫れに
心が折れそうになります。

先日、ひどい乳腺炎のママが
来院されました。

おっぱいにキャベツの葉っぱを
貼り付けて
高熱でフーフー言っておられました。

乳腺炎のメカニズムは
なんらかの感染による乳腺の炎症です。

ばぶばぶでは、
感染源になる異物(例えば乳腺の詰まり)と
そこに居座る微生物を
おっぱいマッサージで取り除いてあげる処置をします。

足の捻挫(炎症)ならば
腫れている部分を冷湿布などで
冷やしてあげるのが鉄則ですね。
そして場合によっては
炎症止めが処方されたりします。

でも乳腺炎の場合
「炎症」の場所ば場所だけに
なにせ大切な赤ちゃんに飲ませてあげる母乳が
関わってくる乳腺なので
足の捻挫みたいに気安くお薬は内服したくない!
っていうママの気持ちは
よ〜〜くわかります。

冷湿布みたいに経皮的に貼付するにしても
内服薬ほどではないけれど
薬剤の浸透を懸念して慎重になりますよね。
それが母心です。

ということで
なるべく医薬品を使わずに
自然界に存在するモノの性質を利用して
治しておこうという
「代替療法」「民間療法」ってやつが
乳腺炎ではよく使われたりしています。

有名どころで乳腺炎には「キャベツ湿布」とか
「じゃがいも湿布」っていうのがあります。

キャベツの葉っぱは身体を冷やす作用があるので
それで腫れてるおっぱいを鎮めるという方法です。

ジャガイモ湿布は、すりおろしたじゃがいもと
小麦粉を練ってガーゼに刷り込んで患部に貼ります。
これもキャベツ同様、冷却と炎症をおさえる作用が
あるんだとか。

これらは開業助産院ではしばしば勧められていて、
わたしも試してみたことがありますが
やってみると確かにひんやりして
気持ちがいいです。

けど
どうもわたしは助産師のくせして
この代替療法ってのが
あまり得意ではありません〜〜〜。(ー ー;)

キャベツ湿布は、

「なんでキャベツなの?」
「キャベツである理由は?」

理屈っぽいかもしれませんが
科学的根拠が気になって気になって・・・

その方法のひとつひとつ、どのようなメカニズムで
どのような効果が立証されているのか
いちいち考えちゃうんです。

怪しげなものは調べてみるものの、
明確な根拠はよくわからないのが現状です。

そもそも抗生剤が必要なレベルの
ひどい感染性乳腺炎のママに
「キャベツ貼って〜」とか
のんきなこと言ってる場合じゃない気がします。

助産院は自然な母乳育児を推奨し、
支援する場所だし、

「お産も子育ても
無理なく自然のままにいきましょ♪」

軸としての考え方には賛成ですが、
出どころがはっきりしない代替療法をすすめるのって
医療者としてどうなんだろ・・って思うんです。

母乳育児は神秘的で自然なことだけど

だからって
かたくなに「よい母乳のために」って
制限食でアレも食べちゃだめ、これもダメって
アドバイスすることも
逆に不自然な気がするし

キャベツやらじゃがいもやら使って
薬は絶対使っちゃダメ!
っていうのもおかしな話かなぁって。

なにごともバランスが大事だと思うんですよね。

これが行き過ぎると

「予防接種は悪だ!」
とかいう話になったり

「医療そのものがまったくの悪!」
「マクロビこそが最高だ!」
「オーガニック以外は食べません!」

とかいう極端な話に
なったりするわけです。

代替療法は、現代医療の標準的な治療が
適切に提供された上で、そのプラスアルファとして
やってみる程度にしてほしいなーーーー・・・
と、個人的には考えています。

キャベツは
熱を持ったおっぱいに貼ったら
あっという間にしなしなになっちゃうし
衛生的にどーなんだろー・・・
じゃがいもは洋服が汚れるし・・・。

母乳パットを水で濡らして冷蔵庫に入れたものでも
十分おっぱいは冷えるんだけどなー・・・。

いろいろ考えちゃう次第です。

ちなみに過去に
乳腺炎でおっぱいにきゅうりを貼ってきたママも
いました。

その出どころと根拠はいかに?!?!

きゅうりパックは
おっぱいじゃなくて
顔にするもんじゃないの?
よく知らないけども〜〜〜〜〜。

怪しいってばー。^ ^

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