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2015.09.07

ママが肥満だと母乳育児は虐待です?

ばぶばぶ通院中のママのお話。

彼女は乳腺炎で39,6度の発熱している最中、
1歳の子どもの下痢が2週間続いていて
いてもたってもいられず、
フラフラになりながらも
小児科に連れていきました。

下痢はしているけれど元気だし食欲もあるので
とくに積極的ば治療は行われず
整腸剤のみが処方されました。

しんどい〜
早く帰りたい〜

処方箋を持って
なんとか近くの調剤薬局に行きました。

薬剤師さんからお決まりの文句。

今日はどうされましたか?

なにせママは39度超の熱ですから。

小児科で説明したのと同じ説明を
薬局でもしなければいけないなんて・・・
勘弁してよぉぉぉ〜〜〜〜〜〜〜。(T . T)

整腸剤が処方されてる時点で
薬のプロなら「どうされましたか?」
なんて聞かなくてもだいたい想像つくやろがー!

わたしをはよ帰らせてー。

と、思ったそうです。

そりゃそうです。
ごもっとも。

高熱のなか、自分の身体にムチ打って
子どものために小児科へ走ったママ、
本当に頭が下がる思いです。

薬剤師とママのやりとりは以下。

もしかしてまだおっぱい飲ませてますか?

子どもさん、下痢されてますし。
この際、断乳されてはどうですか?

いえ、まだ欲しがってますし。
そもそもわたし今、乳腺炎で
熱もあるので
飲んでもらわないと困るんです。

あのね、お母さん。
1歳過ぎておっぱい飲ませるのって
親のエゴですよ?

エゴであっても
子どもが「いらない」というまで
やめるつもりないので(ニッコリ)

と、まぁ。
このようなやりとりです。

母乳育児の「あるある」なので
ここまでのやりとりは
苦笑いでスルーしちゃいましょう。

が、わたしが「許せん!!」と思ったのは
ここからのやりとりです!!!

お子さんがどうして下痢になったか
お母さんわかりますか?

あ〜上の子たちもいるんでねぇ。
下痢してても上の子がお菓子食べてたら
欲しがったりするので
食べさせたくないものも食べちゃってたり
するから・・・
そーゆうのがいけないんでしょうね〜

お母さん!
それって虐待ですよ!
だいたい乳腺炎の母乳を飲ませることも
虐待です!

下痢が続く原因は
お母さんの母乳によくないものがたくさん
混入しているせいじゃないですか?

はぁ?
どういう意味です?

だいたいあなた、太り過ぎでしょう。
血液だってドロドロでしょうし、
母乳だって同じことですよ。
そんな肥満の身体が作り出す母乳の成分が
お子さんにいいはずがない。

痩せる努力をしないあなたは
虐待と同じことです。

・・・帰り道。
彼女は涙が止まらなかったそうです。

確かに彼女は、ええカラダしてはります。
なかなかのビッグママです。

でも、本当に子ども想いで優しくて頭脳明白で、
わたしは彼女が大好きです。

3人目の子育てにして
はじめて完全母乳育児ができたんです。
今は心から母乳育児を楽しんでおられます。

そんな彼女のことを
虐待ですって?

だったら高熱の乳腺炎のなか、
小児科優先に受診したりしないでしょ!

肥満の身体が作り出す母乳が虐待?

なんてことを言うんでしょうか。
ありえません。
少なくともわたしは、
ずっと彼女の母乳育児を支援してきました。

料理も上手な彼女。
栄養を考えてしっかりバランスのいい食事を作って
食べていることも知ってます。

サラサラの、とても美味しそうな母乳が
ほとばしっています。
そして子どもも、
大好きなママのおっぱいを
幸せそうに飲んでいます。

子どもの下痢の原因が母乳?

まず考えられません!
仮に母乳が原因だったら
とっくの昔、もっと赤ちゃん時代から
子どもは下痢を繰り返して体重増加不良で
入院騒動になっていたことでしょう。

きちんと小児科で診てもらって
細菌感染やウイルス感染症も否定されていて
機嫌もよく嘔吐もなく、食欲も顔色も良好、

ならば考えられるのは

なんらかの原因でたまたま抵抗力が落ち
(風邪だったり、外遊びしすぎて疲れたなど)
そこから二次的に腸もお疲れになって
うまく消化吸収できない状態になっているだけのことでしょ。

1歳の子どもですから。
ただでさえ大人よりすべての身体の機能が未熟です。

いったん下痢になったら
母乳の成分である乳糖の分解と栄養の吸収ができなくなって
下痢が続くというのもよくある話です。

子どもの下痢もそうだけど、
「○○は母乳の質が悪いから」と
なんでもかんでもおっぱいのせいにする人がいます。

「ママの食事の内容が悪いから、赤ちゃんに湿疹が出るんです」

「わたしは和食しか食べず、お菓子なんか一切食べなかったので
赤ちゃんの肌はツルツルでしたよ」

「赤ちゃんの髪が逆立つのは母乳がおいしくないからです。
高カロリーなんじゃないですか?」

ちょっと待ってよ〜
って思います!

だったら
髪が立ってる赤ちゃんが飲んでる母乳は
最低最悪、ってことですか?

乳児湿疹が出てる赤ちゃんのママは
赤ちゃんを虐待してることになるんですか?

海外に住んでいて和食が食べられない環境にいる
日本人の赤ちゃんは
みんな病気だらけで湿疹だらけで
苦しみもがきながら生きているんですか?

「母乳育児をしているママは、
本当に赤ちゃんを愛しているのなら
和食のみで生活できるはずです。

お菓子も一切断ち、質素に生活しなさい。
赤ちゃんのためを考えれば
そのくらいできるはず。

間食を我慢できないあなたは
虐待しているのと同じです。」

こんな強い論調で書いている文章を見ると、
悲しくなってきます・・・。

子どもの下痢が
ママが太っているせいだ!

と断定口調で医療従事者に言われたら

「わたしのせいだ」
「わたしは母親失格だ」

高熱で心の状態が不安定だったことを差し引いたとしても
帰り道に涙が止まらなくなったのは
無理はないと思います。

育児に関しての情報は、ネット上には
異常なほど氾濫しています。

一方で、医学的に見て、
その意図は何?!
科学的根拠は?

とんでもない情報が錯乱しているものも
本当に多いです。

不安になるとついネットで情報を集めたくなる気持ちは
わかるのですが、極論を書いた記事を見て
自分を追いつめるようなことだけは
どうぞしないでくださいね。

母乳については、
ママの食生活(というか生活習慣)は
とても大切だとは思います。
でも「アレを食べてはだめ」「コレを食べてはだめ」ではなく、
「アレもコレもバランスよく適量食べる」を心がける方が
現実的で、栄養バランスを考えても
ベターな選択なのではないでしょうか。

食事に制限をすべきときは

○ 乳腺炎などを起こしたとき
(脂質や糖質を控えることで改善することがある)」

○ 赤ちゃんにアレルギーがあることがわかったとき
(程度により必ずしも除去しなくては
いけないわけではないです)」

○ 母親が糖尿病など持病があるとき

といったところでしょうか。

ただでさえあれこれ気を遣うことが多い授乳期間です。

ネットは見なければ済むけれど
いろんな場面で心ない言葉を吐き捨てられることは
ときに避けられないかもしれないけれど

あなたのことを理解してくれる人は
たくさんいるから!

どうかストレスをためすぎないように、
辛くなったらいつでも
ばぶばぶに来てくださいね!

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