キラキラ　シワシワ

赤ちゃんの名前は時代とともに
どんどん変化していきます。

わたしたち親世代と、そのさらに上の世代、
そして今の子どもたち世代、
名前の傾向はまったく違いますよね。

ばぶばぶには毎日たくさんの赤ちゃんが来院されます。
いわゆるキラキラネーム、
けっこう多いです。

法律では人名に使ってもいい漢字は規制がありますが
それらの漢字の読み方は
とくに決まりはないので
どのように読ませても自由です。

なので、押しても引いても逆立ちしても
さっぱり読み方がわからない名前、
性別不詳の名前、
どこの国の人？と
思うような外国風名前・・・

母子手帳にフリガナは打ってないので
“名前読めません事件”は
頻発します。

キラキラネームに分類されるのでしょうけど
「なるほど〜！カワイイ名前！」
いい印象を受ける名前もあったりするし、

その反面、あまりにもキラキラすぎる名前は
学校や医療現場での混乱・性別の混同などもあり
賛否両論ですよね。

キラキラネームは一見、
な〜んにも考えてないお気楽カップルが子どもにつける
無責任な名前という印象があるかもしれないけど

案外、ばぶばぶで見かけるキラキラネームは
しっかりとした受け答えのできる
常識的なパパママの赤ちゃんにも
つけられていたりするので
思い込みや先入観は捨てなきゃいけないかもと
実感する今日このごろです。

「直子」（なおこ）
「凪子」（なぎこ）
「彰子」（あきこ）など

昭和の香りの漂う「◯◯子ちゃん」
ばぶばぶにもいますが
逆に新鮮で「素敵〜」と思ったりします。

キラキラに対抗して
こういう古風な名前は
『シワシワネーム』と呼ぶらしいです。

『シワシワ』って〜〜〜！
ちょっとヒドくないですかー？

ツッコミ入れたくなりますが
それはまぁ置いといて

昔からの定番、
女の子の名前の代表である「子」のつく名前は本来
高貴な女性につけるものでした。
今でも、愛子さまや佳子さま、
皇族の女性につけられていますよね。

わたしの時代（昭和49年生まれ）は
「◯◯子」が圧倒的に多かったので
小学生のころ、友達に
「奈々ちゃん」「麻里奈ちゃん」「栞菜ちゃん」がいて、
すごく羨ましかったのを覚えています。

今の斬新なキラキラネームから考えれば
奇抜でもなんでもなく
たいしたことないのですが、
それでも当時は目立っていました。

小学生高学年ころによく読んでいた
「りぼん」「なかよし」「ちゃお」など少女漫画雑誌に
「りお」「らんぜ」「せりな」など

今のキラキラの先駆けを思わせるような
珍しい名前がチラホラとお目見えするようになりました。
当時の現実世界には決して見かけない名前なんだけど
「かわいい〜！」と思ってました。
自分の子が生まれたら
こんな名前をつけるんだ！って
夢を抱いたりもしました。

わたしたち世代は、
そんなマンガの世界の
とてもキュートな架空の登場人物に影響されて
わが子にキラキラ寄りの名前をつけてしまう
傾向があるのかもしれません。

そんなこんなで昭和55年頃から「子」離れが進み
今の子たちを見ていると
「子」のつく女の子にはほとんど出会いません。

「りこ」「かこ」「ゆこ」「なこ」

など、
２文字の「◯子」は、
おしゃれなイマドキ感があるのか、
最近でもよく見かけます。
皇室の影響もあるのかな？

『子』の字は、

【一】＝『始め』と、
【了】＝『終り』の

２つの字でできています。

生まれた瞬間から死ぬ瞬間まで
その人の一生を表していて

「優子」は、一生、優しい子でありますように。
「愛子」は、一生、みんなから愛されますように。

そんな願いが込められている、
実はありきたりのようで
意味の深い名前なんです。

男の子だと

ゆうまくん、ゆうとくん、ひろとくん、
はるとくん、そうくん

などが最近の流行りの名前で
ばぶばぶでも本当によく出会いますが

最近の印象的な名前は

蔵之介（くらのすけ）
朔之氶（さくのじょう）
家康（いえやす）
判蔵（ばんぞう）

おお〜〜〜〜
これぞシワシワネーム？！（笑）

でも素敵だと思いません？
一度聞いたら忘れませんよ！

彼らは

くらちゃん♪
さくちゃん♪
ばんちゃん♪

って呼ばれ、
みんなに愛されてます！

そしてなぜか家康だけが

家康〜！

って呼ばれます。（笑）

キラキラやらシワシワやら
呼び名がいいか悪いかはともかく、
昔も今も名前は、
親が赤ちゃんに一番最初に贈るプレゼント。
名前は一生を左右するものですから、よく考えて
素敵なお名前をつけてあげてくださいね！