ビシッ!ミシミシッ!バキッ!
助産院ばぶばぶは、戦前に建てられた古い古い
木造建築の古民家です。
物件を見つけた当初は廃墟状態でしたが、
その古きよき『和』の空気を残しつつ
リノベーションして
『和モダン』な空間へと変身させました。
毎朝、通勤してくると
あまりの寒さに身震いします。
昔の木造住宅って、本当に寒い!
最近は密閉度の高いマンション暮らしの人も
多いので、ばぶばぶの寒さはまさに
「いなかのおばあちゃんの家」
レベルでしょうね。
とはいえ、安心してください!
古いけれど、ばぶばぶはハイテクなんです。
暖房もあるし、畳のくせに床暖房!!
快適な空間に調整して
みなさまをお迎えしています。
小さな赤ちゃんや冷えが大敵の
妊婦さんも来院されるため
冷え対策は万全に考えて作ってあります。
朝一番の診察予約のママが
寒さに震えなくていいように
朝、ばぶばぶに到着したらまず
エアコンと床暖房のスイッチを入れます。
ばぶばぶはあえて、異空間を感じてほしくて
BGMを流していません。
朝は、誰もいないので本当に静か。
部屋が温まるまでの時間、
木の香りと凛とした冷たい空気の『和』の空間を
感じながら、「今日も1日がんばろう!」と
集中力を高めます。
静まり返ったばぶばぶに、そよ風が吹くと
アンティークの風鈴が
チリーン・・・
細いけれど力強い一筋の音色。
空気と混じり合い、消えていくような繊細な高音の響き。
風鈴から放たれる音色は、その日の気温だったり
わたしの心の動きや気持ちのリラックス度によって
微妙に違って聞こえ、心の奥に深くしみこんでいきます。
「今日のわたしの音色は?」
心地よく
風鈴の音色に耳を澄ましていると
どこからともなく
「ピシッ!」
「ミシミシッ!」
「バキッ!」
誰もいない部屋で、何かが
弾けたような、乾いた音がします・・・
しかもノンストップで!!!!!!
この音・・・
俗に言う「ラップ音」ってヤツですか?!
「ラップ音」=「心霊音」
とも表現されるらしいですね。
うそやーん、
幽霊さんのお出ましですか〜〜〜〜〜。
霊とか信じてないですが、
風鈴の音色と、流れ行く空気、差し込む光が
溶け合ってきれいに浄化されていくはずの
貴重な朝の時間が〜〜〜〜〜〜!!
なんかラップ音に邪魔された気分・・・(ー ー;)
信じてないけど、古いだけに、
ちょっと怖いような気もしないでもない。
あーー
朝イチのママ、
早く来てーーーーーーーーーー。←小心者
これは、決して心霊現象ではありません。
おもに無垢材を多く使用した家に
起きる現象なのだそうです。
日本は
春夏秋冬その折々の気候を味わえる
素晴らしい国です。
夏の湿度は70%を超え、
冬は40%を下回ります。
無垢材は、
その湿度の上下により膨張収縮を繰り返します。
ばぶばぶの構造部分は、
木材が複雑に絡み合っています。
一部の梁や柱が膨張をすると、
木材同士がこすり合って
「ミシミシッ」と音を鳴らします。
逆に収縮するときには、
横材などの張り詰めていた
柱と柱の緊張が解けるので、
「パキッ」と小気味よい音がしたりします。
2階にいるときは下階の音はほとんど
気になりませんが・・・
診察スペースの1階にいると、
1階と2階の間の空間が拡張器の役割を果たし、
びっくりするほど大きな音が
いきなり
「ミシッ!!」
誰かいてくれたらいいけど、
一人のときだと
幽霊じゃないってわかっていても
ビクっ!としちゃいます。←結局、小心者
朝はエアコンをつけるので
冷えた部屋が温まるときに
自然素材の木が熱によって伸び縮みして
とくにラップ音がド派手に鳴るのですね。
木は生きている・・・
木造住宅のばぶばぶは、
助産院そのものが生きているんですね〜。
って、考えると。
ラップ音、素敵やんっ!
ということで、
ばぶばぶのラップ音は、
決して、よからぬ世界からのメッセージでは
ありませんでした。
寒暖の差が大きくなった季節感を感じさせる
とっても素敵な材料なのでした!
よし、明日からは
風鈴の音色とラップ音の
コラボレーションを楽しむぞぉーーーーー!
でもいきなり大きな音は、
やっぱりビクっとしちゃうので
お手柔らかにお願いします、
ばぶばぶさま。←最後まで小心者。