じゃがいもの赤ちゃん
自然農業の師匠におすそ分けしてもらった
種イモを使って
わがやの畑(ばぶばぶファーム)では
3月末にじゃがいもを植えました。
「種イモ」っていうけど、
ただのじゃがいもやん。
スーパーに売ってるのと何が違うん?
疑問に思ったのですが、
スーパーなどのお店で食べるために売ってる
じゃがいもは、人体には無害なんだけど
栽培には適さないウイルス感染など、
病気を持っている可能性があるから
栽培用の種イモにするには適さないのだそうです。
栽培用は、それ専用に
病気がないかあらかじめチェックされた
じゃがいもを種イモとして使うんですって。
へーそうなのか。
小さいころ、
スーパーで買ってきたじゃがいもを
試しに庭に埋めて、
じゃがいも栽培したことがありました。
それなりに収穫できて喜んでいたけど、
あれって実は危険な行為だったのね。
今生きてるし、元気やし、いっか。
で、わたしはてっきり、
土の中にできるじゃがいもは
根っこが肥大したものなんだと思っていました。
根っこということは、当然、種イモよりも下の地中に
ネズミ算的にたくさんの子じゃがいもが
できるのだと。
でも実際は、
じゃがいもは種イモより上にできるんです!
4月に入ってじゃがいもの芽をチェックしてみると
土の根元の茎が伸びて、
その部分が少し膨らんでいるのがわかりました。
実はこれがじゃがいもになっていくんですね。
手で土を掻いてみると、土のすぐ下に
かわいいジャガイモの赤ちゃんが!
その横をもう少し掻いてみると・・・
ちょっと大きくなったじゃがいもがでてきました!
土の中・・・というよりほとんど地表面です。
これが物語っているのは、
じゃがいもは根ではなくて茎が変化したものだと
いうことなのですね。
さらに、じゃがいもが茎である証拠は、
おいもの表面にある「くぼみ」。
じゃがいもの目とも呼びますが、
よく見てみると137度ずつ回転しながら
らせん状に、まるでつむじみたいに分布しています。
葉も同じように137度ごとに
回転しながら茎から出ています。
葉が重ならないよう、
まんべんなく光を取り入れられるように
うまくできているそうです。
ということで、
やっぱりじゃがいもは
根ではなく茎なのですね!
137度っていう中途半端な角度が、
じゃがいもにとっては生きていく上で
絶妙なベストポジションなのでしょう。
130度でもアカンし、
140度でもアカンのでしょうね〜。
一寸のズレも生じさせない
不思議で神秘的な生きものの仕組み。
本当に感心します。
根ではなくて茎だから、
じゃがいもは光に当たると緑色になります。
それは「ちゃんと葉緑素を持っています」
って証拠なんですね。
緑色になった部分には、
ソラニンという毒素を含んでいるので
食べるには適さなくなります。
なので
赤ちゃんじゃがいもに光が当たって
緑化しないように、軽く土をかぶせて
土の中に戻してあげる、
土寄せという作業をしました。
かといって、土はかぶせすぎても
ダメなんだそうです。
赤ちゃんじゃがいもがスクスク育つには、
春の暖かい地熱が必要だから、
あくまでもかぶせてあげる土は
かる〜く、優しく♪
たくさんの土を寄せてしまうと、
一気に地温が下がるので、
赤ちゃんじゃがいもの成長が止まってしまうそうです。
なんだか、赤ちゃんじゃがいもって
人間の胎児みたい。
まだおなかの中にいる赤ちゃんを
4Dのエコーでこっそり見せてもらったみたい。
土寄せ作業をしながら
身体を冷やしてはいけない妊婦さんの気分に
なりました。(笑)
胎児は、ママの子宮が冷えていて
張りやすい状態にあると栄養と酸素が
行き渡らず、大きくなれません。
それと同じで
赤ちゃんじゃがいもにとって
土は、暖かくて栄養分たっぷりの子宮なんだね〜。
土が妊婦さんだとすると、
土寄せをしているわたしの役割って
なんだろう?
「土から出たらあかんのやで。
もうちょっと成長するまで
暖かい場所にいなさいね。
冷やしたらあかんよ」
って、さりげなく妊婦さんにアドバイスしながら
健康なマタニティーライフを縁の下から
支援する役割。
てことは
オオ〜〜〜〜〜〜〜〜!
助産師やんー♪
天命やーん♪
なんか嬉しいやん!
成長したじゃがいもクンたちが
無事に生まれてくるのは来月です。
出産は、当然
助産師HISAKOが取り上げます!
ぶっちゃけ三つ子までしか看たことないので、
それ以上の多胎のお産は初体験ですが、
がんばりますっ!(笑)