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2016.08.08

今日で最後のおっぱいケア

助産院ばぶばぶは
場所を古民家に移して
この夏で丸2年を迎えました。

移転したころに生まれた赤ちゃんたちは
あっという間にもう2歳です!

最近ではちらほら、
その子たちにも弟や妹が生まれ
お兄ちゃんお姉ちゃんに
なっていきつつあります。

ばぶばぶの歴史が刻まれるとともに
次々に新しいいのちが生まれ、
毎日次々に初めて来院される新しいママたちとの
出会いがあります。

授乳生活は永遠に続くものではなく
かつて赤ちゃんだった子たちは
無事に卒乳・断乳の時期を迎え、
末っ子ちゃんにもいつか必ず
おっぱいを卒業していく日が来ます。
そうしてここから巣立っていきます。

それはすなわち、
そのママとの別れを意味します。

出会いはワクワクするけど
別れは寂しいものです。

第一子のときからずっと
長いと付き合いは5年にもなるので
おっぱい卒業の最後のケアの日には
目頭が熱くなってしまうことも。

助産師(支援する側)
ママ(支援される側)

という、
いわば、医者と患者のような
割り切った関係でいられればいいのだけど、
どうもわたしはそれが苦手で
つい、情が入ってしまいます。

付き合いが長ければ長いほど、
支援のニーズが高いママほど、
頭を悩まされれば悩まされるほど

そのママとの別れは
正直、心にポッカリ穴が空いたような
なんともいえない
寂しい気持ちになってしまいます。

おっぱい卒業は、
親子にとっての大イベントであり、
母も子も、グンと成長する節目です。

だから心底

「ばぶばぶを卒業しても
笑顔を絶やさず
元気でいてね!!!」

って
言ってあげなくちゃいけないんですが・・・

今日までのママのがんばり。
出産後からこれまで
彼女を取り巻くいろんなことがあったなぁ・・・
思い出しては、
胸がキュンとなります。
ずっと近くで見守ってきたからこそ
感極まります。

トラブルを起こしてばかりのおっぱいで
「もう嫌だ」と泣いていたあの頃。
歯を食いしばりがんばってきて
今があるんだなぁ・・・と。

あれだけ追い詰められて
グラグラだったママたちは
子育て経験を積むうち、
気づけば小さな月齢の赤ちゃんを抱えて
半泣きでばぶばぶに駆け込んでこられる
新米ママたちを
優しく穏やかな笑顔で励ます側に回るほど
たくましく成長していたりもするんです。

ばぶばぶ卒業。
今後の彼女への激励の気持ちと
別れたくない、
引き止めたくなる気持ち・・・(ー ー;)

いやいや、
この卒業を、わたしは助産師として
彼女の門出、これからの輝く未来を
応援してあげなくちゃいけないんですよね。

世の中では
この瞬間にも新たないのちが生まれ
ママになった女性たちがばぶばぶにやって来ます。

だから
感傷に浸っている間もないんですが、

寂しいモンは寂しいんだー!!!!
:.。. o(≧▽≦)o .。.:

出会いがあって。
別れがあって。

わたしは海が大好きです。
人生・・・人との出会いや別れ、
人のつながりは
まるで波みたいだなぁと思います。

1人1人がそれぞれの波を持っていて
その幅や高さも人それぞれです。

波と波が重なり合って交わったとき
人は出会います。

重なり合っている間はつながりがあり、
交わりが終われば別れてしまう。
そして自分の波は変えることができても
人の波は変えることができません。

そして実は
今ある人とのつながりは、
そのほとんどが環境によって
作られたものだったりします。

出産して、
たまたま授乳がうまくいかなかったり、
子育てに不安があったりして、

たまたま支援者を探していて
たまたまばぶばぶがヒットして、

ママの住んでいる場所と
ばぶばぶの場所が
たまたま通える範囲内にあった!

という偶然が重なる環境があったからこそ
そのママとわたしは、
出会うことができ、
関係が成り立ちました。

だから、おっぱいの卒業や
子どもの成長という環境の変化とともに
人のつながりは
変わっていくのが自然だし、
引き止めることが不自然なんですよね。

「変わらないように」と
押しとどめようとしたところで
波のように流動していくものを
無理に維持しようとしても
そのつながりからはひずみが生まれ、
それは時間とともに
だんだん大きくなってしまうだけかもしれません。

同じ時間は二度と戻ってきません。
でも、だからこそ
想い出が輝くのですよね!

環境が変わり、
波の交わりがなくなり
自然に消えて離れていく・・・

ばぶばぶを卒業していく
ママたちとの別れは
感謝すべきことなのだと、
自分に言い聞かせています。

でも、卒業していくママの中でときどき
変わらない人がいます。
ときどき近況報告のメールをくださったり
ふいにばぶばぶを覗きに来てくださったり。

しばらく見ないうちに
すっかり大きくなった子どもの姿に、
これまた感動します!!

こういう関係の人たちは
お互いの波が違っていても
その向いてる方向は同じなのかもしれません。

生き方として、向いている方向が同じなら
再び交わることもある

ということですね。

本当に縁があるのであれば
別れたとしてもタイミングが来たら
また出会えるかもしれません。

そんなふうに考えたら、
ばぶばぶ卒業のママたちと
いつかまたどこかで出会う可能性もあるわけで
そんな無限の可能性を秘めた
たくさんの新しい出会いを与えられる
ばぶばぶの毎日は素晴らしい!と思います。

わたしはまだまだ人間的に未熟者だから
どんなことに関しても
「これが正しい」なんて言えない立場ですが、
人とのつながりって
そういうものなんだろうな、と。

今、別れるのはとても寂しいけれど
一旦の別れが、
お互いに成長して
次に会う時の準備だと思えば
なんとなく前に進めそうです。

縁のない人は来ないだろうし。
縁のある人は来てくれるだろうし。

今日でばぶばぶ卒業のママたちへ、

笑顔で「またね!」と
送り出しますね!!

あなたの未来に
よきつながりのあらんことを・・・( ´ ▽ ` )ノ

・・・と
カッコいいことを言いつつ
今日も最後のおっぱいケアだったママに

「帰らんといてぇぇ〜〜〜〜!!!」

と泣きついた
わたしでした。
(あかんやん!)

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