尊敬する人

子どもの頃は、自分の知らないこと、
自分とは違うさまざまなモノを
受け入れる素直さを持っていました。

昔、お世話になった先生。
親、旦那、友人。

人生になんらかの影響を与えてくれた人や
現在進行形で与え続けてくれている人、
あなたにもいらっしゃると思います。

それなりに人生経験を積むと
自分なりのポリシーや価値観が形成されるので
モノの考え方が頑固になりがち。

今さら、自分と全然違う考え方を
柔軟に取り入れながら自分改革をするのって
余計なプライドがじゃましたりもして、
至難の技です。

「この人の言うことだったら！」
「この人のアドバイスなら！」

迷うことなく、疑うことなく、
素直に耳を傾けることができる
自分をすかさず突き動かしてくれるほどの人・・・
こういうのを『尊敬する人』と
言うのだと思います。

実は周りにたくさんいたりするんですが、
それに気づくかどうかは自分次第。

大人になってから
心から尊敬できる人に出会える出会わないかは、
自分の意識の持ちようにかかっているんですよね。

人間、死ぬまで成長です。
今ある価値観や知識で満足することなく
貪欲に人から何かを学ぶとき、

その相手を尊敬しているか尊敬していないかで
吸収できる量はおのずと変わってくると思います。

「人を尊敬する力」は、
自分が成長していくうえで
とても大切なスキルだと最近感じます。

相手の粗探しばかりして、
尊敬する気持ちがなかったら、
自分の成長を促す何かをその人が投げてくれたとしても
それに気づくことさえ、
聞く耳すら持とうとしないかもしれません。

これって、
せっかくの学ぶチャンスを自ら逃してしまってます。
もったいないですっ！！

わたしには、
20歳も年上の尊敬する人がいます。

自然体で飾らずおごらず裏表がなく
どんな立場の人にも同じように接し、
いつも笑いの精神を忘れず、
場の空気を和ませる人です。

NHKの撮影に協力してほしいとお願いしたら
「女装したい！」と聞きませんでした。

わたしの11人目のお産のときは
ジェイソンのお面をかぶったまま
分娩介助をしました。

変人やけど、
その根底に熱い熱いものを秘めていて
彼を知れば知るほど、その情熱が溢れ出して
魅力が倍増していくすごい人。

そんな彼は、超一流の凄腕産科医です。
知識も経験も技術も
わたしなんか足元にも及ばない大先輩です。

「なんで産科医になろうと思ったん？」

聞いてみたら

「愛じゃのぉぉ〜〜〜」

という答えが返ってきました。

偉大な医師なのに、この気さくさ。
親しみを感じてしまいます。

それでいてかわいらしくもあり、
なにより、患者さんに注がれる
愛情に満ちたまっすぐな想いには
共感と感動、尊敬ばかりです。
人を惹きつけていく人とは
こんな人なんだろうなぁ・・・と改めて感じます。

そして、
こんなところでのろけるな！って
言われるかもしれませんが、

わたしは、人生をともに歩んでいるパートナーのことも
言葉では表せないぐらい尊敬しています。

わたしには絶対できないことができて、
わたしには絶対理解できないことが理解できて、
わたしは絶対知らないことをたくさん知っていて、
わたしとは比べものにならないぐらい
前向きな価値観を持っていて。

すごいなぁ。
尊敬やなぁ。

いつも思ってます。（言わないけど！）

なんの躊躇もなく尊敬できる人がそばにいることは
リアルに刺激をもらえて
そこから発せられるエネルギーを
ダイレクトに吸収させてもらうことができます。

自分自身を成長させていこう！
もっと磨いていこう！

身近だからこそ
なおさらそんなふうに感じさせてくれます。

ひとりひとりに内面からの素敵な魅力や
素晴らしい個性があって
尊敬する人は、その人にしか経験できないことを
体験してきているからこそ
わたしの知らないことや知らない世界を
体験していたりするんです。

刺激を受けるから、向上心が溢れる。
チャレンジ精神が高まる。
行動力を身につけ
乗り越える力を持つことができます。

人を、これまで見ていた視点とは違う視点で見る。

人を尊敬する心を磨いたら
また違った世界が見えてくるかもしれません。

大先輩たちの背中を見せていただきながら
わたしももっと、
成長していきたいな、と思います。