おっぱいを吸われる感じって？

生後3ヶ月の赤ちゃんのママ。
かかりつけの整骨院 を持っていらっしゃいます。
もう長らく通い続けているので
スタッフとは、かなり踏み込んだ会話が
できる仲になっているそうです。

出産後、骨盤調整のため整骨院へ。
担当の男性の先生に質問されました。

「◯◯さん、ちょっと聞いてもいいですか？
赤ちゃんにおっぱい吸われるのって
どんな感じなんですか？」

「う〜ん・・・
気持ちいいって言えば気持ちいいですかねぇ？」

聞くほうも聞くほうやけど、
答えるほうも答えるほうです。
スゴイ会話してますね（笑）

彼女の表現する「気持ちいい」は
授乳を経験しているママなら理解できると思います。
ギュンギュン飲んでくれると、
決して性的な「気持ちいい」ではない種類の
スッキリした「気持ちいい」がありますよね。

この微妙なニュアンスが果たして男性の先生に
伝わるんでしょうか・・・^ ^

彼女の話を聞いていて、
ふと、ずいぶん昔の「助産師雑誌」に
おもしろい記事があったのを思い出しました。

『授乳は性的反応である』

赤ちゃんにおっぱいをあげる行為は、
夫（雄）と妻（雌）の性交渉と共通点があるといいます。

授乳するママは、「雄」の役割、
哺乳する赤ちゃんは、「雌」の役割。

セックスのとき、女性は膣の筋肉を収縮させて、
男性のペニスを幾度か締めつけます。
授乳のときには、赤ちゃんは口唇圧と舌を
使って乳頭と乳輪の境目の部分を上口蓋に圧迫させる際に、
リズミカルに締めつけたり緩めたりしています。

そのリズムは、
口唇を閉じるときにアムアムアム・・・
少し休憩して、まもなくアムアムアム・・・

セックスでのペニスへの締めつけは、
やがて『射精』をもたらします。
哺乳行為でのリズミカルな口唇と舌と上口蓋での締めつけは、
やがて『射乳』を引き起こします。

射乳ってわかるでしょうか？
赤ちゃんにおっぱいを吸われているうちに、
脳からオキシトシンという母乳分泌ホルモンが大量に出て、
その作用で次第におっぱいの奥がツーンとしてきて（催乳感）、
噴水のように母乳が湧き出てくるようになります。
その現象を「射乳」と言います。

授乳経験者は知ってるように、
赤ちゃんはおっぱいがパンパンに張っていない状態、
適度に温かく、柔らかいときは一生懸命に飲んでくれますが、

溜まったままになっていた、
うっ滞乳（乳腺炎の前触れなど）のときは、
暴れたり、乳首を噛んだり、のけ反ったりして
スムーズに飲んでくれなくなります。

その現象も、セックスに置き換えてみることができるんです。
飲もうとするや否や射乳するときは、
いわゆる「早漏状態」のごとく、
赤ちゃんは不満を感じるのだそうです！

欲求の充足が得られないという訴えが、
授乳しづらい行為へと変換されるんですね。

授乳って

「本当に母乳、出ているの？」
「足りてるの？」
「たくさん飲めればいい」
「少ないと悪い」

などという単純なレベルで
語るべきものではないのがわかります。

そのメカニズムを突き詰めていくと
無限大に奥が深くて
めっちゃおもしろいですよね！！

ママたちは、

『赤ちゃんがアムアムと乳頭をくわえて
→待って
→それから射乳する』

という神秘的な現象に
もっと目を向けるべきなんです。

赤ちゃんは「早漏」はキライです（笑）
しばらく射乳までの時間を楽しもうとしている・・・
わたしたち大人の女性と一緒やん〜！

ママはついつい、くわえさせてすぐに飲めればいいと
焦って考えてしまうけれど。
それは大きな勘違い。

いかに前戯が重要か！！

・・・ちゅー話やね。（笑）

授乳で乳頭を吸われることは、
セックスのような具体的な性的快感に浸ることはないけど、
アムアムアム、休んで、アムアムアム・・
の繰り返し、やがて射乳がおきて赤ちゃんの頬の動きが
ゴックンゴックンに変わっていく様、

一生懸命に飲むことで
顔がほんんのり赤く染まってくるのを眺めていることなど、
ママの身体中の筋肉の弛緩と心のリラックスを促します。

それはあたかも、
セックスのときの絶頂感と
共通する現象として理解できます。

うーーん。

セックスの延長上に妊娠出産があって、
分娩は最高の性的快感をもたらす、
なんて話は有名だし、

実際、臨床の場でも陣痛に耐える産婦さんたちが出す声は、
まさにセックスのあえぎ声にそっくりで
動物としての本能に基づく自然な姿は
輝くばかりに神秘的で美しいです。

で、なるほど。
授乳もまた、性行動の延長だったわけです。

すごいなぁ〜
妊娠出産って！

すごいなぁ〜
おっぱいで赤ちゃんを育てるって！

いちいち感動します！

整骨院の男性の先生が「おっぱいを吸われる感じ」を
知りたいように、
女性のわたしは「射精の感じ」を知りたいです。

自分的には大真面目に人生最大のテーマやから。
悟るまで死ねません。
（ほな、永遠に死なれへんか？）