専門職の連携がママを救う!
小柄な女の子を産んで
一生懸命子育て中の保健師です。
なかなか飲まない赤ちゃんと、
詰まりやすいおっぱいと戦いながら
なんとか生後4か月になるところです。
決して教科書通りの発育ではないけれども、
この子のペースで大きくなってくれています。
他人の子の保健指導をするのと、
自分の子のことをみるのは全然ちがって
いままで数えきれないほど
「おしっこがしっかり出てて元気があるなら
この子なりに伸びてるなら体格が小さくても大丈夫」
と言ってきたのに、
自分の子のこととなると
少しでも大きくしてあげたいと思ってしまいますね。
そんな親心もわかってきました。
私自身、集団健診に従事する中で、
非常に体重増加にストイックなお医者さんの指導に
涙するお母さんを何人もみてきました。
分娩時の状況や、
1か月健診での状態、排泄、発達、授乳の状況を
総合的に見ないドクターの
「おっぱいぜんぜん飲めてないね!」発言とか、
「毎回搾乳して哺乳瓶であげて
どれだけ飲めてるかを確認して!」
という母親に寄り添わない指導をされる
先生方も存在することは知っていますが
小児科の先生や集団健診で
体重だけを評価することを
否定しないでいただきたいです。
かかりつけのお医者さんでもなく、
健診の場面で診察をするお医者さんというのは
どうしてもその一時点の状態だけ
『標準と比較してどうか』
というところだけで
判断評価せざるを得ないのです。
そして、健診という性質上
グレーはすべてフォロー対象と
しなければならないのです。
私は先生の診察が終わったあと、
先生からどういう風に言われたのか
お母さんがどう受け止めているのかを確認して、
今後の方向性をもう一度決めていきます。
助産師さん方に比べると
おっぱいの状態をアセスメントする技術を
持ち合わせていないので
不十分なところも保健師にあるのは承知しています。
集団健診で相談を聞いてもガヤガヤしているし
子どもはお腹空いてくるし、
十分にお母さんの相談にのれていないことが
あるのもわかっています。
私たちは、
医師 助産師 保健師 栄養士 保育士などと
連携しながらやっていくものだと思うのです。
それは、一緒に従事していなくとも
連携の輪は繋がっていると思っています。
他職種の指導を否定するのでなく
「先生はこうだからこう言ったんやと思う」
とかみくだいたうえで
お母さんの意向を確認して、
自分の立場からの選択肢を提示する
それも連携だと思うのです。
体重だけで評価するのに
意味がないこともわかっています。
でも、どこかで
ラインを引いていかないといけないんです。
そうなった時に、
他の職種同士助け合いながら
最終的にお母さんをフォローできたら
嬉しいと思うのです。
ドクターはやはり、
おっぱいの状態や哺乳の状況を
アセスメントするところまでは
できないと思うのです。
だから、
他の職種がいるのだと思うのです。
役割分担があるからこそ
私たちは同列に
連携しながら仕事をしていくのだと思うのです。
健診で泣いたお母さんたちを
救ってくれている助産師さんたちが
地域にいてくださることは大変助かっています。
私たち保健師は、
おっぱいのアスリートを育てあげようと
他の育児面にフォーカスできない助産師さんの
頻回授乳のアドバイスに
涙するお母さんをたくさんフォローしています。
たくさん出ているおっぱいをやめてでも
ミルクをたくさん飲ませて
体重を少しでも増やしたいお母さんもいるのです。
HISAKOさんは比較的、
ミルクに対しても寛容で
お子さんの発育発達の状態を総合的に捉えて
アドバイスされていることはわかっています。
それでもお願いです。
どうか体重に悩むお母さん
健診で傷つくお母さんが来た時に
センターの人はどうしても公衆衛生的な立場やから
そんな風に言うんや。
お母さんは気にせんでええけどあんな風に言うんや
と言っていただきたいです。
助産師さんの立場から見たら
私たちのアセスメントが
不足しているのはわかっています。
けれど、
保健センターとお母さんの距離が
広がれば広がるほど
保健師はしつこくお母さんを
追いかけざるを得なくなってきてしまうのです。
お母さんをさらに
追い詰める結果になってしまうのです。
わがままなお願いではありますが、
私たちに埋めきれない溝を
助産師さんに一緒に埋めていただきたいです。
お母さんの立場を考えると
職種関係なく
寄り添ってもらえた方がいいのはわかっています。
わたしは、
病院で看護師として働いていた時に
診断して可能な範囲で治療をして
治療の限界を示すのがドクターの仕事、
治療の限界と
患者の限界の間を繋ぐのが
看護の仕事だと思って働いてきました。
保健センターにはどうしても、
公衆衛生の立場から
今の状態を伝えなければならないシーンがあるのです。
そこと、
お母さんの気持ちや
今のお子さんの状態の間をつなぐ役割を
どうかお願いできないでしょうか。
執拗に電話や訪問をして、
お母さんを追い詰めたくないのです。
助産師さん方から
センターの指導を否定されてしまうと
どうしても溝が広がってしまって
追いかけまわさざるを得ないのです。
私たちも極力
お母さんたちに安心してもらえるような
寄り添えるような
地域で共に歩めるような存在であれるよう、
専門的な知識の獲得と傾聴の姿勢を大切に
取り組んでいくよう頑張りますので、
この無理なお願いをほんの少しでも
きいていただけたら嬉しいです。
↑↑↑
ある保健師ママからのメッセージです。
何度も何度も読みました。
ありがとうございます♪( ´θ`)ノ
乳幼児健診で
マニュアルに沿っただけの話をされたり
少しでも枠から外れていると
否定されて正すように諭されたりして
明るい気持ちで育児していたはずが
ズーンと落ち込み
帰り道、どこ歩いて帰ったかわからないほど
辛い思いをしたママからの涙ながらの相談は
本当にたくさんあります。
ですが、気になっていたことについて
集団健診で医師や保健師さんが親身になってくれて
心救われたという人もたくさんいます。
誰もママを不安にさせたくて
言ってるわけじゃないことはわかっていても
子どもの育ちについては
いろんな人がいろんなことを言ってくるので
こんがらがって受け止めきれなくなること
ありますよね。
健診に行って気持ちが不安定になって
自分の子育てに自信がなくなって
わたしの育児は間違ってるんだ・・・って
負の連鎖に陥ること・・・
その状況を、産院にせよ、
保健センターにせよ、
さまざまな育児支援の場すべてにおいて
作ったらあかんと思うのです。
保健センターでの健診は
何か重大な問題があった場合に
見落とすことを防いでくれる立場にあり、
自治体はその地域に住んでいる人たちの
健康状態を把握しておく義務があります。
そしてママは子どもを
健診に連れていく義務こそないけど、
子を持つ親として、
その地域の自治体の義務に協力する責任が
あるんじゃないかな。
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かかりつけのお医者さんでもなく、
健診の場面で診察をするお医者さんというのは
標準と比較してどうか
その一時点の状態だけで
判断、評価をせざるを得ないのです。
そして、健診という性質上
グレーはすべてフォロー対象と
しなければならないのです。
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その通りですね^ ^
わたしが問題だと思っているのは、
集団健診で発達、成長、子育ての方法について
何か指摘があった場合(例えば体重増加の評価)
そのこと自体が悪いのではなく
ママの気持ちを考えた声かけ、
言葉選び、温かい眼差しでの対応ができるか
そうではないのか、という部分です。
保健師さんや医師だけじゃなく助産師も、
高圧的な態度やデリカシーのない人もいて
常々申し訳ない気持ちでいっぱいですが
たった一言、
「よくがんばってますね!」の労いの言葉で
ママはどんなに救われるでしょう。
「体重、ゆっくりだけど着実に増えてますよ。
よくがんばってますね!
だけど、もうちょっと増えたほうがいいから
保健師さんと今後のやり方について
一緒に考えてみましょうか」
このような、ちょっとした
コミュニケーションの工夫だけで
ママたちが、肩の力を抜いて
育児の悩みを相談できたり
弱みを見せられたりするのではないかと思います。
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保健センターにはどうしても、
公衆衛生の立場から
今の状態を伝えなければならないシーンがあるのです。
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そうですね。
〝今の状態〟は伝えていいんです。
重要なのはそれを〝どう伝えるのか〟ですよね。
医師だから、
吐き捨てるような伝えかたをしてもいいのか?
おっぱいの知識が足りない保健師だから
マニュアル通りの指導でいいのか?
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ドクターはやはり、
おっぱいの状態や哺乳の状況を
アセスメントするところまでは
できないと思うのです。
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助産師さん方に比べると
おっぱいの状態をアセスメントする技術を
持ち合わせていないので
不十分なところも保健師にあるのは
承知しています。
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仮に〝今の状態〟から脱却するための
具体的な方法論を指導をするのなら、
最後まで責任を持って
ママが理解、納得できるように
「そうすべき理由は何なのか」
「そうした先に何がどう変わるのか」
という部分まで見据えて、
丁寧に説明する責任があるでしょう。
集団健診では短時間集中で
評価→支援する技量が問われますから、
医学的診断以外の
子育ての方法、という正解のない部分に関して
丁寧な説明に時間が割けない、
もしくは中途半端なアセスメントしか
できないのなら
短絡的に解決論を急ぎ、
「おっぱい足りてない」
「脳に影響しても知らないよ」
などとママに乱雑な伝え方をするのではなく
まずは起こっている事実(例えば体重増加不良)
のみを伝え、
がんばっているママを認め、労い
その先の改善策まで言及せず
総合的アセスメントができる
他職種に積極的に繋いでいくべきなんじゃ
ないかと思うんですよね。
他職種との連携とは
そういうことじゃないかと。
そして、保健師は助産師のように
おっぱいのエキスパートではなくても
少なくとも母子保健に携わる保健師なら
従事している仕事に関連する知識は
とことん深める努力も必要でしょう。
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どうか体重に悩むお母さん
健診で傷つくお母さんが来た時に
センターの人はどうしても公衆衛生的な立場やから
そんな風に言うんや。
お母さんは気にせんでええけどあんな風に言うんや
と言っていただきたいです。
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子育てについて、わが子について
指摘されたことを『気にしない』は
無理かなぁと思います・・・。
あんなふうに言われてもめげない
こんなふうに言われても気にしない
そんな強いメンタルを持っているママは
わたしが知っている限りいません。
わたしも昔、15年間ほど
集団健診に従事していましたが、
公衆衛生的な立場だからこそ
ガチャガチャした会場だからこそ
待ち時間が長くて
午後の子どもたちが眠くなる時間で
ママの疲労度も大きいからこそ、
言葉がけ、言葉選びの大切さ、
もっともっと慎重に思いやりをもって
関わっていけたらいいなぁと思います。
わたしたちのちょっとした配慮と意識によって
健診に来てくれるママたちは、
その場で言われたことを
素直に受け入れらます。
そうすれば、
心を閉ざしたママたちを
保健師さんが執拗な訪問や電話で
追い詰めなくちゃいけないということも、
ママとの距離が広がってしまうことへの
無力感や切なさを味わうことも
軽減するはずです。
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私たち保健師は、
おっぱいのアスリートを育てあげようと
他の育児面にフォーカスできない助産師さんの
頻回授乳のアドバイスに
涙するお母さんをたくさんフォローしています。
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うんうん、ですよねですよね〜!!
本当にありがとうございます!
育児面、ママの気持ちに
にフォーカスできない助産師・・・
ああ、耳が痛い^^;
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私たちも極力
お母さんたちに安心してもらえるような
寄り添えるような
地域で共に歩めるような存在であれるよう、
専門的な知識の獲得と傾聴の姿勢を大切に
取り組んでいくよう頑張ります。
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こちらこそです!
こんな保健師さん、こんな子育て支援者が
もっともっと増えたらいいなと
思います。
それぞれの職種が責任を持ち、
さらに自分に「できる支援」「できない支援」
を冷静に見極め、
できない部分は積極的に他職種に委ね、
密に連携をとっていくことが
世の中のママを笑顔にすると思います。
わたしたち専門職の一人一人が
ママのメンタルに寄り添う支援について
考え、研鑽していく必要があることを
改めて思い出させてくれる貴重なご意見でした。
本当にありがとうございました!