HISAKOのお産(第9子)後編
臨月に入ると
NHK、日本テレビの取材班は
東京から大阪へ泊まり込みでお産待機となりました。
正期産は37w0d〜41w6d
そのちょうど真ん中に出産予定日(40w0d)が設定されます。
つまり、予定日はあくまで「予定」であって
正期産と呼ばれる期間は、5週間もあるんですよね。
その期間内、いつお産が始まるかは誰にもわかりません。
長い期間、
泊まり込みでただじっと待ってもらっていることが
なんだかすごくプレッシャーでした。
落ち着かなくてそわそわする毎日でした。
迷惑かけずに早く産まないと〜!
早く出てきて、お願いー
・・・と、おなかに向かって
頼んでところでウンともスンとも。
そりゃそうだ。(笑)
まぁ、わたしが気を遣うことでもないんですけどね。
妊娠38wなかばまで
自転車ぶっ飛ばして(真似しないでください)
母子訪問に回りました。
1人目より2人目、
産むたびに、おなかが大きくなっていくのが
早いことを実感されたママも多いかと思いますが
9人目です。
双子ですか?というぐらい大きなおなか、
訪問先では産後間もないママたちに
ドン引きされました。
・・・え?
ここまでどうやって来たんですか・・・?
まさか、チャリンコだとは言えず(笑)
・・・え?
妊娠何ヶ月ですか?
まさか、予定日まで
2週間切ってますとは言えず(笑)
気を遣わせてしまい
これまた本当に申し訳ない〜。
あ、自転車はですね。
一般的には妊婦は乗っちゃダメだと言われますけど
経産婦は上の子もいるし
自転車必須の都会生活では
自転車ナシなんて拷問のようですよね。
寄り道だらけの上の子と
チンタラ歩くより自転車でピューっと目的地まで
走ったほうがずっと身体に負担が少ないと思います。
ただし、妊婦は注意力散漫だし、
おなかが大きいので身体のバランスがとりづらく
転倒などもリスクになるため
乗る必要性がないのなら
極力避けたほうがいいかもしれませんね。
乗らな生活できひんわ!という人は
どうか気をつけて乗ってくださいね〜。
さて。
予定日間際のある日
いつものようにばぶばぶでおっぱいケアをしていると
うーん・・・
なんかなぁ・・・
お産始まりそうな気がするなぁ・・・
鋭いママはわたしの微妙な変化に
「HISAKOさん?ちょっと無口だけど、もしかして?」
いやいや、大丈夫大丈夫!
無口だった?
ごめんねー
ごまかしながら仕事続行。
お昼頃、
さすがに2〜3分間隔になってきたので
小学校と中学校に連絡して
子どもたちを早退させました。
ばぶばぶに来ていたママたちにも
ようやく白状し、いざ出陣。
みんなに見送られながら
子どもたちを連れ自分で運転して
産院へ向かいました。←危険です真似しないでください!
大きい子たちは、立ち会い分娩は
すでに5回目とか6回目のレベルなので(笑)
慣れっこというか、臨場感がないっていうか。
わたしの様子をチラっと見ては
「んーーまだやな!」
男子チームはゲームに夢中。(おいっ!)
女子チームは
せっかく立ち会っているのだから、
今、お産がどんな状況なのか、
赤ちゃんがどういう位置にどのようにいるのか、
これからどんなふうに進んでくるのか
分娩進行についていろいろ
お勉強してもらいながら過ごしました。
テレビの取材班からは
「陣痛中に子どもたちと
話してもらいたいこと」
という箇条書きのメモを渡されました。
「やらせ」はない。
自然のままを撮ります。
とはいえ、
テレビ的に、どうしても撮っておきたい
必要シーンがあるんですよね・・・。
お産を心から楽しむゆとりはあるけど、
メモ書きされた内容の会話を意識して
こなさなければならない現実は
メンタル的にちょっとしんどかったです。
取材を受けたかぎりは
きちんと最後まで対応しなければならないという責任感と
サービス精神のおかげで
意識があっちこっちに飛んでしまい
お産そのものに全神経を向け、味わうことが
できませんでした。
まぁ、自業自得ですね〜(^ ^)
大きい娘たちには内診も体験させました。
「赤ちゃんの頭触れるやろ?
丸くて固いの、わかった?
丸い周囲に柔らかい肌みたいな感触があるやろ?
それが子宮口やで
人差し指と中指の開き具合。
子宮口7cm開いてるのわかる?」
おおおお〜〜〜〜わかった!
たぶん、わかったと思う!
娘たちは大興奮でした。
9回目のお産。
テーマは『腰回し』!
ゲームばかりしてる男子はほっといて、
出産に興味津々の女子たちと円陣で肩を組み、
音楽に合わせて揺れたり腰を回したり。
8人目のお産では子宮口全開大まで
バランスボールに座ってポヨンポヨンしていました。
バランスボールも腰回しも、
骨盤が微調整されてお産がスムーズに進むように
セットアップされるのでおすすめですよ。
お産は
「どのように介助させていただきましょうか?」」
「何かしてほしいことがあったら教えてくださいね」
産婦の先導で、スタッフが動いてくれるという
ありがたいお産でした。
「最高!気持ちいいー!」
叫んだところで
赤ちゃん誕生。
さぁ、娘たちよ。
仕事はまだ終わっちゃいねぇぜ。
ゴム手袋装着だ!
ママが愛する胎盤さまを
あなたたちもしっかり観察してね。
胎盤があったから、赤ちゃんここまで
すくすく育ったんだからね。
胎盤は丁寧に持ち上げて!
ほらー、血を飛ばさない!
お礼の気持ちをこめて大切に扱って。
ホラーな会話をしながら
真剣に胎盤、臍帯(胎児付属物)観察。
最後にみんなでお礼を言って
お別れしました。
産後、助産師に言われました。
「お産痛くないっていうけど
ホンマかなぁ?と思ってました。
でもずっと笑ってたし、ずっと喋ってましたね。
痛いって単語は一度も口から出てこなかったから
ほんまに痛くないんやなぁ。
で、最後「気持ちいい」って言いましたよね。
助産師生活長いけど、
あれは衝撃でした。いったいどーなってんの?!
だから言ってるでしょう。
お産は、いのちを生み出す大きな大きな力であって
決して母体を苦しめる類の
痛いものではないんだって。
さて。生まれた9人目赤ちゃん
何グラムだったでしょうか。
妊娠中2kg増で産んだ8人目=3900g
節制やめて9kg増で産んだ9人目=4180g
まぁ多少の誤差はあれども、
結局妊婦の体重増加率に関係なく
どっちもデカい!
また4kg超かー!
テレビ取材も無事に終了、
後日、NHKと日本テレビ「スッキリ!」
読売テレビ「Zip」で
9人目妊娠出産密着の模様が放送され
スタジオのコメンテーターのみなさまに
いろいろイジられましたとさ(笑)