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2019.06.12

HISAKOの出産(第10子)前編

9人目にもなると、
夜、授乳で何度も起こされることも、
イヤイヤ期も、小学生のギャング期も
たいしてストレスにならなくなっていきました。

小学生以下の子どもたちには
イライラすることはなくなり、
ただただ愛おしいだけ。

自分で言うのもおかしい話ですが、
絶妙な子育ての力の抜きどころが
わかるようになり

人と比べることもなくなりました。
さまざまな育児観に惑わされることも
なくなりました。

ですが、9人産んでいても
思春期育児に関しては新米です。

中学3年男子、2年女子、1年女子
3人の中学生を抱えていた当時

成長の過程で、もちろん、
反抗期はあって当たり前だと
頭ではわかっていたけど、

度肝を抜くティーンエイジャー(女子)の反抗期の始まりは
本当に突然やってきたのでした。

あんなに仲がよかった母娘だったのに。
あんなに素直だった娘だったのに。

え?
なんで?

何もかもが空回ります。

わたしがよかれと思ってしたことは
すべてが娘のイライラの引き金になりました。

子どもは大好き。
みんなかわいい。
全員一生懸命、精一杯の愛情をかけて
育ててきたつもり。
手を抜いたことなんかありません。

だから、どの子とも
よい関係を築けている自信がありました。

なのに、なんで?

初めて打ち当たった
大きな大きな子育ての壁でした。

小さい子たち以上に、
心を寄せてあげなければならないのは
思春期の子どもたちです。

1人の人間として、人格形成最終ステージで
必死にあがいている彼らに、
わたしは母親として、どう接してあげればいいのか。
押す引くのバランスの難しさ、
子どもを信頼し、見守ることとはどういうことなのか。

毎日悩みました。

思いつくままに、愛している気持ちをそのまま
素直に態度に示せば
うっとおしいと言われる・・・

うるさい
ほっとけ
うざい
消えろ

思い出すだけでも
泣けてくるぐらいいろんな暴言吐かれました。

こんなに大切に想っているのに
響かない悔しさ。

こんなに愛しているのに
伝わらない虚しさ。

子どもが中学生になっても
なかよし親子だってたくさんいますよね。
反抗期そんなになかったよ、という
人の話も聞いたりします。

なのに、なんで?

彼らが小学生のころは、
学校の先生にも

「みんな本当にいい子。
お母さん、どうやって育てていらっしゃるのですか?」

褒めていただくことも多かったです。
調子に乗ってしまったのかな・・・
本質が見えなくなっていたのかな・・・

いきなり襲ってきた高いハードルに
大きな挫折を味わいました。
良好な親子関係の自信は音を立てて
崩れ落ちました。

過信していた自分を捨て
心をいったんリセット。
ゼロから考えを改めやり直そうと思いましたが

誰かに
「あなたは十分にやっているよ」
「がんばってるね」
言ってもらえなければ
壊れてしまいそうでした。

あかん、わたしひとりでは
もう対処しきれん・・・

ここにきて旦那さんに頼ってみようとしたけど、
そのときにはもうすでに
価値観の相違という巨大壁が立ちはだかっていて
悩みを上手に伝えることもできなければ
理解してもらうこともできず・・・

噛み合わない歯車を放置した期間が
長ければ長いほど
いざとというときに大切なことを夫婦で共有し
ともに乗り越えることが
難しくなっていく現実に直面しました。
溝の深さは深刻でした。

理解を得られない現実を突きつけられ
わたしは一人で思春期育児に向き合うしか
ないことを悟りました。

相談できる人もおらず、
実家の両親にも頼れず・・・

でもわたしは助産師です。
妊娠出産を語り、育児支援する立場の人間です。
そんな人が、育児に迷走しているなんて
絶対にあってはならないことでした。

すべてはわたしのプライドの高さが
悪循環を作り出していたのだと思います。
世間体や人からの評価ばかり気にしていました。
強がったところで、なにも変わらないどころか
どんどん負のスパイラルに
巻き込まれていくだけなのにね。

あのころのわたしは
見えない敵と無駄に戦い、
子どもを想っていると言いながら、
自分自身を守ろうとしていたのでしょうね。

今となってはそんなふうに
当時の自分を考察できますが、

苦しかったです。
人の前では明るさを装い、
ひとりになるとゴールの見えない迷路の中で
何度も泣きました。

行き詰まったとき
わたしに元気を与え、癒してくれたのは
唯一、小さな子どもたちでした。
おそらく、多感な彼らを救ってくれていたのも
小さな弟・妹たちだったと思います。

しんどくて壊れそうだから
無心の笑顔で癒してくれる小さくてピュアな存在に
希望を見出したかったのかもしれません。

せめて、迷宮の中に
明るい光が欲しかったのです。
笑いの絶えない温かい家庭が欲しかった。
そばにいて欲しかった。

バカだね〜
なんて自分勝手な・・・・
そんな理由で10人目?!

って呆れられてしまうかもしれませんが

なんとなく不穏な空気の流れる家の中に、
笑顔をもうひとつ増やしたかったのです。
それが希望の架け橋になる気がして・・・

10人目妊娠の影には、
わたしのこんな身勝手な思いがありました。

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