大阪・助産院ばぶばぶ最終日3/25です
桜の花が満開になるころ、
助産院ばぶばぶは、大阪から沖縄へ移転します。
大阪で生まれ育ち、
助産院ばぶばぶを開業して16年。
嬉しいこと、悲しいこと、
本当にいろんなことがありました。
HISAKO24歳。
はじめての出産。
願わくば
たくさんの子どもに囲まれて暮らしたい。
産み終えたら仕事復帰!
怖いもの知らずの若かりしわたしは
5人の子どもたちを連続年子で出産しました。
HISAKO30歳。
5児の母。
さぁ念願の助産師復帰・・・と思ったときに
5人を育ててきて痛感したのは
産後のたいへんさ、育児支援の重要性、理解者の必要性、
そしてママの孤独でした。
分娩介助は助産師の醍醐味です。
でも、お産は助産師なら誰でも取れます。
当時、『産後ケア』という言葉も
まだスタンダードではなかった時代、
スマホもありませんでした。
今みたいに情報がたくさん入ってくるでもなく、
ママたちは育児雑誌を読んだり、
NHKの育児系番組を観たりして
試行錯誤の育児をしていました。
手厚い産後のママのケア、育児支援は
行き届いているとは到底思えない
現実がありました。
睡眠不足、子育ての不安、パパとの関係・・・
ママの苦労を本当の意味で理解し、
小手先ではなく支援してあげられるのって、
もしかして・・・?
もしかする?
痒いところに手が届くような
こまやかで人間味のある支援ができるのは
5人のママである助産師
わたししかいないんじゃないの?
ハイ、降りてきました〜!!☆:.。. o(≧▽≦)o .。.:☆
今から思えばたかが5人育ててるぐらいで
何を大それたことを・・・と笑えます。
そういうことは思春期育児を何人か経験してから
言いなさい、と思いますが、
若いって素敵です。
バイタリティー溢れる使命感に突き動かされるように
まずは大阪市の新生児訪問や妊婦教室、
養育支援家庭訪問などを担当し、
産後のママへのケアを重点的にした活動で
開業に向けての地馴らしをしていきました。
HISAKO33歳。
頭の片隅にずっとモヤモヤ
消えることのなかった6人目妊娠。(やっちまった!)
出産後、市の訪問活動を続けながら
自宅の1階を間借りする形で
助産院ばぶばぶを開業しました。
当初、ばぶばぶでは、
阿倍野区周辺の地域のママたちを
支援できればいいと思っていました。
訪問とばぶばぶと半々で、
細々とやっていけたらいいな〜と、
〝夢はちっちゃく♡〟
かわいらしい気持ちでのスタートでした。
ちょうどこの頃、
長女が小学校2年生だったのですが、
担任の先生から、いのちのお話をしてほしい
と頼まれました。
これが現在の『いのちの授業』の原点です。
それからだんだん、
口コミが広がってさまざまな小中学校で
出張授業をするように。
HISAKO36歳
8人目妊娠中、出産とヨガが
深く関わり合い繋がっていることに
気づいてしまい(気づいたら止まらなくなる)
8児を育てながら、
訪問と、ばぶばぶと、さらにヨガスクールに通い、
瀕死の状態で、ハタヨガ・マタニティーヨガ・ベビーキッズヨガ
3つの資格を取りました。
だんだんばぶばぶは知名度が上がり、
メディアにも取り上げられる機会が増え、
大阪府外からもママたちが集うように
なっていきました。
さまざまな団体から講演の依頼も舞い込むようになり
人前で喋る仕事も増えていきました。
HISAKO39歳。
自宅1階の助産院スペースでママたちが授乳しているところに
高校生の長男が「ただいま〜」と学校から帰ってくる
状況は精神衛生上よろしくないなぁと思うようになり
そろそろ間借りではなく
本腰入れて助産院を構えよう!と思い立ちました。
HISAKO40歳。
10人目出産からわずか3ヶ月後に
現在の古民家『助産院ばぶばぶ』を
リニューアルオープンしました。
なんて順風満帆・・・と、思いきや
そこからまさかの急転直下です。
夫から離婚してほしいと言い渡され、
大勢の・・・しかもまだ小さな子どもたちを抱え、
わたしはいきなりシングルマザーになりました。
日々を回すことだけで、
子どもたちに食べさせ
温かいお布団で眠らせることだけでいっぱいいっぱい。
人間不信・・・
誰も信じられなくなり
地獄のような数年を送りました。
自分の子どもたちさえ守りきれないわたしが
大勢の人たちに子育てを語ったり
夫婦を語る資格なんかないと思いました。
それから2年間、
すべての講演依頼を断り続けました。
助産師を辞めることも頭をよぎりましたが、
子どもたちを養わなければなりません。
命を絶つことさえ考えました。
どん底のわたしを支え続けてくれたのが
現在の旦那さん、MARKです。
彼との間に
HISAKO42歳。
11人目を授かりました。
多感な子どもたちの心を考えて
子どもは生まれたけど入籍せず。
思春期育児に何度も心が折れそうになりました。
HISAKO44歳。
「もうがんばらなくていいよ、幸せになって」
娘のその言葉で晴れて再婚。
HISAKO45歳。
その娘が出産し、わたしはばあばになりました!
大阪の街で、
嬉しいことも、悲しいことも、
死のうと思ったことも、
生きていることに感謝することも、
本当にいろんな経験をしました。
大阪は、
わたしのルーツです。
紛れもないふるさとだけど・・・
同時に、実は言葉じゃ言い表せないほど
苦しく悲しい茨の道を死にもの狂いで歩んだ
辛い記憶の街でもあるんですよね。
一番しんどかったとき、
ばぶばぶに来てくれるママたちに
たくさん励ましてもらいました。
たくさんの勇気をいただきました。
周囲に影響されることなく強固な軸を持って
自分の選んだ人生を迷うことなく生きること。
子育ての信念。
みなさんがいてくださったおかげで
今のわたしがあります。
2020年。
HISAKO46歳。
ばぶばぶ拠点を大阪から沖縄に移し、
新たな野望を抱いて次のステージへ羽ばたきます。
大阪ばぶばぶ、診察最終日は
3月25日(水)
です。
なお、『WEB相談』については
診察最終日が過ぎても継続的に予約可能なので
ご利用くださいね!
よろしくお願いします!