大阪弁を守ります
沖縄の保育園に通い始めた3歳児、ととちゃん。
「あんな~
ととな~今日な~
おにぎり食べてきてん!」
「ちゃうやろ!
あかんってゆーてるやん!」
園では方言の壁ももろともせず、
コテコテの大阪弁を炸裂させているそうです。
お迎えに行ったら、
先生がつられて中途半端なエセ大阪弁になっていて
「ととちゃんの大阪弁が移るねん〜(^_^;)」
とおっしゃっていました。(笑)
世の中にはありとあらゆる言語があります。
その中でも英語などは
比較的学びやすく覚えやすいそうですが
日本語は世界でもっとも難しい言語のひとつとされていて、
さらに大阪弁は、
世界一難しい言語だと言われているそうです。
講演活動でさまざまな地域に出かけますが、
確かに大阪弁以外の方言は、発音の抑揚が少なく
気持ちが伝わりにくいなぁと感じます。
それに比べ大阪弁のイントネーションは
一種独特なユニークさがあって、めっちゃ複雑!
でも、だからこそ、
話し手の感情が相手に伝わりやすいんじゃないかと
思っています。
大阪人は別に難しく考えることもなく
日常的にそのイントネーションを使いこなしていますが
世界中のあらゆる言語を習得してきた達人でも、
大阪弁をマネするのは至難の技らしいですよ。
そうか〜
大阪人は世界中のどの国の人より
難しい言語を流暢に使いこなしている天才ってこと?
一目置かれる存在ってこと?
えーなんか、
めっちゃ嬉しいやん?☆:.。. o(≧▽≦)o .。.:☆
大阪のばぶばぶに、
栃木県出身のママが通っておられました。
彼女はもう10年ぐらい大阪で暮らしているので
ある程度は大阪弁っぽくなりつつあるのですが
微妙な部分まで使いこなすのは相当に難しいようで
喋る大阪弁はやっぱりどこか変〜。
ある日、彼女が言いました。
「ばぶばぶに来るまでにちょっと時間があったので
マクドに寄って来ました」
・・・今、なんて?
どこに寄って来たって?
マ ク ド
→ ↘︎ ↘︎
そのイントネーションよ〜〜〜〜!
さぶいぼ立つわ!
行くで、マネしてや!
マ ク ド
↘︎ ⤴︎ ↘︎
「ク」の大きな抑揚をつけるときに
思わず肩に力が入り顎が上がる彼女。(笑)
栃木ではなんてゆーん?
「マックです」
じゃあ普通にマックってゆーたらええのに、
無理せんでも〜。
「えーだって、
大阪住んでるし〜」
待合室にいる大阪のママたちも
聞こえてくるその会話に
イィィィ〜〜〜〜〜!ってなったみたいです(笑)
大阪人、主張するからね!
みんな黙っちゃおれん。
「マクドぐらい習得しとかなあかんで!」
頼まれもしないのに
大阪弁イントネーション猛特訓大会になりました(^◇^;)
スパルタレッスンに付き合わされて
かわいそうな栃木出身ママ。
おっぱいケアでばぶばぶ来ただけやのに
なんでマクドを練習させられなあかんのか。
イントネーションの詰めが甘いと
大阪人はイラっとします。
その壁は高いです。
とくに関西圏外の男性がカッコつけて大阪弁を
喋ってるの聞くと、
ちょーちょーちょー!
(ちょっとそこのあなた、どういうことでしょうか?!)
ってなります。
「中途半端にしかできんのやったら
喋らんかったらええのにて思うよな」
「逆にカッコ悪いっちゅーねん、なぁ?」
「ほんまそれやでー」
と、大阪人は大阪弁に関しては厳しい!
イントネーション、言葉の抑揚は
めちゃくちゃ難しいので習得は厳しいですが、
他の地域の人の心を鷲掴みにする
不思議なパワーが大阪弁にはあると思います。
ノリツッコミは当たり前、
陽気な雰囲気に
なぜか喋りたくなる、マネしたくなる!
それが大阪弁の魅力です。
笑いに厳しい大阪人は
話のオチがイマイチだと
自分から
「あかん、今のはおもんなかったな」
負けを認め謝ります。(会話は勝敗なんか?)
わたしは大阪弁を引っさげて沖縄に来ましたが、
「マクド」の発音で
キィ〜〜〜〜ってなるのと同様に
中途半端にマスターしたからって
はりきって沖縄弁を使うのは
現地の人をイラっとさせるかもしれませんね。
生半可な使い方では
沖縄の人たちに
「ばかにしてる?」
と思われてしまうのかもしれません。
・・・せやな。
やっぱりわたしは
しばらくコテコテ大阪弁で生きていこうと思います。