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2020.06.03

シングルマザーを経験したから

世間では○○が一般的。
常識的に○○が普通。
ママとは○○でなければならない。

日本の『普通』は海外に行けば
『非常識』だったりもするんだけど、

それぞれが暮らす狭いコミュニティーの中の
固定概念に縛られてわたしたちは生きています。

夫婦が揃っているのが幸せな家庭
片親家庭の子どもはかわいそう
離婚は寄り添う努力を諦めた身勝手な人の選択
子連れ再婚は子どもより自分が大切な毒親

こういう思い込みは、
その人個人の価値観に基づくものではなく
世間から植え付けられ無意識に洗脳されたもので、

自分らしく生きていく上での行く道を妨げる
歪んだ思考だと思います。

いろんな夫婦がいます。
いろんな離婚があります。

その決定的な理由、耐えてきた年数、子どもの数、
心身の疲弊具合、経済的状況など
離婚と一言でいってもその中身は千差万別ですが

世間の偏見に満ちた思考が
すでに修復不可能なまで破綻している夫婦に
離婚を踏みとどまらせ
さらに追い詰めていくことがあったり、

まっすぐに生きているシングルマザーが
社会の歪んだ思考に飲みこまれて
無意味に苦しんでいるケースなど

なんだかなぁ〜・・・
と思うことだらけです。

わたしは離婚を経験しましたが
あのとき、本当に大きなエネルギーが必要でした。
50年分ぐらいの気力体力を
1年で使い果たしたようでした。

小さな子どもたちを抱え(末っ子は生後3ヶ月でした)
無我夢中で1日1日をなんとか生きることだけで
精一杯・・・

これを地獄と言わずして
なんと言うのでしょうか。

自分がどこに向かっているのか
これからどうなるのか
夢か現実かもよくわからなくなり
何も考えられなくなりました。

そんなときに、そっと寄り添ってくれ
わたしを否定することなく
ただ静かにエールを送り続けてくれた人がいました。

自信を失い、
自分の存在の意味さえ見失い、
極限まで意気消沈しているとき
自分を理解してくれる人の存在は
生きる力を与えてくれました。

思わず
ふらっとなびいてしまいそうになりました。
そして、すがりたくなりました。
依存しそうになりました。

たまたま、その人が異性であったために
いろんな噂を立てられました。
そのことでたくさんたくさん傷つきました。
いろんな葛藤に苦しみました。

シングルマザーの恋愛は

子どもたちがかわいそう
自分のことしか考えない最低な人
ママ失格

世間にはそんな先入観があるようです。

シングルマザーは息抜きすることも
心のうちを打ち明けられる異性と出会うことも
女性としての自分を再確認することも
許されないんだなぁって
虚しい気持ちになったのを憶えています。

離婚から2年半
シングルマザーのまま、
新しいパートナーとの間に子宝を授かりました。
第11子のととちゃんです。

子だくさんで母子家庭だという時点で
無責任だと罵られました。
子どもが1人や2人だったら
離婚しても批判されなかったのだろうか・・・?

わたしはいわゆる「普通」や「常識」から
完全にズレてしまう位置で
生きていました。

離婚からたった2年半で
未婚のまま出産したことも「逸脱」だったと
思います。

その決断に至るまでの想い・・・
経緯は成り行きではなく悩み抜いた末だったので

ふつうではないこと、
常識からズレていることは
決して卑下することではありません。

だけどそんなこと、
世間は知ったこっちゃないですね。

だからこそ、
このズレている現実に対して
自分自身が柔軟であることはすごく大切でした。

柔軟性とは、
壁にぶち当たったときの対応力であり
自分の生き方に対する包容力でもあり
子どもとともに前に進むための生きる力でもあります。

凝り固まった世間体に固執してしまうと

「誰もわたしの苦労なんかわからない!」
「彼氏がいて何が悪い!」

とげとげしく鎧をかぶって
正当性を誇示してしまうか、

心の扉を閉じてしまい、
いつまでも自分を責め続けることに
なってしまいます。

保健センターの保健師さん
いわゆる『地域保健向上維持のプロ』という
立場の人に、

子だくさん母子家庭=問題家庭
子だくさん未婚出産=機能不全家庭

というレッテルを貼られ、
警戒の目で見られていたこともありました。

最初から要観察の必要な家庭だという先入観で
母子家庭を見る専門家が
残念ながらいらっしゃいます。

ママ友もそうだな・・・

離婚したと知った途端
支えてもらっている前夫以外の男性がいると
わかった時点で

偏見の目で
見てくるようになったり、
急に距離を置かれたりすることもありました。

自分自身の生き様を胸を張って生きるために、
また、さまざまな背景のママたちを支援していく
助産師として

シングルマザーであるわたし自身が
「世の中にはいろんな人がいていいんだ」
ということを先入観なしにしっかりと
受け止めておく必要があるのに

器の小さなわたしは、
そんな心のゆとりも吹っ飛ぶほどの
自暴自棄に襲われました。

人ってなんだろう・・・
愛ってなんだろう・・・
信じるってなんだろう・・・

わたしはいじけて
孤立してしまいました。

子どもの心の不安はたいてい、
ママの心の安定によって落ち着かせることができるのに

片親にしてしまってごめんね
彼氏を作ってごめんね

ママが柔軟に生きることは
子どもの精神安定にもつながるのに

子どもに対しては何年も
「ごめんね」の思考に苛まれ、
ネガティブな呪縛から逃れられずに苦しみました。

ママがそんなだと
子どもは「ダメな家なんだ」「自分はかわいそうな子なんだ」
と自信をなくしてしまいます。

結婚にもいろいろな形があるように
離婚だっていろいろです。

結局、本人にしかわからないことだけど
皮肉なことに、
もっとも理解してほしいと思う近しい人に
わかってもらえないことの悔しさだったり
虚しさだったり・・・

でも、そんな中で
わかってくれる人・・・

わたしの場合は
のちに再婚した今の旦那さんですが、

そんな人と出会えたりするから
人との出逢いって本当に不思議です。

誰に何を言われても
お互いに自分をさらけ出し、わかりあえる相手が
ひとりでもいれば十分幸せなんだと
今は確信しています。

夫婦がそろっているかどうか、よりも
ママが笑顔で自分を肯定して生きているかどうか
のほうが、ずっと大切です。

人の価値観や世間の常識に振り回されるのではなく
自由に柔軟に、自分自身とその生き方を認めるほうが
結局は心身ともに健全に生きていけるのではないかと
思います。

世間では○○が一般的。
常識的に○○が普通。
ママとは○○でなければならない。

そんな声がどこからともなく聴こえてきても
わたしはもうまったくブレません。
ハンパなく辛い経験を
乗り越えてきたからこその強さは
何があってもビクともしないほど頑丈に
なりました。

ふつうじゃなくても、常識はずれでも
幸せかどうかの物差しは
自分の心の中にあります。

わたしは胸を張って
わたしの人生を歩みます!

秋には、もうひとり
新しいいのちが誕生します・・・♡

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