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2023.10.10

赤ちゃんの保湿はいつから始める?保湿剤の選び方や使い方

助産師HISAKO

執筆:助産院ばぶばぶ院長 助産師HISAKO

2006年開設の「助産院ばぶばぶ」で育児支援を15年以上担当。YouTube「12人産んだ助産師の子育てチャンネル」のフォロワーは50万人以上。自身も12子の母。

こんにちは。助産師HISAKOです。

日本には“儚いものほど美しい”という言い回しがあります。小さな生命は儚く、吸い込まれてしまいそうな魅力と美しさがありますよね。

赤ちゃん、そしてパパもママの存在も、弱く脆いからこそ尊く、今この瞬間という価値に厳かな生命を感じるのかもしれません。

脆いものは丁寧に扱ってあげなければ壊れてしまいます。赤ちゃんの肌も同じです。

美しく儚いので、油断すると乾燥や乳児湿疹などの肌トラブルは簡単に起きてしまいます。

その柔らかく繊細な肌を守るため、また将来的なアレルギーの発症を予防するため、最近では日々の地道な保湿ケアの重要性が語られるようになりました。

この記事では、赤ちゃんの保湿ケアについて、いつから始めるべきか、どの部位に注意が必要か、そして保湿剤の選び方や使い方について詳しく解説します。

知ってた?保湿は生まれた日から!

ママのおなかの中にいた時代、赤ちゃんは羊水という最強のバリアに守られていました。おかげで肌はうるおいたっぷり、いつだってプルプルをキープすることができました。

そして、産声をあげると同時に羊水と訣別。赤ちゃんは外部の刺激をまともに受け止めることになります。

だけど自力で肌を守る能力はまだ持ち合わせていません。周りの大人が手助けしてあげなければ、ちょっとしたことで肌トラブルを起こしてしまいます。

だからこそ、羊水に代わって柔肌を守るためのフォロー、つまり生まれた日から保湿ケアが必須なのです!

赤ちゃんの保湿、重点的にケアしてあげたい部位は?

とくに首や顔、手足の関節部分などは乾燥しやすい部位として知られています。

また、おむつ周り、おなか、背中も摩擦や汗の影響を受けやすいため、こまめな保湿が必要です。

そうです!結論からいうと、赤ちゃんの保湿で重点的にケアしてあげたいのは全身です!(結局全部かーい笑)

保湿するタイミングはいつ?

赤ちゃんの保湿ケアは、1日2~3回を目安に行いましょう。

外出の前後や、お風呂の後やおむつ替えのときなど、肌を清潔な状態にするタイミングを逃さず、“ついでに保湿”を習慣づけてしまいましょう!

どんな保湿剤を使えばいいの?

病院処方の保湿剤と市販の保湿剤、どっちがいいの?

病院処方のもの、市販のもの、どちらが優れているということはありません。

なんとなく病院処方の保湿剤のほうが効果が高いんじゃないかと考えがちですが、実はそんなことはまったくありません。

病院処方の保湿剤を使ったら医療成分の副作用で赤みやかゆみが出てしまったけど、市販の保湿剤に替えてみたら大丈夫だったというパターンもけっこうあって、合う合わないは個人差の問題です。

肌に大きなトラブルがあるときは受診して治療薬を処方してもらいましょう。そうでなければ、あなたの赤ちゃんの肌に合う保湿剤さえ見つかれば、十分な効果が得られます。

保湿剤には4タイプの主成分がある

ワセリンタイプ

それ自体に保湿性はありませんが、肌に脂の膜を張って水分の蒸発を防ぐことで保湿性を発揮します。

肌にもっとも優しく、かぶれやアレルギーの心配が少ないので、ジュクジュクや赤みをともなったかゆみなど、肌の炎症があるときにも安心して使えます。

💡HISAKOポイント!
乾燥がひどいときは、下記のヘパリン類似タイプ、医療成分外タイプで肌に水分を浸透させた上からワセリンタイプで蓋をするダブル使いという方法もあります。

ヘパリン類似物質タイプ

肌の血行をよくして炎症を起こしにくくする作用があるので、本来はアザや手術痕の治療薬として使われていました。

水分子と結びつきやすい性質で保湿性を発揮することから保湿剤としても利用されます。

💡HISAKOポイント!
カサカサの乾燥が主原因での乳児湿疹におすすめですが、血行がよくなる(血液が固まりにくくなる)ことが、ピリピリした刺激やかゆみを誘発させてしまうこともあります。

尿素タイプ

尿素は肌の角質層を柔らかくして(溶かして)保湿性を発揮する作用があります。それゆえに、肌の厚い大人のカチカチかかとや手足に使うことが多いです。

💡HISAKOポイント!
子どもはそもそも肌が薄いので、尿素は刺激になることがあり不向きです。

セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸、グリセリンなど医療成分外タイプ

肌の血流をよくし、新陳代謝を促す作用がある物質は自然界にたくさん存在しています。

💡HISAKOポイント!
最近は、治療目的で使用される医療成分ではないけれど、肌のバリア機能を高めて水分を保持して潤す作用がある成分でつくった保湿剤が続々と登場しています。

保湿剤の質感、肌に乗せたときの付け心地

ワセリンタイプのテクスチャ(質感)は軟膏状のみですが、残りのタイプについては同じ種類の保湿剤でも、いろいろなテクスチャがあります。種類いろいろ、お値段もピンキリ!

ローション

水分が多いのでサラっとしています。薄くのばしたり広げやすいので、とくに暑い季節には快適に使用できます。軽い乾燥のときにおすすめです。

軟膏オイル

軟膏は常温では固形。オイルとともにほぼ油分なので塗ったときにベタベタしますが、もっとも肌には優しい保湿剤です。

クリーム

軟膏より質感は柔らかく、油分が多めなのでしっとり感が強めです。ローションよりも保湿成分の比率が高い分、保湿力が高いです。とくに乾燥が気になる秋冬の顔や口元、ほっぺなどにポイント使いすることもできます。

乳液、ジェル

クリームとローションのちょうど中間あたりの水分油分量です。ほどよく伸びるので、頭皮にも使いやすく、季節を問わず万能です。

スプレー、泡

他のテクスチャと比べて保湿力は少し落ちますが、短時間で広範囲に使いやすいので赤ちゃんがよく動くようになると重宝します。

赤ちゃんに使うならどれ?保湿剤の選び方

1) 無添加や低刺激のもの

敏感な赤ちゃんの肌に毎日つけるものだから、なるべく肌に優しい素材でつくられているものを。

2) 伸びの良さ

伸びにくい、もしくはつけたあとにベタベタする保湿剤は、赤ちゃんが嫌がったりしてママもストレスになりがちです。

保湿はとにかく継続が大切なので、毎日苦痛なく続けるためには赤ちゃんが嫌がらずママが使い勝手がよいことは絶対条件ですよね!

3) 赤ちゃんの肌質や季節を考慮する

【乾燥が強めのとき】  

ローションタイプでしっかり水分を入れ、上から軟膏タイプを重ねづけして水分を閉じ込めます。

【かゆみや赤みが出ているとき】

乾燥を通り越して炎症を起こしている可能性があります。水分の多いローションタイプはしみることがあるため、軟膏タイプがおすすめです。

【汗をかきやすい夏場】

サラッと使える水分多めの保湿剤をこまめに。

【乾燥しやすい冬場】

水分多めの保湿剤と油分多めの保湿剤の重ねづけがおすすめ。

寒い時期は軟膏が固くなっている場合があるので、手のひらで温めて柔らかくしてから塗ります。

💡HISAKOポイント!
通年使いやすい水分多めのローションタイプと、冬場や乾燥時に併用使いしやすい軟膏タイプ、両方を用意しておくのがおすすめ!

わたしが2年間かけて開発した赤ちゃん向け保湿料『マシュマロ』は、ミネラル成分豊富な沖縄の海洋深層水と植物性グリセリンを主成分とした保湿力の高い無添加保湿剤です。

ローションとクリームの利点を兼ね備えた絶妙な伸びの良さとしっとり感のテクスチャにこだわりました。

ママと赤ちゃんの笑顔を想像し全力でつくった『マシュマロ』は、赤ちゃんの肌トラブルに悩む多くのママに絶賛いただいています!良かったら使ってみてくださいね。

保湿剤の使い方とスキンケアのポイント

保湿剤は“適量”を手に取り、ママの手のひらで赤ちゃんの肌にムラなくなじませます。

“適量”の目安は、塗ったときに肌がテカるぐらいの量です。

肌が水分を吸収している入浴後は保湿効果が上がるので、できるだけ早くケアしてあげましょう。

プクプクの赤ちゃんは、くびれ部分も塗り残しがないよう念入りに。

また、ローションやミルクタイプなどさっぱりと使用感のいいものを先に塗り、その上にワセリン(プロペト)などの軟膏やクリームなど肌を覆う効果の優れたものを重ねることで、さらに保湿効果を高めることができますよ。

▼関連記事を読む

乳児湿疹にはワセリンがいいって本当?使い方や注意点

【顔・頭・頭皮】保湿剤の塗り方

顔や頭は特にデリケートなので、保湿剤は優しくなでるように塗ります。目や口、鼻の周りは特に乾燥しやすいので、念入りにケアを行いましょう。

保湿剤の種類にもよりますが、頭皮や髪にも保湿はしてもらっても大丈夫です。頭皮のカサカサやフケが目立つ場合などは積極的に保湿してみてください。

【おなか・背中】保湿剤の塗り方

おなかや背中は広い面積があるため、適量の保湿剤をしっかりと伸ばして塗布します。とくに背中は汗をかきやすいので、こまめなケアが必要です。わきの下も忘れずに!

【おしり】保湿剤の塗り方

おむつ替えの後、乾燥させてから保湿したほうがいいと信じて、うちわでパタパタしたり、フーっと息を吹きかけたりしているママが多いのですが、

実は、清潔な状態で十分に水分を含んでいる肌のほうが保湿効果が上がるんですよ〜!

【手・足】保湿剤の塗り方

腕や脚の関節部分は乾燥しやすいので、丁寧に保湿剤を塗布します。

手首や足首、太もものくびれは伸ばして。足の裏や指の間は「え?そんなところまで保湿?」と思うかもしれませんが、乾燥によるひび割れを防ぐために、細部までしっかりとケアしましょう。

新生児の保湿に関するQ&A

新生児の保湿ケアに関する疑問や質問をいくつかピックアップし、その回答をまとめてみました。

Q. 気温や湿度の高い夏でも保湿は必要ですか?

A. はい、夏でも保湿は必要です。高温多湿の環境とクーラーの組み合わせは、赤ちゃんの肌を乾燥させる要因となります。夏の保湿ケアで大切なのは、軽いテクスチャーのローションやジェルを選ぶことです。

Q. 季節によって保湿剤は変えたほうが良いですか?

A. はい、季節によって肌の状態や外部環境が変わるため、保湿料も変えることをおすすめします。冬は乾燥が厳しいため、よりうるおいを与えるクリームやオイルが適しています。

Q. 保湿しているのに乳児湿疹が治りません…保湿が足りてないのでしょうか?

A. 乳児湿疹の原因は多岐にわたり、保湿だけでなく、アレルギーや摩擦、汗なども関係しています。つまり、保湿をしっかり行っても肌トラブルが改善しない場合もあります。そんなときは小児科や皮膚科で相談、適切なお薬を処方してもらうことをおすすめします。

まとめ

“儚い”の言葉の意味。「あっけなく頼りにならず不確実な様子」と辞書に書いてありました。赤ちゃんの肌はまさしく“儚い”という言葉がピッタリですよね。

保湿剤の選び方や使い方、保湿のタイミングなど、正しいケア方法を知ること。生まれてすぐから保湿ケアを始めること。

胎児の肌を守ってくれていた羊水から確実にバトンを受け取り、儚くも純粋で美しい赤ちゃんの肌を乾燥や乳児湿疹など、肌トラブルから守ってあげましょう!

長い子育て生活。過ぎ去った今となっては記憶に残る瞬間のすべてが、美しい日々だったなぁ・・・なんて物思いにふける、儚いもの好きの助産師HISAKOでした!

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助産師HISAKO

執筆:助産院ばぶばぶ 院長 助産師HISAKO

1974年生まれ。
総合病院産科、クリニック勤務を経て2006年大阪市阿倍野に「助産院ばぶばぶ」開設。母乳育児支援・育児相談を中心に、自治体育児支援訪問・妊婦教室を15年間にわたり担当。パパママ向け講演、専門職向けセミナー、教育現場では性教育等の出張授業を展開。

2020年沖縄県うるま市に助産院移転を機に『【12人産んだ】助産師HISAKOの子育てチャンネル』配信開始。妊娠出産育児を科学的根拠に基づき解説、自らの経験から得た学びを元に肩の力が抜ける子育ての考え方のヒントを提案、2023年YouTube登録者50万人以上に。

書籍、雑誌等の執筆活動、テレビラジオ等メディアにも多数出演。

また助産師とママ両面の視点から母子の健康と笑顔に直結する良質の保湿料をはじめ、こだわり商品の開発、製造販売を展開。

プライベートでは1998年から2020年の間に12人を出産。子だくさん助産師として認知されている。

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