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2023.08.30

赤ちゃんのおなかに赤いブツブツ。乳児湿疹?アトピー性皮膚炎?アレルギー?

助産師HISAKO

執筆:助産院ばぶばぶ院長 助産師HISAKO

2006年開設の「助産院ばぶばぶ」で育児支援を15年以上担当。YouTube「12人産んだ助産師の子育てチャンネル」のフォロワーは50万人以上。自身も12子の母。

こんにちは。助産師のHISAKOです。

すべすべの赤ちゃんのおなかに赤いブツブツができているのを発見したとき
ママはどんな気持ちになるでしょう。

え?何これ!
ああ・・・やってしまった・・・
どうしたらいいの?!
お世話の仕方が悪かったのかな?

赤ちゃんに申し訳なくて、できることなら代わってあげたいと思いますよね。自分のせいだ、ごめんね・・・と落ち込んでしまうママも多いのではないでしょうか。

このとき、赤ちゃんのおなかの肌にはどんな事件が起きているのでしょうか。

異変の詳細がわからなければ、このまま放置していいのか、受診したほうがいいのか、家庭でできるケアはあるのか、どう対処していいのかもわかりませんね。

そこで!

〝赤ちゃんのおなかのブツブツ事件〟をHISAKO捜査官が調べ上げ、検証分析させていただきます!

ママの疑問と不安、心配、罪悪感を少しでも軽減できるように、事件を未然に防ぐ方法や、やむなく起きてしまったときの早期解決に向けた対応策についてもお伝えさせていただきます。

乳児湿疹とは

新生児期から1歳のお誕生日頃までに現れる湿疹を、全部まとめて〝乳児湿疹〟と呼びます。過剰な皮脂の分泌や乾燥、赤ちゃんの肌のバリア機能の未熟さなどによって乳児湿疹はいとも簡単に現れます。

かゆみのある湿疹が長期にわたって繰り返されるアトピー性皮膚炎は、乳児湿疹とは別モノだと思われがちですが、実はこれも乳児湿疹というカテゴリーの中のひとつとされているってご存知でしたか?

赤ちゃんのおなかにできる乳児湿疹の原因は?

おなかにできるブツブツはそもそも、〝赤ちゃんの肌のバリア機能が未熟である〟という根本的な基盤があって起こります。

バリア機能が十分に発達していないおなかの肌は、いわば建設中の住宅の開けっぱなしの窓のようなもの。

鍵がついておらず開放状態だと、外部からの侵入者(おむつのギャザー、乾燥、皮脂、衣服の繊維、汗、ダニ、花粉など)は容易に室内(体内)に入り込むことができますよね。

断りもなく侵入した部外者に気づいた免疫細胞たちは、体を守るために集まってきて不法侵入者を追い払おうと寄ってたかって戦闘モードに!

結果、もみくちゃの喧嘩になり、怪我人(乳児湿疹)が出てしまうわけです。

ほかにも、母乳やミルク、離乳食などの本来は食事から摂取する特定のアレルギー物質が、何かの拍子に未熟な肌に付着した場合にも、同様に体が過剰反応して乳児湿疹となります。

おなかにできる乳児湿疹の症状

おなかの乳児湿疹は、赤く、わずかに膨隆した細かいブツブツだったり、小さな水疱に見えることもあります。ママの手のひらで触ったときにザラザラとした感触があるのも特徴。

チェックポイントは、赤ちゃんがかゆがっていないかどうか。かゆいと機嫌も悪くなり、手で擦るなどの仕草が見られます。このような場合は肌の炎症が悪化し始めている可能性があるので要注意!

おなかにできる乳児湿疹の治療

乳児湿疹の予防と治療の基本は肌の保湿です。鍵のない窓に仮のドアをつけて、なるべく部外者が侵入できないようにするわけですね。

ですが所詮、仮なので、セキュリティーの甘さをいいことに、すり抜けて内部に乱入してしまう曲者もいるでしょう・・・。

そして免疫細胞に見つかって、言い争い(軽い炎症)が始まります。小さな喧嘩の間は、正義感の強い通りすがりの素人(保湿剤)でも収めることができるかもしれませんが、大事になってきたら素人では止められなくなりますね。

そんなときは警察官(医師)出動で、プロの技(ステロイド薬)を駆使してその場を鎮める必要があります。


また、乳児湿疹の原因がなんらかのアレルギー(動物、食物、ダニ、花粉など)の場合は、炎症の抑制と保湿、そこに並行してそれぞれの症状に合わせてアレルギー物質を避けたり、逆に少しずつ触れさせることで慣らしていく治療法が選択されることもあります。

おなかに現れやすい〝あせも〟

赤ちゃんのおなかにできやすい〝あせも〟。これも乳児湿疹のひとつです。
赤ちゃんは新陳代謝が活発で汗っかき。おなかの肌のバリア機能が汗に刺激されて低下し、そこから体内の水分が抜けていってしまうため(隠れ乾燥)、皮脂を分泌して水分の蒸発を防ごうとします。

余分な皮脂は汗腺が詰まらせ、その結果、湿疹が出ます。汗をかきやすい夏場、湿度の高い梅雨時期、冬の着せすぎなど汗ばんだ状態が続くと発生しやすくなりますが、通常、それほどかゆがることはありません。

汗をこまめに拭き取りしっかり保湿することで比較的スピーディーに改善することが多いです。

おなかに現れるアトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、肌のバリア機能異常で起こる慢性的な湿疹です。最初は頭や顔から始まり、だんだんおなかや背中、体の下方に向かって広がっていきます。

肌で起きている事件の概要としては、不法侵入者と免疫細胞の小さな喧嘩のウワサを聞きつけた無関係な野次馬(遺伝的な要素やアレルギー体質など不特定の物質)が参戦し、元の喧嘩の理由はなんだったのかさえわからないほどの収拾のつかない大乱闘(激しい炎症)にヒートアップ!

その結果、あっちにもこっちにも重症怪我人続出。

つまり、アトピー性皮膚炎の肌は赤く腫れ、ジュクジュクしたり強いかゆみを伴ったり、さまざまな症状が出るのが特徴です。

▼関連記事を読む

乳児湿疹とアトピー性皮膚炎の違い。見分け方や対策は?

おなかに現れる各種アレルギーによるブツブツ

アトピー性皮膚炎が不特定の物質に対する体の過剰反応であるのに対し、赤ちゃんのおなかに現れるアレルギー反応としての湿疹は、食べ物やほこり、動物の毛など、特定の物質に対する体の過剰な反応です。

湿疹だけでなく、くしゃみや鼻水、目のかゆみ、嘔吐下痢など、他の症状も同時に現れることもあります。肌に現れる症状は、どれもとてもよく似ていて混同しやすいですが、原因が違えば当然治療法も異なります。

そのため、赤ちゃんの症状がどれに該当するのか、よくわからないときは医師の診察を受けて治療の方向性を見定めましょうね。

赤ちゃんのおなかに乳児湿疹ができたら…
症状の改善と予防のためにできること

赤ちゃんのおなかに乳児湿疹ができたら、どのように対処すればよいのでしょうか。
また、再発を防ぐためには、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。

赤ちゃんの体はやさしく洗いましょう

ママの手のひらで洗ってあげるのがおすすめです。とくに乳児湿疹が出ている部分は、摩擦を避けるため、やさしく丁寧に洗ってあげましょう。

お湯の温度はちょっとぬるめ、赤ちゃんの体温と同じくらいが理想的です。熱めのお湯は肌の乾燥を促し、症状を悪化させる可能性があるので注意しましょう。

私が2年かけて作った赤ちゃん向け洗浄料『ポメロ』は、乳児湿疹の症状で悩んでいるママのために作りました。試してみてもらえると嬉しいです。

入浴後はできるだけ早く保湿を行いましょう

入浴後の保湿は、乳児湿疹の予防、悪化を防ぐケアの基本中の基本。肌が乾燥するとかゆみが増し、赤ちゃんがかきむしることで皮膚が傷つきます。するとさらにバリア機能が低下、炎症が広がる悪循環になってしまいます。

入浴後の肌はあっという間に乾燥しますので、できるだけ早く肌に優しい保湿クリームやローションで全身をしっかり保湿しましょう。

とくに乳児湿疹が出ているおなかは念入りに、例えばおむつ交換のついでに、1日3〜4回を目安に保湿してあげてくださいね。

同じく私がプロデュースした、赤ちゃん向け保湿料『マシュマロ』は、乳児湿疹で悩むママから好評いただいています。大切な赤ちゃんの肌のこと、真剣に考えたい方にこそ、試してもらえたらと思います。

肌に触れるものは優しい素材を

赤ちゃんの肌はとても敏感です。そのため、シャンプー、ボディソープ、保湿料、衣服など、肌に直接触れるものは優しい素材でつくられているものを選びましょう。

衣服は、化学繊維だと摩擦が強くバリア機能の未熟な肌を刺激する可能性があるので、綿など汗を吸い取ってくれる自然素材がおすすめです。

こんな症状があったら迷わず病院へGO!

以下のような症状が出た場合は、乳児湿疹から派生した細菌感染症や他の病気の可能性も考えられます。早めに適切な治療を始めるために、医師の診断を受けましょう!

・ブツブツの数が急に増えてきた、他の場所にも現れた
・湿疹が真っ赤になり、とてもかゆそうにしている
・機嫌が悪く母乳ミルクの飲みが悪い
・ジュクジュクして黄色い汁や血が出ている
・嘔吐や下痢、熱が出てきた

乳児湿疹が長引いている・ひどくなっている場合は

肌にやさしい洗浄料、保湿剤でケアしているのに湿疹が長引いている、または症状がよくなるどころかひどくなっている場合は、迷わず医療機関を受診しましょう。

自己判断での間違ったケアを続けて、防ぐことのできるはずのアトピー性皮膚炎を発症させてしまうことがないよう、専門家の判断に委ねて早期医療介入をすることが大切です。

喧嘩を大乱闘に発展させないためには早めに警察を呼ぶ!が鉄則ですね。

まとめ

赤ちゃんのおなかのブツブツ・・・乳児湿疹は〝バリア機能が未熟な肌〟が根っこにあるからだということがわかりましたね。ブツブツができてしまったとき、どうしてあげることがベストなのかは、未熟な肌を刺激する犯人(原因)によって異なります。

ですが、乳児湿疹があろうとなかろうと、家庭でできる基本の肌ケアはひたすら保湿!それでもよくならないときは早めの医療機関の受診で適切なケアを教えてもらい、根気よく実践していきましょう。

正しい肌ケア、正しい治療を行えば、すぐに結果は出なくてもアトピー性皮膚炎でさえも、成長とともに必ず改善します。

建設中の住宅の窓は、いずれ鍵が設置されて部外者は容易に中に踏み込むことはできなくなります。それまでは仮のドアを設置することで不法侵入されにくい状態をつくりますよね。

同じように赤ちゃんの肌のバリア機能が成熟し外的刺激を自力で跳ね返すようになるまでは、侵入者を体内に押し入らせ喧嘩勃発させないように保湿という名の仮のバリア構造で守ってあげましょう。

以上、〝赤ちゃんのおなかのブツブツ事件〟についての検証と分析をお届けしました!
次回は、乳児湿疹の予防法や、乳児湿疹が出たときの具体的なケア方法について、より具体的に詳しくお話ししますので楽しみにしていてくださいね。

あなたの赤ちゃんが健やかに育つことを心から願っています!

それでは、また次回。

HISAKO捜査官(HISAKO助産師)
でした!

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助産師HISAKO

執筆:助産院ばぶばぶ 院長 助産師HISAKO

1974年生まれ。
総合病院産科、クリニック勤務を経て2006年大阪市阿倍野に「助産院ばぶばぶ」開設。母乳育児支援・育児相談を中心に、自治体育児支援訪問・妊婦教室を15年間にわたり担当。パパママ向け講演、専門職向けセミナー、教育現場では性教育等の出張授業を展開。

2020年沖縄県うるま市に助産院移転を機に『【12人産んだ】助産師HISAKOの子育てチャンネル』配信開始。妊娠出産育児を科学的根拠に基づき解説、自らの経験から得た学びを元に肩の力が抜ける子育ての考え方のヒントを提案、2023年YouTube登録者50万人以上に。

書籍、雑誌等の執筆活動、テレビラジオ等メディアにも多数出演。

また助産師とママ両面の視点から母子の健康と笑顔に直結する良質の保湿料をはじめ、こだわり商品の開発、製造販売を展開。

プライベートでは1998年から2020年の間に12人を出産。子だくさん助産師として認知されている。

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