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2020.07.15

左右どちらの卵巣から排卵したかで赤ちゃんの性別が決まる?

先日、YouTubeのコメントで

左右どちらかの卵巣から排卵したかで
生まれてくる赤ちゃんの性別が決まるという俗説があるけどホント?

というご質問がありました。

なにそれー?
恥ずかしながら初耳でした。

『右排卵だと男の子が生まれる
左排卵だと女の子が生まれる』

・・・のだそうです。

赤ちゃんの性別は
X染色体を持った精子が受精したのか、
Y染色体を持った精子が受精したのか、

つまり性別を決める主導権は
精子にある、という認識は誤りで、

排卵する側によって、
卵子自身が、Xなのか?Yなのか?
決まった染色体の精子を
選り好みするということでしょうか。

性別を決める主導権を握るのが
精子ではなく卵子だったとしたら

わたしがYouTubeで公開している
精子の持つ染色体(XorY)の特性に
着目した男女産み分け法は

ガーン・・・!( ̄◇ ̄;)
すべて無意味になっちゃいます!!

そりゃえらいこっちゃ!

性別を決めるのが
精子ではなく卵子だという説が存在するのなら
その医学的根拠を見つけなければ!

ということで、
さっそく調べまくってみましたが
どこにもそのエビデンスは見つけることが
できませんでした。(T . T)

そこで、わたしなりに知識を総動員して
考えてみました。

例えば、不妊治療や男女産み分けで行われる
タイミング療法では
超音波エコーで左右どちらの卵巣から排卵するか
確認することができます。

仮に

左右どちらかの卵巣から排卵したかで
赤ちゃんの性別が決まる説が事実なら、

エコーで「今月は右の卵巣から排卵する」って
診断された時点で

もう、生まれてくる赤ちゃんは男の子です!って
決まっちゃうことになりますよね〜。

が、実際の不妊治療の現場では
そんなこと絶対にありません。

右から排卵しても、左から排卵しても
男の子だったり女の子だったり
まちまちです。

ちなみに、2000年に発表された論文で
おもしろい内容を見つけました。

卵巣は左右にひとつずつありますが、
月ごとに、左右交代制で排卵されるわけではなく

先月も今月も、こっちだけ排卵するという
ことが起こります。

右だったり左だったり、右ばっかりだったり
左ばっかりだったり、
ランダムに排卵されるのです。

ちなみに片方の卵巣が機能していなかったり
なんらかの理由で片方を摘出されている場合には、

残ったひとつの卵巣は毎周期、
ちゃんと卵子を育み、
毎月ちゃんと排卵させます。
つまり、片方しかないから2ヶ月に1回
にはなりません。

ですが、左右どちらかというと
右からの排卵の頻度がやや多く(といっても58%ぐらいです!)

右排卵のほうが左排卵より自然妊娠率が高い傾向
にあるそうです。
(左で妊娠しないわけじゃないですよ!)

不妊治療においても、人工授精、体外受精、顕微授精
いずれの方法でも右の卵巣で育った卵子のほうが
受胎率、着床率がいい傾向にありました。

とても興味深い研究結果ですよね〜。

・・・なんで右排卵が多くて
右排卵の周期で妊娠率も高いんだろう。

その理由は、
現在の医学では解明されていませんが、

わたしたちの内蔵が左右対象ではないように
解剖学的な理由で排卵や卵巣の活動性に
左右差が見られるのではないか?と
考えられているようです。

『解剖学的に右排卵が多い』

この根拠ある情報を
冒頭の俗説、

『右排卵だと男の子が生まれる
左排卵だと女の子が生まれる』

に当てはめてみると

人類、
男の子だらけになってまうやんかー!

アカンアカン!
そんなん自然界の掟に反する!( ̄◇ ̄;)

ということで

左右どちらかの卵巣から排卵したかで
生まれてくる赤ちゃんの性別が決まるという俗説は

都市伝説に過ぎないのではないかと
思います!

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