マースデー
わたしが住んでいるのは
沖縄の離島です。
もうすぐクリスマスだというのに
島ぞうりに半そで短パン。
散歩道には
ハイビスカスやブーゲンビリアが咲き誇っていて
まだ海で泳げます。
小さな島の集落は
みんなとてもフレンドリー。
「素直で明るくていい子だね。
いつでも遊びに来たらいいさー」
うちの子たち、
わたしが知らないところで学校帰りに
しょっちゅういろんなお家に招かれて
お菓子をご馳走になってたりするようです。
のんびり流れる時間と
穏やかな気候と
親切な島人たち。
ここには日本の古き良き風景が
広がっていてほっこりします。
第12子が生まれ
ご近所にお披露目に行ったら
「マースデーにしてね」
と、みなさんご祝儀をくださいました。
〝マースデー〟
???
〝マース〟って塩のことですよね?
半年沖縄に住んで、
それぐらいは覚えたさ!!
でもなんで
赤ちゃんが産まれて塩なのか?
赤ちゃんは胎内にいるときから塩とは深い関係にあり、
塩と水は生きていくために必要不可欠なものと
考えられています。
羊水は海水とほぼ同じ成分でできてますよね。
また、赤ちゃんは
ヤナムン(悪い霊)を呼びやすいので
「この世で健康ですくすく育ちますように」
という願いをこめ
汚れから守るため、マースの持つ魔よけと
生活必需品という意味合いから
一生食いっぱぐれがないように
赤ちゃんの額に塩を乗せたり、芭蕉の葉に塩を包む
風習があったそうです。
昔は、塩そのものを出産祝いとして
送っていましたが、
現代では、
マースデー(マース代)
つまり、
「塩代にしてね!」
ということなんですね。
本土では、
「一生食べ物に困らないように」の儀式は
生後100日のお食い初めが一般的ですが、
沖縄、お食い初めはしないそうです!
へ~知らんかった!!
「ハチアッチー」と言って
お祝いをくださるご近所さんもいました。
〝ハチアッチー〟
???
なんだそりゃ?
マースデーとはまた別モノか?
沖縄、ナゾのワードが多すぎる・・・(^^;;
本土では
生後1ヶ月になったらお宮参りに行きますよね。
お食い初め同様に
てっきり全国共通だと思ってたけど
沖縄にはその風習もないんだって!!
生まれた赤ちゃんを抱いて
生後1ヶ月頃にはじめてお披露目することを
沖縄では「ハチアッチー」というそうです。
折に触れて
いろんなの沖縄の風習、
素敵な宝物たちを島人たちが教えてくれます。
胎盤を庭に埋めて厄除けしたりする
文化もそうだけど
沖縄では昔から『命ど宝』といい、
命をなによりも大切にする心が根付いています。
人に対しての優しさ、親切さが
小さい頃から自然に身についていく環境なんだなぁと
つくづく感じます。
これらの昔ながらの縁担ぎが
科学的事実に見合っているかはどうでもよくて
相手を思いやる気持ちが
優しくて温かくて幸せな気持ちになります♡