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2021.01.29

第12子の臍帯

臍帯は長さ50cm、直径2cmの
胎児とママをつなぐ命綱です。

その中には、
2本の動脈と1本の静脈が通っています。

動脈は、胎児から胎盤に向かって流れ、
いらないものをママに返し、
静脈は、酸素や栄養をママから胎児に
送っています。

臍帯の中を通る大切な血管は
弾力があってプルプルしたこんにゃくみたいな物質
(ワルトン膠質)で包まれていて
まっすぐの紐のような形状ではなく
だいたい3cmおきぐらいで
緩やかにらせんを描いてねじれています。

ねじれることで、
ママのおなかが押されたり、
胎児が握ったり引っ張ったりしても
電話コードのようにビヨ~ンと柔軟に伸ばされ、
押し潰されたりブチっとちぎれてしまうことが
ない仕組みになっています。

臍帯の中にある大事な血管を守り、
赤ちゃんの成長を後押しして
くれているんですね!

臍帯のねじれている方向は
右方向だったり左方向だったり
人によってまちまちなのですが、

わたしは12人産んで
なんと、12回とも左捻転でした!

助産師学校の教科書には

〝臍帯は左捻転が多く、右捻転の約3倍〟

と書かれています。

なんで左が多いんでしょう。

〝臍静脈と臍動脈の発育が並行ではないこと、
また、ワルトン膠質の発育スピードより
臍血管の発育スピードのほうが早いため〟

なんかいまだに
難しくてよくわかりませんが^^;

大雑把にいえば、
臍帯の中の3本の血管の発育スピードと
ワルトン膠質の発育スピードのズレが
左捻転を誘発しやすい・・・
ということなのでしょうね。

で、よくよく調べてみると

どうやら臍帯のねじれができる
メカニズムは「そうなのではないか?」
という推測論にしか過ぎないようです!

妊娠初期の胎児は
エコーで見るとクリオネみたいに
子宮の中を元気に動き回っていて

赤ちゃんがぴょんぴょん跳ねたり
グルングルン回ったりすることで
臍帯のねじれは、
妊娠初期にすでにできているのではないか?

という仮説もあるようです。

ですが実際には、
それも仮説の域を出ることはなく

臍帯のねじれが
どのようにできるのかは不思議だらけ。

結局のところ、現在の医学では
まだよくわかっていない未知の分野だそうです。

深堀りして考えてみたら

胎児の動きによって
臍帯のねじれができる説が
ホントだとすれば・・・

ねじれが多めの場合は
妊娠初期に赤ちゃんが活発すぎて

ねじれが少なめの場合は
妊娠初期に赤ちゃんが
おとなしくあまり動かなかったってことなのかなぁ。

それって単なる
赤ちゃんの個性として考えて
いいものなのか・・・?

妊娠初期の臍帯は太く短く、
週数が進むごとに
どんどん長く細くなっていきます。

なので、
妊娠初期にグリングリンに激しくねじれていても
中期以降、臍帯自体が長く細く
伸びていくのに伴って、
ねじれ具合は3cmごとに全部で16〜18回ほどの
緩やかなねじれになって落ち着くようです。

ときに、妊娠週数が進んでも
臍帯がきつくねじれすぎる
『過捻転』という状態になってしまうことがあります。

この場合、
臍帯の血管の血液が流れにくくなり
血が固まりやすくなってしまいます!

そうすると、
胎盤の細い血管が塞がってしまい
酸素や栄養のやりとりが
スムーズにできなくなってしまったりして
胎児は発育が悪くなったり
元気がなくなったりします。

逆に、ねじれがほとんどない臍帯を
『過少捻転』といいます。

この状態は、伸びきった電話コード。
つまり、外からの圧迫の影響を
直接受けやすい状態です。

例えば陣痛が起きたとき。
子宮収縮による子宮内圧の変化を
ダイレクトに臍帯の血管が
受けとめることになるので

一時的に赤ちゃんに酸素が行きづらい
状態になったりして
胎児心拍が落ちてしまう事件が
勃発してしまうかもしれません。

なので、過少捻転の赤ちゃんは
生まれたときにちょっとしんどい状態に
なることも。(すぐ元気になりますが!)

第12子の胎盤と臍帯は
自宅にお持ち帰りして冷凍保存、
頃合いを見て解凍し
ゆっくり観察しました。(マニアックです)

そしたら〜!!

わたしのへその緒、
ほとんどねじれがなかった・・・!( ̄◇ ̄;)

おもいっきり、
過少捻転やん〜!

わたしは帝王切開だったので
ねじれのない臍帯でも赤ちゃんはたぶん
おなかの中ではしんどい思いはしなかったと思われ、
その点はよかった・・・思います。

ですが、さらに
わたしの12人目の臍帯は、
臍帯血管を包み込んで守るはずの
ワルトン膠質の量が極端に少なく細かった!!

臍帯血管がワルトン膠質に包まれず
ところどころ、臍帯の表面に
ボコボコと露出している部分があって

こんな状態で妊娠中、
断裂や押し潰されるなどのトラブルが
起こることもなく、
よく無事だったことです・・・

一歩間違えたら
赤ちゃんの命はなかったかもしれないきわどい所見に
ゾッとしました。

ねじれすぎててもアカンし、
ねじれてなさすぎもアカン。

母体も胎児も、臍帯も胎盤も、
細部に至るまで
『いいサジ加減』に変化し、

そんな中で育っていく胎児とは
なんて神がかった偉大な存在なんだろうかと
ただただ感動・・・

妊娠は
本当に奥深くて神秘的で

妊娠出産にまつわる不思議を
掘り下げて学べば学ぶほど
『普通に育つ』ことが奇跡に思えてきて
いい意味で恐ろしくもなります・・・( ̄▽ ̄;)

臍帯のねじれが
どうやってできるかはまだまだ未知の領域、
これからどんどん研究され
明らかになっていくのでしょうね。

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