PMS（月経前症候群）・PMDD（月経前不快気分障害）

生理前になるとイライラしたり
頭痛がしたり、下腹部の張り、乳房痛、
関節や筋肉の痛み、ふわふわした感じ・・・
なんかいろいろ調子悪い！

このような、生理前限定で起こる
さまざまな不快症状を
PMS（月経前症候群）といいます。

PMSの諸症状のうち
イライラ、気分の落ち込み、不安、怒りっぽくなるなど
精神症状がハンパないレベルで襲ってきて
日常生活さえも困難になる・・・

それはもしかしたら、
PMSではなく、
PMDDという精神疾患の可能性があります。

PMSはご存知の方も多いと思いますが
PMDDはまだまだ認知度が低い疾患です。

２つは似ているけれど、
医学的には非なるものとして
区別されています。

感情面と身体、行動面の症状が
いくつも重なり合って、
生きるか死ぬかレベルで現れるPMDD。

月経前に限定して出現することが特徴なので
生理が始まってしまえば
症状はゼロか、ほとんどなくなるところまで
改善します。

突然、奈落の底に突き落とされるほど悲しくなり、
拒絶や批判に対する感受性が
極端に高くなります。

異常なまでのイライラ、
うつ気分や落ち込みが強く
不安や緊張感が拭えず、
常にいらだって頭の血管が切れてしまうのでは
ないかという感覚になったりします。

また、日常生活への気力がわかず、
興味が薄れます。

集中力がまったくなくなり
過食や一定のものばかりを食べ続けたり
睡眠過多になったり不眠になったり。

激しい倦怠感、疲労感で
仕事もできなくなり、学校にも行けなくなり
家事も子育ても困難になり・・・
人間関係が円滑に築けなくなります。

そして、とくに特徴的なのが
限界感。

制御不能の自己喪失感に襲われます。

このように、
症状としては『うつ』にもよく似ていることから
PMDDは生理前だけ限定で現れる
うつ病の一種だと考えられています。

毎月生理前になると
自分が自分でなくなってしまったような・・・

このまま何もかも捨てて
消えてしまいたくなる衝動性、
感情の不安定さは常識範囲を逸脱していて
藁をもすがるほどの恐怖と不安感なのですが

PMDDを知らない無知ゆえに
ただただ我慢していたり、
PMSだと勘違いして不適切な治療が
行われていたり・・・

先日、地獄のようなPMDDを長期にわたって経験、
克服した20代の女性とお話する機会がありました。

PMDDは５％ぐらいの女性に起こります。
100人中5人です。
けっこうな比率ですよね。

月経のある女性ならいつでも誰にでも
発症する可能性があります。

だから！

多くの女性に、その存在を知ってほしいのです。

以下に、彼女の経験と対処法を
紹介させていただきます。

↑↑↑

私はたぶん18歳ぐらいから
PMDDだったのではないかと思います。
今から10年前です。

子宮内膜症もあり、生理も重かったので
20歳のときからピルを服用し始めました。

それでもやっぱり,
PMDD症状の自覚はあって・・・

自殺願望、孤独感。
ピルに出会う以前の地獄に比べたら
少しはましだから・・・
って思い込み我慢していました。

3年前に偏頭痛に悩まされ、
専門医を訪ねたとき、
ふとPMDDを相談してみたんです。

たまたまその医師が知識が豊富で

「PMDDは
ホルモンがあなたにいたずらして
起こされているものだからね」と。

対策として、
ヤーズ（ピルの一種）を24日間飲んで
4日間休薬して生理を起こす。

その4日間でホルモンの蓋が開いて
コントロールが効かなくなるから
抗うつ剤と睡眠薬を使ってうまく乗り切りましょうと
提案されました。

やっとやっと、10年悩み続けた
PMDDを前向きにとらえられるようになり
コントロールできる方法を見つけたんです！

生理が始まって知識の薄い10代の子や
出産する前は生理痛と無縁だった人が
産後に生理が復活したら
急に生理が重くなったぞ・・・？

あれ？
これらの症状ってPMS？
それとも産後うつ？

誰か助けて、大パニックなんだけどー！！

って、なってる人はいると思います。

そんな人たちに、
PMDDの専門医も出てきてるぞー！
わたしみたいな人もいるぞー！
1人じゃないぞー！

って、伝えたいです！

PMSの裏にはPMDDという真っ黒な悪魔が
潜んでいることを知ってほしいです。

PMSもPMDDも今は大丈夫！
って思ってる人も数年後にいきなり
襲われたり・・・
誰にでも起こることだと思うので
知識として頭に入れといてほしいです！