苦手なこと、嫌なことからは全力で逃げ回っていい(発達障害)
児童精神科のDr.
本田秀夫さんがこんなことをおっしゃっています。
『発達障害のある子は
苦手なこと、嫌なことから
全力で逃げ回っていい』
この言葉、衝撃でした。
と同時に、
発達障害児を育てるママとして
そうか、がんばらせなくていいんだ。
スーッと心が軽くなりました。
今度の日曜日、
中学校の運動会で
子どもたちはエイサーを踊ります。
沖縄なので、本格的です。
わざわざ着付けの人が来て
子どもたちひとりひとりを着飾ります。
わが家の中1、
自閉症スペクトラム障害のななちゃん。
「ぜーーーーーったいに
エイサーはやらない。
衣装も着ない」
なんで?
「めんどくさいから。」
えー。たったそれだけのこと・・・?
衣装、とっても可愛いのに。
対応次第でその気にさえなれば、
いろんなことができる力を持ってるのを
わたしも先生たちも知ってるだけに
「がんばって着てみたら?」
「エイサーやってみようよ〜」
思わず言いたくなっちゃいます。
だけど、発達障害がある子には
本人の努力だけでは「たったそれだけのこと」
ができないこともあるんです。
努力で困難を克服する、
という価値観を押し付けられることは
『本人の意思の否定』であり
「それだけのこと」ができなかったとき
自分はダメなんだ、と
彼女の心を傷つけてしまうことにも
なりかねません。
そんな雰囲気の中で自己肯定感が
育つはずがありませんね。
『他人の基準に合わせて
無理に努力をすることに時間を使うのはやめて
堂々と逃げたらいい。
苦しんで傷ついて自信を失うよりも
苦手なことはサポートしてもらって
得意なことや好きなことで
活動を広げていくほうが
はるかに有意義であり、
そのほうが多くのことを学べると思う』
と本田先生はおっしゃっています。
どこまでが甘やかせで、
どこからが合理的配慮なんだろう。
わたしは甘いのかな・・・
ななを育てていて
わからなくなることがあります。
彼女の好きなこと、得意なこと。
どんな活動にどんなやり方で取り組むと
笑顔になれるかな?
「なならしく」
エイサーに参加できる道すじは?
みんなと一緒には踊りたくないし
衣装も着たくない。
でも、カメラ係でエイサーに参加、
運動場を走り回るのならOK!
いい写真いっぱい撮らなくちゃ!
動くみんなの表情を激写するのは
なかなか難しいんだよ〜。
ななは、
人の役に立つことが好き。
誰かのお手伝いをするのが得意。
エイサーを放棄したわけじゃないんです。
好きなこと、得意なことを武器にして、
参加方法を工夫して変えてみただけ。
これって
甘やかせじゃないんですよね!
『発達障害のある子に
定型発達の子どもたちと同じように
行動することを求めてはいけない』
これは、発達障害の子育ての
大原則と言われています。
今はまだ、先生たちや親に
方向性を示してもらって
生き方を模索中のななですが、
いずれは自分で
得意、苦手、好き、嫌いを知って
苦手なことや嫌なことを
うまく避けられるようになり、
自分はどんな活動にどんな方法で
参加していくと無理なく笑顔で
いられるか
人に教えてもらわなくても
自ら判断、行動できるようになっていければ
なならしく、のびのびイキイキ
素敵な人生が待っていると思います!