案外多い!見逃すな子どもの弱視
ばぶばぶに届いたお手紙。
娘は1歳ごろからテレビや絵本を横目で見ることが
たびたびありました。
健診時には保健師さんから様子見でいいと言われていました。
3歳児健診では視力検査があるものの
コロナ禍ということでランドルド環が送られてきて
自宅で検査を行うものでした。
見えていないのか新しい遊びだと思っているのか
ふぜけて測定できず、
健診の問診票には「測定できず」で回答し返送しました。
その後、保健センターからの電話でも
様子見でいいと言われ
無知な私はそのままにしてしまいました。
その後も見方の偏りは直ることはなく
逆に頻度が増えていきました。
やはり気になるので眼科を受診したところ
弱視の可能性があると言われ
大学病院に回されました。
医師からは
「なんでこのタイミングで来たの?」と聞かれ
経緯を話したところ、
「連れてくるのが遅い!
子どもの視力の発達は3〜4歳がピークなのに!」
と一喝されてしまいました・・・。
遅ればせながら弱視治療を開始
メガネをかけることになりました。
私自身、娘が弱視だとわかるまで
子どもに弱視がとても多いことを知りませんでした。
様子見という言葉を安易に信じてしまう方、
コロナ禍でちゃんと視力検査を行なってもらえなかった方、
多くの人に知ってもらいたいです。
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いわゆる近視は、
裸眼ではよく見えないものの
メガネやコンタクトを装着すれば見えますよね。
弱視は、しかるべき幼少期に
なんらかの理由で視力の発達が妨げられ
よく見えなくしまった状態なので
メガネをかけても0.6以下しか見えません。
よく見えないっていうのは
日常生活にさまざまな支障をきたします。
小学校以降だと
見ることに過度な集中力を使ってしまい
落ち着きがなくなったり
イライラしたり、
行動が遅くなってしまったり
距離感がわからず怪我ばかりしたり
授業についていけなかったりという問題が起きてきます。
将来的には車の免許もとれません。
したがって、
職業選択にもハンデを背負ってしまう可能性も。
片方はよく見えているのに
もう片方が見えない場合
冒頭の5歳児のように見えるほうの目を使って
横目で物を見ようとしたり、
目を細めてみたり、
頭を傾け見たりすることがありますが
そういう仕草をしてくれない場合も
多々あるようです。
なぜなら子どもは
見えないことを自覚できず、
それがその子にとって当たり前だからです。
そうするとママはなかなか気付けないですよね。
使わない側の目は脳への刺激が足りず
視力の発達が阻害されて
どんどん左右の視力の差ができてしまいます。
視力の発達は6〜8歳までで終わってしまいます。
なので仮に8歳から治療を開始したとしても
すでに発達のタイムリミットを過ぎてしまっているため
効果は発揮されません。
視力の発達のピークは3〜4歳。
つまり、3歳頃までに治療をスタートできれば
6歳になるまでに矯正視力で1.0以上を
獲得することができるようになるわけです。
弱視は早期発見、早期治療がなによりも大切なのですね。
そんな背景を受けて
平成2年度から3歳児健診で視力検査が加わりました。
集団健診の前に、ランドルド環(『C』)による
一次検査を家庭で実施した後、
3歳児健診で保健師が問診票の結果をチェック、
必要な場合には
眼科での精密検査を紹介するという流れになっています。
でも、家庭で行う一時検査には
本当に正しく検査できたかどうか?
という問題があります。
わたし自身、
3歳児健診は11回経験しましたが、
日常生活の中で子どもが見ることに不自由してなさそうだと
ついめんどくさくて
恥ずかしながら適当な検査の仕方で
「見えている(に違いない)」と
判断していたことがありました・・・。
もしくは検査はやってみるものの
子どもがふざけてちゃんとできなかったり
検査方法をちゃんと理解できてないようだったり。
このように、3歳児健診における
弱視の見逃しが問題になっていて
一部の自治体では
国家資格である視能訓練士が二次検査に関わったり、
屈折検査を導入したりする取り組みが行われています。
先日も助産院ばぶばぶのweb相談で
弱視がわかった3歳児のママから
「小さい子にメガネなんてかわいそう・・・
私はもう少し大きくなってからでいいと思っているのに
医師は『今やれ!』と聞かない。
母親の気持ちをわかってくれない」
という相談を受けました。
弱視の理解が不足しているからこそ
表出する悩みの典型例だと思いました。
子どもの弱視は50人に1人です。
早期治療で視力は出せるようになるのです。
メガネをかけることよりも
グダグダしている間に手遅れになってしまうことのほうが
ずっとかわいそうですよね。
弱視について
ぜひ多くのママたちに知っていただき
手遅れになる子どもを1人でも減らしていけたら
いいなと思います。