胎児心音を聴いてみよう!
先日、小学校の「いのちの授業」で
39wの妊婦さんが参加してくださいました。
予定日まであと1週間!
パツンパツンのおなかで
小学校6年生たち総勢80名におなかを
ナデナデしてもらいました。
「たくさんの人におなかを触ってもらうと
元気な赤ちゃんが生まれてくる」
というジンクスもありますが
人形の赤ちゃんや
妊婦体験の作り物のおなかだと
ふざけて乱雑に扱う子どもたちも
本物の妊婦さんだったり
本物の赤ちゃんが相手だと
本当に優しい目で、優しい手つきで
触ってくれます。
出産秒読みの妊婦さんのおなかに
ドップラーを当てて、
子どもたちに胎児心音を聴いてもらいました。
トントントントン・・・・
1分間に140回の胎児の鼓動。
まだ産まれてもいないのに
ママのおなかの中で小さないのちは
なんて力強く主張してくるのでしょう!
実際に聴く胎児心音に
6年生たちは歓喜の声をあげました。
これぞ、いのち!
すごいぞ、いのち!
ドップラー心音聴取装置。
妊婦健診ではおなじみだと思います。
原理は、妊婦さんのおなかにプローブ(探触子)を当てて、
胎児の拍動する心臓の弁の部分に
ある一定の周波数の超音波を送ると、
胎児心臓から反射して戻ってくる超音波の周波数に
変化が生じることにあります。
この変化を電気的に取り出すことによって、
もとの心拍動という動きを察知して
音に変換するように作られているんですね。
だから、ドップラーを使えば、
聴取してる医師や助産師だけでなく、
妊婦さん本人や回りにいる人も、
一緒心音聴取を楽しめちゃいます♪
ドップラーでおなかの赤ちゃんの心音を聞くことが
可能になるのは、だいたい妊娠7w頃です。
100%聴取可となるのは11〜12w頃。
胎児心音ひとつで、いろんなことがわかるんですよ。
胎児の心音は、分娩が近くなる頃には
1分間に120〜160回に安定してきます。
大人と同じで胎児も、眠っているときには心拍はあまり変動しないし
胎動(運動)のときは心音が早くなります。
赤ちゃんにストレスがかかっていると、
胎動のときに逆に心拍が下がって徐脈になったり
、首にへその緒が巻いている(臍帯巻絡)ときにも、
陣痛に合わせて徐脈になります。
子宮内感染があれば頻脈になります。
胎児心音は、まさに赤ちゃんの健康のバロメーターなんですね!!
ちなみに大人は1分間に60〜80回。
赤ちゃんの心臓って、なんて忙しいんでしょう!
ドップラーで心臓の位置が確認できると
さかごちゃんかどうか、とか、
その日の胎児ちゃんの胎位胎向もわかります。
それからそれから・・・!
心拍だけじゃなく、胎盤音、臍帯雑音、
子宮雑音、大動脈音・・・
ついでに腸雑音まで聞けちゃいます。
真っ暗な子宮の中の赤ちゃん。
退屈かと思いきや、実はこれらのいろ〜んな種類の音に囲まれて、
実は刺激的な毎日なのかもしれませんね。
今回ご協力いただいた39wの妊婦さん。
本当にありがとう!
無事に出産されますように☆