母乳はいずれ水になる?!
1歳半のお子さんのママが来院されました。
ばぶばぶでは、おっぱいケアでは基本的に
フェイスタオル2枚を使いますが
タオル2枚もいらないと思います。
もうほとんど出てないはずだから〜
彼女はそうおっしゃいました。
ふ〜ん、そうなんだ〜。
一応、彼女の見解を聞きつつ
(でもほとんど信じてない笑)
おっぱい診せてもらったら
ほーらやっぱり。
出るわ出るわ。
どこが「ほとんど出てない」だ?( ̄∀ ̄*)
1年6ヶ月授乳を続けた彼女のおっぱいは、
もうほとんど張ることはないし
サイズも小さくなったけど
吸われたときだけ子どもの必要な量だけが
ちゃんと出るおっぱい、
もはや「完全系おっぱい」に進化していました。
1歳を過ぎると
あちこちで言われます。
もう母乳は水みたいなもの。
なんの栄養もないんだから
断乳しなさい。
いつまでもおっぱいあげてるから
食べないんですよ
え?まだ飲ませてるの?
まだ出てるの?
「母乳はもう水みたいなもの」
という表現は
ほんとによく聞きますよね。
生後半年でそうなるとか、
1年だとか、根拠もなく年齢を決めて
好き勝手なことをおっしゃいます。
必死に子育てをしているママたちにとって
外野からのそういう根拠なき情報は
ときに、それぞれの子育てのポリシーを
グラグラ自信喪失に追いやります。
「母乳が水」って言うのなら、
どのようなメカニズムで「水」なのか
ちゃんと理論立てて説明してあげてよ、
と思いますが
眉をひそめて長期の母乳育児を
否定されるみなさまに限って
「水になるメカニズム」は答えられないのでは
ないでしょうか。
だってそれって
まるっきり都市伝説レベルの話。
ガセネタだから「その根拠は?」って訊ねられても
言葉に詰まってしどろもどろよね〜(笑)
おっぱいの成分は、小さな赤ちゃんにはそれなりの、
6ヶ月児にはそれ相当の、
そして1歳児には1歳児に見合った母乳が出ます。
母乳はママの血液から作られます。
血液はママの食べたものから作られます。
栄養が足りなければ貧血になるし、
しっかり食べればいい血液が作られます。
すなわち、血液はわたしたちが生きていく上で
なくてはならない栄養のかたまりなんです!
ということは、血液の加工品である母乳が
水みたいに薄くなるはずないですよね。
母乳が水だというのなら、
産後半年とか1年とか過ぎたママの血液も
「水」ってことになりますね。
フツーに考えて
そんなわけないやん。
でしょ?
ただ、赤ちゃんはどんどん成長するし、
大人顔負けに体力もついてきます。
動きも活発になってお昼寝の回数も減って
毎日、頭も身体もフル回転、
たくさんのエネルギー源が必要になってきます。
おっぱいはいつだって栄養たっぷりだけど
食べることをせずに母乳だけで必要分の栄養を
摂取しようとすれば、1日2リットルぐらい
飲まなきゃいけなくなるんです。
吸えば吸うだけおっぱいは分泌されますが
さすがに毎日毎日2リットル母乳分泌ーっ!
っていうのは、ママにとっても酷ですよね。
赤ちゃん側も、2リットルもおっぱいを飲み続ければ
おなかの負担になって消化不良を起こしちゃいます。
だから、2リットルの母乳のかわりに
離乳食が始まるんですね。
もう一度言います!
母乳に栄養がなくなることはあり得ません!
母乳は水ではないですよ。
母乳はあくまでも
ママの血液の加工品です!