産院の選び方〜母子同室のすすめ〜
妊娠しました!
いい産院どこか紹介してもらえませんか?
と、よく聞かれます。
「いい産院」の基準って
いったい何でしょうね。
ホテルみたいなキレイなお部屋と
豪華で美味しい食事が選択基準の人もいるでしょう。
それより小児科やNICUも併設されている
大病院が安心よ!という意見や
上の子が一緒に入院できる施設がいいとか
産院スタッフが優しいところがいい、
なるべく医療の介入を避けたいので
助産院で産みたいんです!
という人も。
なかでも、
母乳育児を推奨する産院が
選択基準です
という人が増えてきています。
出産してしばらくは
ゆっくり休んでいただきたいから
赤ちゃんは新生児室で預かります
というのがひと昔前の産院では常識でしたが、
出産後に赤ちゃんとママが離れ離れになる動物など
自然界ではあり得ません。
哺乳類の赤ちゃんはみな、生まれてすぐに立ち上がり
まず最初にママのおっぱいを探し
常に寄り添って過ごします。
ヒトも例外ではありません。
母乳で赤ちゃんを育てたいのなら
新生児室に赤ちゃんを預ける選択は不自然だと思いませんか?
24時間、赤ちゃんとママは一緒の部屋で過ごし
赤ちゃんが欲しがれば欲しがるだけ
何度も何度もおっぱいをくわえさせることが
母乳育児成功の重要なキーポイントなんです。
意外と知られていないのが
夜中の授乳の重要性です。
授乳ホルモンの分泌は夜中に活発になるんです。
その時間帯にいかにおっぱいをくわえさせるかが
母乳の需要と供給のバランスとリズムを早く安定させるための
大切な過程になるってことを
たくさんのママに知ってもらいたいです!
授乳間隔が開かず、赤ちゃんがおっぱいを欲しがってばかりなのは
おっぱいが足りていないサインなのでしょうか?
授乳間隔があかない=母乳不足
繋げて考えたくなるママの気持ちは
よくわかります。
なにもかもが不安ですよね。
でも、生まれて間もない赤ちゃんが
何度も何度もおっぱいを欲しがるのには
ちゃんと意味があるんです。
赤ちゃんはまだ消化器官が未熟です。
一気にたくさん飲んでも消化しきれないから、
そういう相手の状態に合わせて
母乳はミルクと比べてずっと消化の早い
栄養源になっています。
少量ずつを頻回に飲むことで
赤ちゃんの胃腸に負担がかからないよう
うまく仕組まれているのですね。
また、ママのおっぱいも
吸わせれば吸わせるだけ
分泌されるメカニズムになっています。
おっぱいを吸わせることで
おっぱいホルモンが分泌されて、
それが産後の子宮の回復にも役立ちます。
ママにも赤ちゃんにも
母子同室はメリットだらけ、ということですね。
ずっと赤ちゃんのそばにいて、様子を見ていられる
母子同室では、こういうときはこうすればいい、
というのもだんだんわかってくるようになります。
入院中に同室にしておくことで、
退院後、自宅に戻り環境が変わっても慌てずに
赤ちゃんのお世話ができるようになります。
もちろん、ママと赤ちゃんの体調が
良好であることが前提ではありますが
可能であれば
先に拡がる幸せな母乳育児のために
ぜひ、生まれてすぐから母子同室をしてくださいね。