バイキンとの共存
わたしは今、
自然いっぱいの田舎で生活しています。
農家だらけ。
畑だらけ。
山だらけ。
みかんだらけ。
そしてついでに、虫だらけ。(ひゃぁぁ〜〜〜!)
都会から引っ越して1年半、
こっちに移ってから最近、
気づいたことがあります。
田舎の子どもたちは
アレルギーを持つ率が都会っ子より低いような・・・?
都会では、食物アレルギーやアトピー、小児喘息・・・
ありとあらゆるアレルギー体質を持つ子に
しょっちゅう出会うのに、
これってどういうことだろう?
春、うちの畑では、
冬の間に裏山から刈ってきた大量の枯れススキと落ち葉で
自然堆肥作りが進んでいます。
なんにも特別なもの、人工的なものは入れません。
材料はあくまで、裏庭に自然に存在するもの、
そしてお水だけ。
よく混ぜて踏み固めてブルーシートで覆って
畑の片隅に置いとくだけで、
堆肥内部の温度がどんどん上がっていきます。
55℃に達すると、嫌気的な悪い菌は死滅、
そこには好気的な微生物だけが増殖していきます。
ある程度の温度になったら「切り返し」を行います。
踏み固めた一番温度の高い真ん中部分を端っこへ移動させ、
端っこを真ん中へ移動させ、
堆肥全体が同じ温度になるように、2ヶ月間で数回
切り返し、そしてまたブルーシートで覆います。
ほんと不思議。
科学的なものは何も入っていないのに
切り返すときには堆肥から湯気が湧き上がり、
そしてなんともいえない森林の燻されたいい香りが漂います。
55℃って、お風呂より熱いですよ。
作物にとって最高の微生物たちが堆肥の中で活動することで
温度が上がっていくのです。
理屈を聞いてもやっぱり不思議だー!
もうすぐ、完成した堆肥を使って
夏野菜の種や苗を植える予定です。
子どもたちは休みの日の大半を
畑を中心とした大自然の戸外で
活発に過ごすようになりました。
車も通らないし、人もほとんどいないし、
あるのはただ自然のみで
たいした危険もないので
走り回る子どもたちに混じって
1歳児も草の上にポイと置いて
畑作業に没頭してしまいます。
(まぁ、大きい子たちがチビっ子たちの相手をしてくれるしね)
外にいると小さい子たちも
たいていは機嫌がいいですが、
気づけばいつも、土だらけ〜。
雨のあとのぬかるみも、
土の中から出てきたミミズも、
名もなき小さな虫たちもなんのその。
両手につかんだ土を
なぜか頭からかぶってみたり、
意味不明な遊びを展開して
全身えらいこっちゃ!です。
よく、赤ちゃんを動物園に連れていくと
免疫がついて身体が強くなるって言いますよね。
農家の子どもたちも、あらゆる雑菌、植物、
ほこりいっぱいの環境で生活するので
免疫機能がしっかりと反応するように
発達するから身体が強くなるのかもしれません。
日本人は清潔好きな人が多いですよね。
小さな子どもがいると、
ドラッグストアの「除菌」というワードに
反応してしまいがちです。
除菌シートや除菌ジェルは
子連れ外出のマストアイテムになりつつあります。
ばぶばぶに来ているママたちも
まるでキーホルダーのように
携帯用除菌ジェルをバッグの持ち手に
ぶらさげている人をよく見かけます。
はじめての子育て、神経質になる気持ちはわかるけど
ここは日本だし〜。
治安もよければ衛生面だって
世界一水準じゃないでしょうか?
すべての菌を悪者にしないでくださいね。
例えば、皮膚常在菌(皮膚の上に存在する微生物)は、
病原菌などの外敵から身を守ってくれる菌です。
除菌のしすぎは、皮膚常在菌も一緒に洗い落として
免疫系の発達を阻害してしまいます。
わがやの末っ子は
目を離したすきにダンゴムシを食べていましたが(笑)
何でも口に運ぶ乳幼児期こそ
免疫力を高める時期でもあると思います。
適度に外敵と接することで
身体は強くなります。
基本的にわたし、
ズボラなので除菌とか苦手です。
たくさんの子どもを育てていこうと思ったら
適当な性格じゃないとやってられないって
いうのもあるかもしれないですが。
あ、それでも
掃除機は1日2回かけてます!
そのくせ、畑に落としたみかんは、土を払って
食べちゃえー!とか言う人。
それがいいのか悪いのかはわかりませんが
最近の子どもの抵抗力の弱さは、
ばい菌と付き合わなくなったからかな〜と感じています。
いっぱい外で遊んで
土も触って、ときには食べて(笑)
適度なばい菌とも仲良くして
「抵抗力のある」お子さまに育てましょう!