ブラック企業
自然いっぱいの田舎で生まれ育ったわたしは
小さい頃から活発な子でした。
家の中でおとなしく遊んでいた記憶はほとんどなく
山や川で汗まみれ、泥だらけになり
走り回って遊んだ思い出ばかりです。
野生のサルのような子ども時代を経て、
小学校高学年のころは競泳一色の毎日。
中学、高校では陸上部へ。
とにかく動くことが好きな子でした。
度を越した運動は
将来的に身体を壊すことにつながるから
ほどほどにしておいたほうがいいと
周囲が心配するほど
ストイックなトレーニングに明け暮れ、
大腿筋の肉離れを起こしたり、
靭帯を損傷したり、
疲労骨折だったり、
そりゃもう数えきれないほどの故障にも見舞われましたが
幸いにも、大人になってから
過去の古傷に悩まされることはなく
逆に、鍛え抜かれた肉体と精神が、
10人産んでもビクともしない強靭さを
生んでくれたように思います。
これだけ妊娠出産を繰り返しても
ありがたいことに、
実際、わたしは腰も膝も首もどこも
具合悪いところはひとつもないんです。
骨盤やそれを支える靭帯、
もともと強いのでしょうね。
さすがに最近は車通勤で
ばぶばぶでもずっと座って仕事をしているので
運動不足です。
なので、
筋肉落ちた〜
ポヨポヨしてる〜
体力落ちた〜
こんなはずでは〜
という悲しい現実はありますが
ばぶばぶでたくさんのママたちと
関わっていて
みなさん、妊娠出産を経験して
腰痛持ちになってしまったとか
股関節が変だとか
膝が痛いとか
肩こりからくる頭痛に悩まされるとか
尿漏れが治らないとか
ママゆえのさまざまな不定愁訴を
しょっちゅう目の当たりにしているので
痛いとか不快がないわたしは
めちゃくちゃ恵まれてるんだなぁと思います。
ばぶばぶは、朝9時からスタートして
夕方までどんどん診察予約が入ります。
混んでる日は、完全ノンストップで
まったく休憩はナシになります。
おっぱいをケアするとき、わたしはあぐらの姿勢で
少し前かがみをキープします。
そのまま、何時間も同じ姿勢のまま
手を動かし、喋り続けます。
どう考えても、
同じ姿勢を長時間続けることは
身体にはよくないだろうし、
前かがみの姿勢は腰や背中の筋肉を酷使します。
ママたちに、
「HISAKOさん、身体おかしくならないんですか?」
「HISAKOさんっていつ休憩してるの?」
聞かれますが、
これが不思議と
なんともないんですよね〜。
でもときどき、帰宅してから
お風呂上がりに子どもたちに全身マッサージをしてもらったら
気持ちいいのなんのって。
もうヨダレ垂れるほどです。(笑)
「ママ、肩甲骨の周り
ありえへんぐらい硬いで!」
「なんやこれ!
ゴリゴリやん!」
指摘されます。
と、いうことは。
本人、鈍くてあんまり気づいてないだけで
実は背中、パンパンに張ってる?
ちゅーことで、
人生初!!
全身揉みほぐしマッサージとやらに
行ってきました。
妊娠中、産後、緩んだ骨盤をしっかり戻すために
整骨院には定期的に通いますが、
いわゆる「マッサージ」は
はじめてです。
そこでセラピーさんに言われたのが
「あなたの身体は滅多に見ないほどの逸材です」
え?褒められた?
違います。
いい意味で、ではありません。
残念ながら悪い意味で。
背中も腰もびっくりするほど
ゴリゴリなんだそうです〜。
「つかぬことをお伺いしますが
お仕事何をされてるんですか?」
んーーーっと・・・。
なんと説明すればいいのかな。
「1日中あぐらで
ちょっと前かがみの姿勢で
手と口を休みなく動かす仕事です」
なんの仕事やねん?!
って感じですよね。
説明だけ聞くと、かなり怪しい職種のような・・・(笑)
「ちなみに休憩は取れるんですか?」
「いえー
ほとんど取れないです。
8時間ほどぶっ通しでその姿勢ですね」
「え?休憩ないんですか?
それってめっちゃブラック企業ですやん!!
ちゃんと上司に権利を主張すべきですよ!」
ばぶばぶ、
ブラック企業って言われちゃいました。
いったいどんな仕事やと思われたんやろ。
想像してちょっと楽しくなっちゃった
わたしです。
とくに苦痛な箇所もないですが
どうやらわたしは自分の身体の悲鳴に
敏感ではないようなので
意識的にときどきはマッサージに通おうと思います。