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2016.06.15

お願い、寝てぇや〜(T ^ T)

生後すぐから3ヶ月ぐらいまでの赤ちゃん。
夜、寝てくれない子は多いですよね。

本には

「赤ちゃんは3時間ごとに起きて母乳を飲みます」

って書いてあるけど、

「うそやーん!
全然寝ぇへんやーん!」

「今朝、わたし眠ったの明け方の5時だったんですよ!
夜中はずっと抱っこ。
もう信じられへんー!」

目の下にクマを作って
フラフラになりながら来院されるママたち、
ばぶばぶでは日常茶飯事です。

基本的に、
生まれて間もない人間の赤ちゃんは夜行性。
生体時計がまだ起動していないので
昼と夜との区別はつかず、どっちかというと
午前中にぐっすり眠って
夕方ぐらいからグズり始めて
ママが眠りたい時間帯に限って、おめめパッチリ!
「相手しろモード」
「抱っこしろモード」
に突入する子が多いです。

わざとですか?
ママのこと嫌いですか?
いじめですか?
恨みでもありますか?

喧嘩売られてるとしか思えない
赤ちゃんの仕打ちに
ママは白旗、降参です。

でも実は、
これは、決して赤ちゃんからの宣戦布告ではなく
ママを思いやった愛ゆえの結果の行動なのだと
言われています。

妊娠中を思い出してみてください。
胎動は1日のうち
どの時間帯に活発でしたか?

おそらく

夜、ベッドに入った頃に
よく胎動を感じた、

という人が多いのではないでしょうか。

胎児は自律神経が未熟なので
大人みたいに長時間眠り続けたり
長時間起きていたりすることができません。
20分ごとに寝たり起きたりを
繰り返しています。

彼らは胎盤とへその緒を通じて
ママから酸素や栄養をもらって
100%ママに委ねて成長していきます。

ママも自身が健やかであるために
酸素や栄養が必要なので
まさしくおなかの赤ちゃんとは一心同体。
生きていく上で必要なものを
妊娠期間中は2人で仲良く分けあっているんです。

日中は、ママの活動時間。
その時間帯はなんと
胎児は自分に酸素、栄養を回してもらうことを
遠慮するのです!

「ママが優先して栄養を使ってね
ぼく(わたし)は後回しでいいからね」

だから、起きている時間も
比較的静かにまどろんでいます。
活発に動けばそれだけ
カロリーを消費することになるので
あえて静かに過ごすのですね。

なんという思いやり!
なんという細やかな気遣い!
キュンとしてしまいますね。

そして夜、
ママが眠る時間帯になると
ママの身体は基礎代謝が落ちるように
なります。

そうすると胎児は
ようやく

「ママの活動時間は終わったんだね。
じゃあ、少しの間、
ぼく(わたし)に栄養を回してもらってもいい?」

これが、胎児が夜行性である
理にかなったワケなんです。

ただ、この世界に生まれ出たあとも
赤ちゃんは胎児期の行動パターンを
すぐに切り替えることができません。
ママからしてみれば
「お願い、夜は寝てよ!」
って思うだろうけど、
赤ちゃんは、おなかにいたときの「思いやり」を
生まれたあとにもしばらくの間は
継続してしまうのですね。

赤ちゃんが夜行性である
このような深い理由を知らなければ
「もう〜〜〜!いいかげんにしてっ!」
になってしまうけど、

理由を知れば
少しは受け入れやすくなるかも
しれませんね。
赤ちゃんは、ママを困らせるために
夜行性なのではなく、
すべては、ママを思いやる優しさがもたらした結果。

それからもうひとつ、
赤ちゃんが夜行性なのは、
人間の遺伝子に組み込まれた
原始的な行動の特徴だと
言われています。

人間は、人間である前に哺乳類であり、
自然界の法則でいえば、肉食動物の
エサとなる標的となります。

とくに出産したばかりの女性たちは
赤ちゃんがいるために標的になりやすいので
敵に襲われやすい昼間はうす暗く狭い洞窟の中で
じっと静かに過ごしました。

人間以外の動物も、哺乳類は夜中に活動する
‘夜行性’の動物がほとんどですよね。

赤ちゃんの細胞の成長のスピードは
成長期の中高生男子が
底なしに食べるのに匹敵するか、
それ以上だと言われています。

だからこそ、ママの身体も
急成長する赤ちゃんのサイクルに合わせて
母乳を作ったり、
赤ちゃんのお世話をするための
ホルモンを夜中にたくさん出すような脳のシステムを
持っています。
うまくできているんですね〜。

産婦人科で働いていたころ、
お産は圧倒的に夜間に始まることが多かったです。
敵に襲われない時間帯に
無防備になるお産は
滞りなく進んでいくのが本能なんです。

そして、生後3日目ぐらいまでの赤ちゃんは
午前中から昼間にかけては
ほとんど寝ている子が多かったです。

たいてい、夜9時ぐらいから
夜中の3時くらい、
ママが一番眠い時間帯にギャン泣きしていました。

夜はなかなか寝てくれないけど
午前中は寝てくれたりもするので
ママは赤ちゃん基準の生活サイクルに合わせて
みましょうね。

寝不足感の解決策は
赤ちゃんが寝たら自分も寝る!
赤ちゃんが起きたら自分も起きる!

昼間は活動するものだ、という
従来の常識のままに行動、
産前と同じように過ごせば
赤ちゃんとリズムがズレるので
休むべき時に休めていないので
当然、夜中の赤ちゃんのグズりに
ママの身体は悲鳴をあげてしまいます。

じゃあ、横になって
スマホを触ってるだけならどう?
メールやライン、ネットしているだけなら
身体は休めてるんじゃないの?

いえいえ〜〜
スマホの画面を見ること、目を使うことは
実は最も脳に刺激を与えます。
身体はとても疲れているのに
目を閉じてもすぐに眠れない場合は
脳が興奮しすぎているサイン。
多くはスマホだったりテレビだったり
視覚を使うことが大きな原因になります。

自分ではあまり自覚がなくても
頭や目を使いすぎていると
熟睡できなくなるだけでなく
正常な脳の機能を妨げて
ホルモンがスムーズに分泌されにくくなり
感情も不安定に。
赤ちゃんに穏やかに向き合えなくなってしまいます。

だから、出産したらしばらくの間は
昼、夜。
という先入観を捨てましょう!

赤ちゃんは、そうしてママと一緒に過ごし、
「欲すれば叶えてもらえること」を繰り返すうちに、
明るくなれば目が醒めて、暗くなれば休むという生活習慣が
だんだん身に付いてきます。

生後4ヶ月頃から少しずつ、生物時計の起動スイッチが入ります。
そして、睡眠リズムが作られるようになってきます。

赤ちゃんはいつまでも夜行性のままでは
ないからね。

ママ、がんばろー!

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