陣痛始まったら知らせてね!by義母
パパ側の実家との折り合い。
いろいろありますよね〜^ ^
最近、立て続けに
複数の妊婦さんから聞いた話があります。
「陣痛が始まったら知らせてね。
すぐ行くから!」
気合い十分のお義母さんの話です。
陣痛中、お義母さんに産院に来てもらって
してもらえることって思い浮かぶでしょうか・・・?
うーん、何もない・・・ですよねぇ。
わたしは第一子の出産のとき、
想像していた以上に時間がかかってしまい、
助産師のプライドを捨て
→女性であることを放棄し
→最後は野獣と化する
命がけでの出産を経験しました。
髪を振り乱してケモノのようになっている姿を
お義母さんに是非見ててほしい♡
と思う人はあまりいないのではないでしょうか。
ある妊婦さん曰く、
陣痛が始まってもお義母さんには知らせないでほしい
とパパにお願いしているそうですが、
「なんで?」
的外れな答えが返ってきてイライラ〜〜!
なんで?って〜〜〜?!
お義母さんにそばにいられたって
ストレスになるだけでしょう?
なんでそんなこともわからんのじゃ!
でも残念ながら、多くのパパはママの真意を
あうんの呼吸で察知するのは
難しいみたいです・・・。
パパってたいてい、いくつになっても
お母さんLOVEダカラ♡
わたしが産院勤務だったころ、
究極の陣痛の最中にお義母さんがやってきて
陣痛室に入ろうとするので
「ちょっと待ったぁ〜〜!」
阻止した経験は一度や二度ではありませんでした。
もちろん、
産婦さんの意思を確認してからのことですが、
お義母さんに対して「来てくれてありがとう」と
心から喜ばれる産婦さんはあまり見かけません。
そもそも、お義母さんは
なんのために産院に来るのだろうか?
何をするでもなく、ただじーっと
苦しんでいる嫁を見学するため?
あーだこーだ、口出しするため?
孫の誕生を一方的に共有しようとする自己満のため?
それ、全部
産婦にとってはストレス以外のなにものにもなりません。
陣痛中そこにいていいのは、
パパと上の子と助産師だけです。
実のお母さんでさえ、
いてほしくないという産婦さんも
少なくないのが現実です。
「知らせないでほしい」
伝えていたにもかかわらず、
そーゆうわけにもいかんやろ、と
なんにも考えてないパパが
ママの意思を無視して実家に連絡してしまい
案の定、なんにも考えてないお義母さんが
産院に押しかけてきて
陣痛中の産婦ブチギレ!
なんてケースもよく見てきました。
ときにはストレスで
陣痛が遠のいてしまったり、
赤ちゃんに十分な酸素が行き渡らなくなって
慌てる場面にも遭遇しました。
お産は、
ひたすらリラックスすることが大事なんです。
陣痛があるだけでも、ママと赤ちゃんにとって
十分なストレスになるのですから、
せめて、それ以外の排除可能なストレスを
わざわざ与える必要はないと
助産師として、ひとりのママとして、思います。
でも、どこのお義母さんも、
決して悪意があるわけではないんですよね。
義実家にとっては、
「息子の嫁に赤ちゃんが生まれる」
のではなく
「わたしたちに孫が生まれる」
なのでしょう。
ただ純粋に、
孫の誕生を楽しみにされているだけなんです。
だからお産のときにも、
ついでしゃばってしまうのかもしれません。
他人事ではないと思ってくれてるから、
かえって厄介だったりするんですね〜。
決してお義母さんとの関係が悪いわけじゃなくとも
やはり遠慮する距離感であることがほとんどなので、
正直なところ、お産の現場にはいないほうが
産婦さんはリラックスできると思います。
「生まれてから連絡しますね」
やんわり「来るな」を匂わしても
「廊下で待ってるから気にしないで!
待つことぐらい私は平気よ!」
というお義母さんもおられます。
相手が平気かどうかなんてどうでもよくて、
お産をする張本人が
心地よく過ごせるかが、
もっとも尊重されなければならないのですが、
どうにも伝わらず・・・
お産は何時間かかるかもわかりません。
院内で待機してもらっているという現実は、
産婦に焦りをもたらします。
焦ると全身が緊張するので
お産も長引く傾向になってしまいます。
パパに釘を刺してもらっても、
お義母さんの頑固たる押しが強すぎて
堤防にさえなれず押し切られてしまう
パターンも多いです。
陣痛中、分娩中にお義母さんに遠慮してほしいなら
あらかじめ、産院の助産師さんに
その旨伝えておきましょう。
こういうとき、ママの気持ちをサッと理解してくれて
動いてくれるのは我らが助産師です!
『お産中、そして出産後も、
当日のお見舞いはパパ以外NG』
助産師は角が立たないように
上手にお義母さんに伝えてくれるはずです。