発達障害 (6)ママが変われば
発達障害を語り始めると止まりません。
伝えたいことは次々に溢れてきますが
キリがないので
ひとまず、シリーズ6回
今日で一段落にしようと思います。
さて、わが家の5年生ななちゃんは
発達障害があります。
大好きな読書。
大好きなレゴブロック。
基本的に集中力はないのですが、
彼女が好きなことに夢中になっているときに
周囲から話しかけられると
そんなに怒るか?
宇宙規模のイライラスイッチが入ってしまい
収拾がつかなくなることがあります。
生活の場面で
人の話を聞かなくちゃいけないことって
突然だったりしますよね。
「あ、聞かなくちゃ」と感じ取ったら
何かに集中していても
手を止めて耳を傾ける。
定型発達の人はそれが自然にできるのですが、
ななちゃんはできません。
今、聞かなくちゃいけないときというのは
本人もわかっているんだけど
頭の中が追いつきません〜!
人の話を聞く準備が間に合いません〜!
焦れば焦るほどイライラ・・・ドッカーン!
そんな状態です。
なので、
通りすがりや「ついで」で声をかけるんじゃなくて
何か伝えたいことがあるときや
会話がしたいときは
まずは話を聞く準備から
段取りを踏んで導いてあげる必要があります。
「ななちゃん!」名前を呼んで両手を握り、
じっと彼女の目を見ます。
そしてしっかりと目が合ったのを確認してから話すようにします。
突出した個性のある子を育てていくのは
正直たいへんです。
ばぶばぶでは、発達障害の子を育てている
悩めるママたちがたくさん相談に来られます。
あっちこっちで問題を起こしてくれる
わが子のことを謝ってばかり。
将来どうなってしまうんだろう・・・
という漠然とした不安や
認めたくない気持ち、
定型発達の子どもへの妬み、
「わたしの気持ちなんか
普通の子どもを育てている人に
理解してもらえるわけない」
自ら壁を作り心を閉ざしてしまうこともあり、
ママたちの苦悩は根深く、重いです。
学校の先生にすら
理解を得られず悔しい思いをしたこともありました。
どんな職種にも言えることですが、
状態の理解を深めようとする意思の有無、
『寄り添う気持ち』の強弱によって
支援や関わりの質は見事なまでに異なることを
さまざまな場面で体感してきました。
ましてや児童心理発達学という
学術的なものに触れる機会がなかった
ごく一般のママさんたちに
「発達障害を理解して!」と要求するのも
無理がある話なんですよね。
だけど、旦那とも温度差があって
共感してもらうことができず
「気にしすぎ」と簡単にあしらわれてしまっては
ママは大きな孤独感から抜け出せなくなって
しまいますね・・・。
誰からも助けてもらえなかったら
支えてもらえなかったら
心は折れてしまいそうになります。
いっぱいいっぱいになったとき、
ちょっと深呼吸して
視野を広げてみましょう。
あなたの頑張りを
理解してくれる人は必ずいます!
親身になって一緒に改善策を考えてくれる人、
あなたとは違う価値観から
目からウロコのアドバイスを投げてくれる人、
あなたが心を閉ざさなければ
いるんです、絶対に!
発達障害を変えるのは難しいです。
というか、発達障害そのものは変えられません。
だったら、ママが変わるしかないんですよ。
ママが変われば、子どもも変わります。
子どもが変われば、ママもさらに
よい方向へと変わっていきます。
相乗効果です!
(思春期育児と同じなんです)
ママが嫌な思いをする時間が少なくなると
育てにくい子どもも、かわいく見えてきます。
穏やかな時間も増えます。
わたしは
彼女について、勉強しました。
彼女について、観察し、分析しました。
彼女について、アドバイスしてくれる人の意見を
柔軟に取り入れました。
彼女について、理解してくれない人がいても
それがすべてではないことに気づきました。
そしたら、難しいななちゃんへの
有効な関わり方のコツが見えてくるようになって、
一気に雲が晴れました。
現在、彼女は読書、レゴ、
隔離されたマイワールドで
ストレス発散するばかりではなく
穏やかな時間を
楽しい家族の会話に使うことが
増えてきているように思います。
ママが穏やかでいられれば
娘の存在について
改めて考えることもできます。
発達障害の子がわたしのもとに生まれてきたのは
意味があるんじゃないか。
彼女は
人として未熟なわたしを
成長させるために生まれてきてくれたのでは
ないだろうか。
小さいことにいちいち怒っていたわたしは
小さい人間だったなぁ。
発達障害の子も、他になんらかの障害がある場合も、
定型発達、健常児の子も
子どもを育てるというのは
人間を育てるということ。
どんな子を育てるにも
広い心で包み込んであげるぐらいに
ならないといけないなぁ。
修行やなぁ〜!
などなど
考える余裕が出てきます。
わたしの短気な部分やこだわりの強い部分は
ななちゃんがいてくれること、
そして違う意味でホンマにたいへんな
思春期育児を何人も経験させてもらっていることによって
確実に緩和されてきているんですよね。
家の中でやらかすことなんか
ガミガミ怒るほどのことじゃないんです。
冷静に考えたら、たいした話じゃありません。
もし、ななちゃんがいなかったら、
わたしは小さなことに不平不満ばかり言う
小さい人間のままだったかもしれません。
育てやすい子どもばかりだったら、
人として、ママとして、
成長できていなかったかもしれないのです。
自由すぎるななちゃんに
振り回されてばかりの毎日ですが、
たいへんなことばかりではありません。
独特な感性に驚かされ、
変化に感動し、
そりゃもう毎日がジェットコースター!
ワンパターンになりやすい子育てが
ちょっと(いや、ずいぶん)刺激的になります。
たいへんだけど、ちょっと(いや、ずいぶん)
楽しいですよ。
ななちゃんが壁にぶつかるたびに
あーだこーだと、学校、家族、療育、
いろんな価値観の人の意見を取り入れ
その中からいいトコ取りで
そのつど、解決の方向へと進めてみます。
それが正しいかなんか、わかりません。
教科書通りにならないのは、
定型発達も発達障害も同じこと。
21年も子育てしてりゃ、
マニュアル通りに子どもが育たないことなんか
痛いほど知ってるさー(笑)
だから、子を想うママとして、
とりあえず思いついたことを
まずはやってみる!!
それで小さな光が灯ったときなんか、
どんなに嬉しいことか!
なんて幸せなんだーーーー♡♡
生きててよかったなぁ~^ – ^
今夜はいい夢見られそう♡
わたしの気分ひとつで
明らかに家族の笑顔が増えたり減ったりするんだから、
ママの心の健康は
かなりの重要ポイントです。
ななちゃん、実年齢は10歳。
知的発達は年齢相応、
難しい算数の問題解けるし、
難しい漢字も書けるけど、
心のレベルは
6歳相当かな、と思います。
(いや、場合によってはそれ以下かも・・・2歳にキレるし。)
同級生よりレベルが低い一面があっても、
ななちゃんペースでゆっくり・・・
でも確実に成長していきます。
自分の主張ばかりしないで
人の話の聞き役になることができるようになったり
人のいいところを見つけて
ほめることができるようになったり
10歳のななちゃんには高いハードルでも、
中学生のななちゃん、高校生のななちゃん、
未来のななちゃんは
今のななちゃんとは違います!
未来もやっぱり、器用ではないかもしれないけど
次第に人付き合いのコツをつかんでいくことで
いずれ、そこそこ問題なく
人と接することができるようになるだろうなと
確信しています。
心の発達がのんびりゆえに、
この先も失敗することも多いでしょうね。
でも、いろんな経験を重ねながら
泣いたり笑ったり、
人に支えてもらったり、支えたり、
豊かな人生を
送ってくれたらいいなぁとママは願っています。