「ママ嫌い!」って言われても傷つく必要がない理由
2歳の子どもがパパにばかり懐いて
「ママきらい、あっちに行って」
「ママは恐竜さんのところに行っちゃえ」
「ママはこないで。パパが好き」
と言われ自信喪失している
というご相談を受けました。
聞くと、
パパは「嫌われたくないから」
という理由で
どんな場面でも、
子どもをまったく叱らないそうです。
ママは、ここぞというとき
感情的にはならず言葉を選んで
子どもに向き合っているそうで
娘に嫌われたくないという
自分本位の理由で
なんでも許す夫のあり方に
ズルい・・・という気持ち、嫉妬心、
そして娘との信頼関係が
築けていない自分への嫌悪感、罪悪感、
敗北感など
いろんな感情で辛いんだと
話してくださいました。
助産院ばぶばぶで診察をしていると
いろんなママに出会います。
友だちが妊娠した聞いて
「おめでとう」と言ったけど、
「本当は、うらやましくて仕方なかった」
という妊活中の女性。
ちょっと苦手なママ友が離婚するかもと聞いて
「いつでも聞くからね」と言ったけど
本当は、ざまあみろ!と思ったという女性。
彼女たちは言います。
「自分の本当の気持ちは
なんて醜いんだろう・・・」
でも、思うんです。
そもそも
本当の気持ちってなんでしょうか。
相手を嫌な気持ちにしてしまうから。
人間性を疑われたくないから。
そんな理由で
言葉には決してすることなく
心の中だけに秘めた
ドロドロした裏の気持ちだけを
自分の本当の気持ちだと
考えてしまいがちですが
赤ちゃんを授かった友達に
「おめでとう」と伝えた表の気持ちは
1ミリもあなたの中に
存在しない大ウソの気持ちを
無理やりひねり出したものなのでしょうか?
それは
果たして真っ赤なウソなんでしょうか?
少なからず、
よかったね、おめでとう
という祝福の気持ちも
あなたの中には芽生えていたはず。
どんな人間にも
裏の気持ちと表の気持ちがあって
当たり前だと思うのです。
「ママきらい」と言われた彼女が
抱いた複雑な気持ちのように
わたしたち人間は
ひとつの物事に対して
複数の気持ちを抱きます。
もう少し
がんばりたいという気持ち。
だけどもう
放棄してしまいたいという気持ち。
子どもがかわいいという気持ち。
だけどイライラしてしまう気持ち。
相反する気持ちが
複雑に絡み合って
豊かな『感情』になります。
実はどれも
本当の気持ちなんじゃないかな。
カッコつけて
いい人を演じて
表の気持ちだけを
表現しつづけていると、
心のバランスが崩れてしまいます。
裏の気持ちも
たまには表現して
バランスをとってもいいんじゃないかと
思います。
でも、残念ながら
社会生活において
表現することが許されるのは、
表の気持ちだけだったりするんですよね・・・。
裏の気持ちをうかつに表現してしまうと、
他人を傷つけたり、
自分に跳ね返ったりするので
表現する相手は
慎重に選ぶ必要があるかもしれませんね。
助産院ばぶばぶのweb相談では、
多くのママたちが
裏の気持ちを正直に話してくださいます。
わたしはそれが
すっごく嬉しいし、
「それでこそ
温かい心を持った人間やん!
最高やね!」
と伝えます。
ちなみに、2歳の娘ちゃんは、
ママそのものの『存在』が
嫌いなのではなく、
叱られたり諭されたりする
『事』が嫌だ、
というだけのことなんですよ。
そりゃ、2歳児にとって
なんでも言うこと
聞いてくれるパパのほうが
いいに決まってます。笑
でも、ママの深い愛情は
子どもにちゃんと伝わっていると
わたしは思います。
2歳児にも
表の気持ちと裏の気持ちはあって、
ママが、
自分を見捨てることもなければ、
壊れることもなく
深い信頼で結ばれた相手だと
感じているからこそ
「ママきらい」という裏の気持ちを
大々的に表現できるのです。
(いや、言われたこっちは
フツーに傷つくんですけどね〜!)
子どもから見て
ママが自分を見捨てそう、
何か言うと壊れそう
と感じられた場合、
そのような不安定な信頼関係の
相手に向けて
決して「きらい!」とは言えません。
つまり、相手を選んで
発言しているんですよ。
まとめます!
「ママきらい!」と
子どもが平気で言えること。
これこそが子どものママへの
深い信頼の証しだと思います!
だから大丈夫!
自信持って行こう〜♪( ´▽`)