乳児湿疹にはワセリンがいいって本当?使い方や注意点
目次
こんにちは。助産師HISAKOです。
赤ちゃんの肌はとても敏感です。健やかな肌を保つためには毎日の保湿ケアが必須!と、いろいろな場面で語られていますよね。
保湿剤の代表格と言えばドラッグストアなどで気軽に購入できるワセリン。
「詳しくわからないけどなんとなく使っている」という人も多いのではないでしょうか。
ワセリンは副作用がほとんどないので赤ちゃんから大人まで安心して使うことができる保湿剤ですが、乳児湿疹ができている赤ちゃんの肌に使うときには、いくつか「知っておいてほしい大事なポイント」があります。
そこでこの記事では、乳児湿疹のできている肌へのワセリンの効果、適切な使用方法についての豆知識をあなたにこっそりご紹介しちゃいます♡
そもそもワセリンって何?
「ワセリン」。名前はよく聞くけど、よく知らない・・・という人も多いはず。
ワセリンは石油から作られた保湿剤です。・・・と言うと、「え?石油?」と拒絶反応を示してしまう人もいるかもしれませんね。
石油って、なんとなく身体によくないイメージがあるのだと思いますが、実は天然素材で、病院で処方される軟膏剤な医薬品の基材にも使われます。
地下から汲み出されたばかりの石油にはさまざまな有害成分が入り混じっていますが、それを丁寧に精製すると肌の刺激になる不純物が取り除かれ、低刺激で赤ちゃんにも安心して使用できる万能の保湿剤に大変身します。
不安定な赤ちゃんの肌へのワセリンの効果
肌に薄い保護膜を作ることで水分の蒸発を防ぎ、乾燥した肌を保湿します。
肌の角質層まで浸透することがないので、アレルギー反応やかぶれなどを起こしにくく、鼻の中や唇などの粘膜にも安心して使えます。
保護膜は外部からの刺激を跳ね返す役割も担っており、乳児湿疹によって肌のバリア機能が低下し、さまざまな刺激に敏感に反応しやすい肌を守る抜群の効果を発揮します。
ワセリンと肌の関係を「レタス」に例えてみます。
食べる前に水につけて水分をしっかり吸わせるとシャキっとした食感が戻ってきますよね。放っておくと水分が抜けてしなびてしまいます。
レタスのみずみずしさを保つためには、水分の蒸発を防ぎ乾燥させないようにポリ袋で密閉します。ポリ袋はレタスに新たな水分は与えることはできないけど、今ある水分を封じ込めて鮮度を守る役割ですね。
ワセリンは、レタス保存でいうところのポリ袋の役割。肌に水分を与えることはできないけど、今ある水分を閉じ込めて保湿します。
ワセリンの種類
乳児湿疹は赤ちゃんの肌によく見られる症状です。そして気軽に購入できるワセリンは赤ちゃんの肌ケアの一つの選択肢としてよく使われます。
純度の高いワセリンは「白色ワセリン」という名称で販売されています。
純度が高くなればなるほど黄色味がかった色から白色になっていき、病院で処方されるさらに高精度のワセリンは「プロペト」と呼ばれ透明感のある白色に近づきます。
赤ちゃんに使う場合は、副作用やアレルギーの心配が少ない白色ワセリン、もしくはプロペトを選ぶと安心ですね。
それでは以下に、赤ちゃんの乳児湿疹にワセリンがどのように役立つか。また使用すべきでない場合についての情報をまとめてみます。
赤ちゃんの肌にワセリンはどうやって使うの?
ワセリンの成分は油分が中心。常温では半固形状で硬く伸びにくいという特徴があります。
容器は雑菌が入らないよう清潔に保ち、塗る前にママの手や赤ちゃんの肌を清潔にしましょう。
手のひらに取ってしばらく置いて体温で溶けて柔らかくなってから、1日に数回、乾燥が気になるタイミングで肌に薄く伸ばします。
お風呂あがりは肌表面温度が高めで、肌が潤っている状態なので、ワセリンの伸びがよく塗りやすいと思います。
身体を拭いたらすぐ、うるおった水分が蒸発してしまう前に全身くまなくワセリンを塗って肌を保護してあげましょう。
量が多すぎるとベタベタして、プンプン怒っちゃう子もいるので(笑)、使うのはほんの少量で大丈夫ですよ。
精製度の高い商品を選び、初めて使うときは二の腕の内側に少し塗ってみて、アレルギー反応などが出ないかどうか確認してから使うとさらに安心ですね(パッチテスト)。
ワセリンは季節によって使い分ける
春夏の赤ちゃん
汗や皮脂がたくさん分泌される春夏シーズンは、ワセリンを使うと蒸れて逆効果になることがあります。
そんなときは水分多めのサラっとした保湿剤をメインに。夏場でも肌の乾燥が気になるようなら肌の状態に合わせ部分的にワセリンの重ねづけがおすすめです。
秋冬の赤ちゃん
肌の乾燥が進みやすい秋冬シーズンの保湿では、サラっとしたテクスチャの保湿剤でしっかり水分を浸透させた上からワセリンを重ねて蒸発を防ぎ水分を閉じ込めます。
水分が抜けてしまった、しなびたレタスをそのままポリ袋に入れて保存してもあまり意味がないですが、水に浸してシャキっとさせてからポリ袋で密閉すれば長持ちしますよね!
水分多めの保湿剤(レタスを水に浸す)で肌のみずみずしさを復活させて、ワセリン(レタスをポリ袋保存)でその状態を保ちます。
わたしがプロデュースした赤ちゃん向け保湿料『マシュマロ』は、ワセリンと併用できる水分多めの保湿料です。
水分多めだけど、かといってサラサラすぎることもなく、ローションとクリームのちょうど中間ぐらいの微妙なテクスチャにこだわりました。
無添加は言うまでもなく、ミネラル成分豊富な沖縄の海洋深層水をベースに厳選した原料でつくりました。
乳児湿疹の原因別 ワセリンの使い方
ワセリン使用は控えめに→脂漏性湿疹の赤ちゃん
新生児〜生後4ヶ月頃までの赤ちゃんは、生理的な皮脂の過剰分泌で肌は常にギトギトした状態です。
ただでさえ脂ギッシュな肌にベタベタのワセリンを重ねると、保護膜が厚くなりすぎて汗腺や皮脂腺が詰まってしまい、肌から老廃物を排出することができなくなることがあります。
皮脂が詰まると赤いボツボツができたり、炎症を起こして真っ赤になってしまうなどの症状が現れます。
赤ちゃんの湿疹が脂漏性湿疹だと考えられる際は、水分多めのサラっとしたローションタイプの保湿剤をメインに使用し、ワセリンは控えたほうがよい場合もあります。
秋冬の乾燥シーズンでも、赤ちゃんが皮脂の過剰分泌の月齢なら、肌の状態をよく観察して、乾燥があればワセリンを使うようにしましょう。
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ワセリンと水分多め保湿剤の併用→乾燥性湿疹の赤ちゃん
生後5ヶ月以降の赤ちゃんは皮脂の分泌が欠乏し、肌はカサカサしやすい状態です。
角質層に含まれる水分量そのものが枯渇した状態なので、まずは水分多めの保湿剤で干からびた角質層にたっぷりと水分を与えます。
ですが、あまりにも乾燥がひどいと、一旦浸透させた水分はすぐに蒸発してしまい、十分な保湿効果を持続することができません。そこで、上からワセリンで蓋をして、水分の蒸発を防ぐのがおすすめです。
つまり、水分多めの保湿剤と油分の多いワセリンのダブル使いで保湿&保護します。そうです、前述のレタスのみずみずしさを保つ方法を思い出してください!(笑)
わが家の子どもたちは赤ちゃんの頃から、『マシュマロ』とワセリンをセットにして根気よく肌ケアを継続してきた結果、全員外部からの刺激にビクともしない強い肌になりました。
子どもが強いと余計な心配が減るので本当に助かっています!
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ワセリンを使用は一旦ストップ→肌症状が悪化する赤ちゃん
継続的な保湿を行っても、赤ちゃんの体質や遺伝的、環境的要素などさまざまな原因が複合的に絡み合って、乳児湿疹が悪化してしまう場合もあります。
このような場合は、ワセリンが症状を悪化させている可能性があります。
まれに、ワセリンに対するアレルギー反応が起こることもあるので、ワセリン使用後に肌の状態が悪化した場合は、使用を中止し、医師に相談しましょう。
ワセリンと塗り薬の併用→肌の炎症が起きている赤ちゃん
ワセリンは薬ではないので炎症を抑える効果はありません。あくまで肌の表面に保護膜を作り、水分を蒸発させないように蓋をする役割です。
乳児湿疹が悪化し、強いかゆみや赤み、ジュジュジュクなどの症状が見られるときや、細菌感染による炎症があるような場合などは、
ステロイド等の塗り薬で炎症を抑え、上から保護するためにワセリンを重ねづけして使うよう医師からアドバイスされることがあります。
ワセリンで口周りを守る→よだれかぶれ
ワセリンは無味無臭で、刺激が少ない保湿剤なので、少々舐めてしまっても大丈夫です。
清潔にした口周りにワセリンを塗って保護膜のバリアを作っておけば、よだれ、離乳食、母乳やミルクが肌に付着することによる刺激を防いでくれます。
口周りにワセリンを塗ってから離乳食にすれば、出汁や調味料が患部にしみて痛がることがなく、ご機嫌で食べてくれますよ🎵
また、保護膜の効果で汚れも落としやすいので、食後に口周りを拭いてあげるときにも赤ちゃんの肌にかかる負担が少なくなり、親子でニコニコです。
ワセリンでおしりを守る→おむつかぶれ
赤ちゃんのおしりは、尿や便、おしり拭きシートの刺激、おむつの中の蒸れなどによって乳児湿疹ができやすい場所です。
おむつ替えのたび、おしりにワセリンを塗って保護膜を作っておけばさまざまな刺激からかわいいおしりを守ってくれます。
生のレタスの横でしょうゆがこぼれたら染み込んでしまうけど、ポリ袋に包まれたレタスの横でしょうゆがこぼれても被害ナシですね!
同じようにワセリンで保護されたおしりに刺激物質が付着しても被害ナシで、おしりバンザーイ!
こんな症状があれば、お医者さんに相談を
ワセリン保護だけで乳児湿疹がよくならない場合は、小児科や皮膚科の受診をお勧めします。
赤みや腫れ、強いかゆみ、またはジュクジュクしていたり出血があるなど感染の兆候が見られる場合は、症状に合わせて炎症をおさえる塗り薬を使います。
まとめ
ワセリンは、乳児湿疹のケアにとても安全で優秀なアイテムです。でも、どういいのか、どう使うと効果的なのか「よく知らない」だともったいないと思います!
ちなみに、レタスは長時間水にさらすと栄養が流れ出てしまうそうです。
なんと、水ではなくお湯に浸けると水分の吸収が早くなってあっという間にシャキシャキのみずみずしさが復活するらしいですよ!
長年主婦やってるけど、ガ〜ン!そんなん知らんかった・・・!
さらに、レタスには女性の味方、葉酸がいっぱい含まれるって知ってました?このように「よく知らない」は、やっぱりもったいないですよね。
この記事を参考に、赤ちゃんの肌を健やかに保つため、乳児湿疹の予防や改善にワセリンを上手に賢く使ってみてください。そして、症状が心配な場合は、迷わず医師に相談してくださいね!
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