発達障害 きょうだいとの関わり
我が家には6年生の娘がいます。
知的障害はなくアスペルガー傾向が強い、
自閉症スペクトラムの診断がおりています。
うちは子だくさんで、
彼女の上にも下にも複数のきょうだいがいて、
とくに小学校低学年の弟妹は、
ななちゃんにとっては「油断ならない敵」に分類されています^^;
今までは幼すぎて争いの標的にもならなかった
3歳の妹、ととちゃんも、
最近、空気を読めるようになってきて、
要領もよく、ベラベラ喋るようになってきて
ななにとって、8歳年下の妹さえも
ときに「敵」とみなす場面が出てきました。
ととは、成長の過程で自己主張の時期になり
だんだん兄姉たちの行動を「よい」「悪い」
「好き」「嫌い」など得意げに指摘するようになってきました。
人のことは一網打尽にジャッジしておいて、
自分の正当性はいつもしっかり主張。
ととにとっては
ななにいじわるしようという思いがあるわけではなく
彼女なりのコミュニケーション、
「わたしはすごいでしょ?賢いでしょ?」
をアピールしたいだけなんでしょうけどね〜。
3歳児の発言を
6歳、7歳の兄姉は笑って流すことができますが、
11歳のななにはそれが難しい。
機嫌いいときは余裕で受け流せますが、
できないこともよくあります。
イヤイヤ期の子どもに毎日付き合っている
ママたちならわかると思いますが
言われたくないときに、言われたくない言葉を
オブラートに包むでもなく直球で投げてくる3歳児の存在って
まぁ確かに・・・このやろう!って思うときもあるし、
腹立たしいこともありますよね( ̄◇ ̄;)
ななはとくに感情コントロールが苦手なので
あからさまに不快な反応を示し、
「消えろ!」
「死ね!」
それこそ、
人として絶対口にしたらあかんやろ的な暴言を、
8歳も年下の妹に吐き捨てます。
たかが3年しか生きてないクソ生意気な妹から
偉そうに評価や批判されて
イライラを募らせるななちゃん。
なんだか思っていた以上の剣幕で
攻撃してくるお姉ちゃんを見て、怖がって号泣するととちゃん。
その泣き声に、さらにイライラが爆発し
収拾つかなくなるななちゃん。
ななが理不尽なことで大爆発している姿を
とばっちりを喰らわないちょっと離れた場所から
下のきょうだいたちがじーっと無言で
何かを感じとりながら見つめている低学年たち。
絶妙なタイミングで
クールダウンのため間に入ってくれる
大人な対応の中学生以上。
(とはいえ彼らもうんざりしてることでしょう)
発達障害のある子は
嫌なことや苦手なことも多いため
その対応には本当に気を使います。
そして、ななを巡って、
きょうだいたちの複雑な気持ちもわかるだけに
わたしはママとして
どう対処したらいいのか悩むことがしょっちゅうあります。
言葉の理解力そのものは、低学年たちと比べても
ななのほうがずっと上で、今のところ姉の威厳を保っていますが、
急激に追いつきつつある下の子たち・・・。
もちろん、ななの心にゆとりがあるときは
きょうだいたちは結託して
笑声が響いていることもあるし、
悪いことばっかりじゃありません。
だけど、それぞれにゆとりがないときには
罵り合い、手が出て足が出て
(ななが一番に殴りかかりに行きます)
そのままケンカに発展することなど日常茶飯事。
ああ、なんとも賑やかなわが家です。^_^;
ななが『評価される言葉』を嫌がるからといって
ななを優先し、きょうだいたちの言動を必要以上に制限するのは
ちょっと違う・・・
でも、ななが
「いやだ」「やめてほしい」と感じる言葉は
きょうだいたちにきちんと伝えて理解してもらわないと
いけないとも思います。
『発達障害』っていう名称の重さのせいで
最初はすんなり受け入れられず
あの頃のわたしは迷走していました。
よく考えれば別に大したことじゃなかったけど、
きょうだいたちに対して、
迷惑かけて、我慢させて、ごめんね・・・って
常に心の中で謝ってばかりいました。
ななちゃんを優先してしまうと
きょうだいたちに我慢を強いてしまい、
不満が溜まっていくという一面はあるので
きょうだいたちの発言によって
ななが不快感をあらわにしてキレたとしても、
お互いが不満をもたないように
「嫌なことは嫌だと遠慮なく言っていい」と話しています。
全員に気を遣って、全員の様子を見つつ
言葉を選ぶことはとても難しいのだけど
簡単じゃないからこそ、やりがいだらけで面白い!
それぞれの主張を通してあげられるかはわからないけど
お互いが嫌だと感じたことを伝え合うことで
子どもたちは自分の想いをため込まないだろうし、
なによりわたしがそのたびに
子どもたちが何を不満に思っているかを知ることができて
一石二鳥だったりもします。
ななの持つ、自閉症スペクトラム(ASD)。
他の子と違うっていうのは、やりづらい反面、強みです。
ASDだとしても、
この特性は特性のまま、少数派で本当に興味深い。
実際、ななの思考回路は純粋に
えー?そうなの?
っていう、衝撃と刺激の連続、
おもしろいことだらけです!
そんな姉を持つうちの下の子たちは
少数派の学びが自然にできちゃうという点では
最高な環境にいるとも思うのです。
独自のペースを持つななのそばにいるのは
とばっちりを食らったり
ペース乱されたり
理不尽なことに巻き込まれたり、
それはそれはとてもたいへんだろうとは思います。
でも、
ななみたいな子が家にいてよかったな〜って
今は思うんです。
なんで発達障害になっちゃったんだろう・・・
できれば普通の子を育てたかった、
とは、正直思いません。
発達デコボコの子を
育てさせてもらっているからこその気づきや感動が楽しいし、
そこから逆にわたしが人間として育ててもらっていることにも
心から感謝しています。
わが家のみんなが「いや」なことを
そのつどに伝え合うことの大切さ。
それぞれの言い分や、
その言葉に込められた意味を考える習慣。
ななの存在が
これからの子どもたちの成長に
いい影響を与えてくれると信じて!
きょうだいの存在が
これからのななの成長にも
いい学びを与えてくれると信じて!
たくさんきょうだいがいて、
たくさん産んでよかった!
と思ってます^ ^