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2021.11.26

腰にくる陣痛

陣痛には腰痛がつきものです。
おそらく、出産経験者の半数以上が
陣痛時の腰痛を経験しているんじゃ
ないかと思います。

お産間近に経験する腰痛は、
お産の兆候である可能性がありますが、
必ずしも「陣痛=腰痛」とも言えず
判断が難しいところですよね。

そもそもなぜ、
陣痛のときに腰痛が出現するのでしょう。

そして、
「この腰の痛みは果たして陣痛なのか?」
見分け方についてお話します。

背骨は本来、S字に湾曲しています。
頚椎(首の骨)は、前方に出て、
胸椎(背中の骨)は、後方に出て、
腰椎(腰の骨)は、前方に出ているのが
解剖学的な骨の形です。

妊娠後期になると
おなかが大きく前に迫り出してくるので
もともと前に突出していた腰椎は
大きなおなかを支えるために
さらに前に突出してきます。

慢性的に骨と骨をつなぐ関節や靭帯、
筋肉に負担がかかった状態が続きます。

腰椎の下には骨盤がありますが、
妊婦特有、前に突出した腰椎に合わせて
骨盤も前傾します。

すると
骨盤をつなぎ合わせている仙腸関節に
〝ズレ〟が出て
その部分に微妙なストレスがかかります。

分娩開始の時期になると
妊婦本人に明確な自覚がなくても
子宮収縮が頻繁に起こり始めます。(前駆陣痛)

痛みは伴わない子宮収縮であっても
妊婦特有の姿勢の関係で
力学的に負担がかかっている腰の部分に
赤ちゃんの頭がグイグイと
圧迫をかけてくる・・・

そんな理由で分娩開始時期になると
おなかの痛みより
腰痛という方向からの鈍痛で
始まるケースが多々あるんですね。

もうひとつ、ホルモンの影響。

お産が近づくと
脳の下垂体という場所から
プロスタグランディン、オキシトシン
という子宮収縮ホルモンが
分泌されます。

これらのホルモンは分娩誘発、促進ホルモンで
出産時には必要不可欠。

臨月になると
これらの陣痛誘発促進ホルモンが
少しずつ分泌量を増してきて
本格的なお産が始まる前準備として
子宮口周辺が柔らかく変化させ
股関節の周囲の関節を最大限に緩ませます。

赤ちゃんが産道を通ってくるための
準備が始まるのです。

腰回り(子宮口周り)の
靭帯や関節の支持性が低下したところに
子宮口まわりをフニャフニャにするホルモンが
大量に分泌されて
さらに
本格的な子宮収縮が加わることで、
赤ちゃんの頭がグイグイ圧迫をかけてくるのですから
腰が痛くなってもなんの不思議もありませんね。

さて、

陣痛?ただの腰痛?

どうやって見分けたらいいのでしょう。

まずは、痛い場所がどこなのか
自分の体によく耳を澄ませてみましょう。

その痛みが一定の場所であるとき、
また、腰の高い位置(ウエストの位置)のときは
ただの腰痛であることが多いです。

陣痛の腰痛のときは
痛い位置は腰の低い位置(お尻の割れ目あたり)。
どんな体勢でもじっとしていても痛くて
体を動かした瞬間に激痛が走る
というような痛み方はしません。

腰痛の部位が狭範囲で
ズキ!とした鋭角的な痛みで
「ココが痛い!」という限局したものではなく

ジワジワズーン・・・と重痛い感じで
「このあたり全体が痛い・・・」
広範囲の鈍痛が持続するときは
それが陣痛の始まりのサインである場合が
多々あります。

そして、その鈍痛は次第に強くなってきます。
最終的には
立てないぐらい痛くなることも。

立ったり座ったり、寝返りしたり
動作によって瞬間的に痛みが出るのは
前述のような妊婦の姿勢の問題で
力学的腰痛と考えましょう。

わたしは5人目のときに
腰からくる陣痛を経験しました。

予定日超過のある夜、
寝返りした瞬間にぎっくり腰のような
鋭い痛みを感じ、
そこから立ち上がれないぐらいの
強い腰痛に襲われました。

なんとか這って
トイレまで移動したところで破水!

最初が鋭い痛みで
寝返りがきっかけだったため、
自分的には、陣痛ではなく
最悪なタイミングで
まさかのギックリ腰をやっちゃった!!
と思いました。(助産師のくせに笑)

最初は鋭角的な痛みで
始まったものの、

そこからの痛みは姿勢に関係なく
立っていられないほどずっと痛くて

あかんあかん!
これあかんやつー!
どんな姿勢でいたらいいんかわからへん〜!
誰か助けてー!

痛い箇所はメインは腰なんだけど、
よくよく冷静に考えてみれば
腰を中心にして、その周囲、
下腹部も含め、そのあたり全体が痛くて、

痛すぎてどこが痛いのかわからん!
パニック!

という感じだったように思います。
(助産師のくせに笑)

『陣痛は定期的に痛んで
間欠時がある』

いやいやいや、
ずっと痛いんですけど?!

助産師の先入観を
覆えさせる体験でした。

きっかけになった寝返り時の
鋭い痛みはおそらく
赤ちゃんがいきなりグン!と下がった
瞬間だったのだと思います。

経産婦あるある。
いきなり赤ちゃん下りてくるの巻。

柔らかくなった子宮口、
ゆるくなって不安定な骨盤に
赤ちゃんの頭がものすごい勢いで
グイグイ推してきたもんだから
腰はもう割れそうに痛い!
そしてその反動で破水。

子宮口への圧迫と破水によって
その刺激が母体の脳へ。
脳下垂体からの陣痛ホルモンたち、
一気に解放、ダダ漏れ状態!

ハイ、一気に陣痛発来!
よーいどん!

結局5人目のときは
産む瞬間まで腰、お尻、
体の前面より後面の痛みが激しい
お産でした。

産んだ途端にあれだけ痛かった腰の痛みが
スコーン!となくなったのには
我ながら本当に驚きました。

12人産んで、
ギックリ腰を連想させるような
激しい腰の痛みが陣痛だった体験は
5人目のときだけでした。

お産は毎回異なるドラマがあります。
なので、腰にくるお産を1回経験したからといって
次回もそうか?
というと、そんなことはありません。

5人目は、4362gもあるビックベビーで
羊水の量も多く、胎盤も大きく
わたしの臨月のおなかは
双子ちゃんですか?というぐらい
大きかったんです。

おそらく、
妊娠後期からお産開始までの間、
骨盤や子宮口周りの筋肉、靭帯に
とても大きな慢性的負担がかかっていた
のだと思います。

そこへ大きな頭が一気に
下がってきて圧迫かけてきたもんだから

腰が

メリメリメリ・・・・!Σ(゚д゚lll)

と。

ああ・・・
読んでるだけでなんだか
下半身が痛くなってきそうな話ですね。笑

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