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2016.11.14

哺乳類の母乳

哺乳類の子育ての最大の特徴は「授乳」です。
高度な知能を持つわたしたち人間も
生物学的には、
この美しい地球上に生きる多種多様な動物であり、
哺乳類の一員にすぎません。

哺乳類のなかでも、
動物によって授乳期間はさまざまです。

ばぶばぶに通っておられるママたちは
長期間授乳を続けられる人が多いですが
ヒトは、平均して1年〜1年半ぐらいの授乳期間が
一般的かな?

ゴリラは4年、チンパンジーは5年、
オランウータンは7年も授乳します。
子どもを育てるのはほとんどメスで、
オスは群れのなかにはいるけれど、
基本的に子どもとの関わりはなく、
育児参加しません。

周囲からの協力もなく、
たったひとりで子どもに向き合う類人猿のママたち。
ひとりで子育てするって、
並大抵のことじゃないですよね。
想像しただけでノイローゼになってしまいそう〜(T ^ T)

類人猿の女性たちはすごいな〜と思います。
なにもしてくれないパパを責めるでもなく
文句も言わず、当然のごとく、黙々と子育て。
尊敬してしまいますね。

ひゃー!
とてもじゃないけどそんなの無理無理!!

人間のママたちからの悲鳴が聞こえてきそうです。

育児協力が得られない状態で
もしも次の妊娠でもしたら・・・

どうしましょうか!?

だから、類人猿たちは授乳期間をあえて長くすることで、
その間メスはずっと子どもを抱いて離れず、
母子関係を人間よりもずっと密接にするのだそうです。

また、授乳することで分泌されるホルモンが、
排卵機能を抑制し、5〜7年間の授乳期間は
次の妊娠出産ができないよう
仕組まれているのだそうです。

寒い地域に生息している
アザラシやアシカの授乳期間は
なんと、たったの2週間だけです。
極寒の地で生き抜くためには、
生まれたばかりの赤ちゃんは
脂肪分の高い母乳が必要です。

短期間、マヨネーズか練乳のような
びっくりするほど濃い母乳を飲んで
びっくりするほどハイペースで
赤ちゃんはぐんぐん太っていきます。

海獣類の母乳の脂肪分はなんと50%!
とにかく早く、なにをおいても、まず太ること!
じゃないと死んでしまうから。
これが極寒の地の動物の生きる知恵です。

さて、人間の母乳の成分はどうでしょうか。

わたしたちの母乳は、
タンパク質の量は
他の哺乳動物と比較してかなり少ないです。
糖質はその逆で、大量に含まれているので
ほんのり甘い味がします。

前述の類人猿、海獣類の母乳の成分や
授乳方法に意味があるのと同じように
人間の母乳の成分にも
ひとつひとつちゃんとした理由があります。

発達生物学的に、
長い人間の進化の歴史の過程で必要があって、
低タンパク、高脂質の母乳の成分となりました。

人間と、ほかの哺乳類との大きな違いのひとつは
赤ちゃんが歩き始めるのに1年もかかるということがあります。
ある目的にそって自分の力で歩く能力がなく、
ママの胸に抱かれて動きます。

生後1ヶ月のうちの子は、
まだ首グラグラ〜。もちろん寝返りだって不可能だし、
おっぱい飲むのもママに助けてもらわなければ無理だし、
なにもかも、周りの人たちに委ねられて
かろうじて生きていける、か弱さです。

牛や馬などの動物は、
生後数日で歩き始め、自分でママのおっぱいを探し求め、
セルフで飲み、離乳も早いです。

彼らの母乳は、高タンパク、低脂質。
タンパク質は肉や骨となり、
運動能力の発達になければならない栄養分であり、
糖質はエネルギー源として重要な栄養分です。

弱肉強食の自然界の中で生き抜くためには
運動機能に必要な筋肉や骨格を早く発達させ、
可動性を早めるために適した母乳成分でなければ
いけないのです。
これが、自然界の掟に立ち向かうための手段なのですね。

人間の母乳は、
運動機能に必要な骨格や筋肉の発達よりも、
脳の発達など、生体機能に必要なエネルギーを
とくに活発に発達し活動している臓器に
供給することを目的としている成分なんですね。

ユニークな母乳いろいろ、

生きものって
哺乳類って

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