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2017.06.26

長期授乳は自己解決できない子になる?

ばぶばぶに通っておられるママのなかでも
群を抜いて人生経験豊富な
かんたくんママ。

ご本人は、まだ未熟とおっしゃいますが
人としての成熟度に尊敬の念を抱いてしまう
現在5人目育児中の41歳。

上の子たち、大きい子はもう成人しています。
下の子も、すでにハイティーンエイジャー。

波乱万丈の人生を
たくましく、生き抜いて来られ、

小さな子どもの子育て、そして
思春期の試練も経験し、
その楽しさも苦悩と葛藤もすべてご存知です。

これが最後の子かもしれないから、
かんたくんが「もういらない」って意思表示するまで
おっぱい生活を楽しもうと思う!
と、いつも彼女は笑顔で話してくれます。

先日、近所の保育園の園庭開放に
かんたくんを連れて遊びに行きました。

そこで保育士さんに
まだおっぱいを飲んでいることを話すと

「いつまでも母乳をあげていたら
自己解決のできない子になりますよ。
早く断乳しないと!」

と言われたそうです。

彼女は先生のアドバイスに
笑顔で帰ってきたそうですが

ダメ人間になる予告、
すごい言われよう・・・

「やっぱり・・・
大人げないと思いつつ
でもHISAKOさん〜!
なんかね、気持ちが落ちちゃったんです・・・」

5人育ててきた彼女でさえ、
こんな気持ちになるのに、
これが第1子のママだったりしたら
保育士さんの言葉をそのまま受け取って
落ち込むだろうなぁ・・・

つくづくそう思ったそうです。

「自己解決」って、いったいなんでしょうね。

さまざまな考え方はあると思いますが、
わたしたちはみんな、
いろんな人に支えられ、いろんな人を支え、
持ちつ持たれつ、生きていると思います。

「まだ飲ませてるの?」
「そんなのママのエゴでしょ?」
「自立できない子になるよ」

ただ純粋に、
ほっこりする親子の時間を楽しんでいるだけなのに、
子どもが1歳半ぐらいになると急に
「おっぱいは悪だ」というように
言われ始めます。

ちょっと前までは、
「おっぱいは最高のもの!!」
と言われたのに、たった数ヶ月で
なんなんでしょうか、
この180度真逆の理論・・・。

おっぱい→自己解決のできない子になる
おっぱい→ママの自己満足
おっぱい→自立できない子になる
おっぱい→我慢のできない子になる
おっぱい→わがままな子になる

いやぁもう、
出てくる出てくる!
根拠なき、断乳の勧め!

これだけ聞いてりゃ
おっぱいはまるで有害物質か
危険ドラッグみたいですね(^^;;

長期に母乳を飲ませることは
悪いことなのでしょうか?

子どもにとって、ママのおっぱいが
心の安定剤なのに
ある日突然、大好きなおっぱいをもらえなくなる
気持ちはどんなものでしょう・・・。

1歳や2歳で、自分の目の前にある問題を
自己解決できることが
そんなにえらいことですか?

例えば、わたしはパンが大好きで
絶対やめられないです。

疲れたな〜。
ちょっと心がしんどいな〜。
よく働いたな〜。
よし、今日もがんばるぞ!

自分に喝を入れるにも、
自分を癒すにも、

大好きなパンを食べることで
元気になります。

そうです、わたしはパンに依存して生きてます!
パンがなければ、自己解決なんかできません!
パンに助けてもらってるんです!
それが何か? アカンですか?

おっぱい大好きな子どもたちも
同じことではないでしょうか。

おっぱいに依存して、
おっぱいで癒されて、
おっぱいで元気になって、
おっぱいで充電して、

おっぱいがあるからこそ、
安心、信頼できる『大好き』がそこにあるからこそ、
その子の成長を、その『大好き』が
見守ってくれているからこそ、

いずれ、彼らはおっぱいに頼らずでも、
自己解決のできる子に
なっていけるのではないでしょうか?

(でもきっと、わたしのパンみたいに
おっぱい以外の安定剤を
見つけるのでしょうけどね〜)

おっぱいをやめたら、
子どもが成長するのでしょうか。

1歳半をすぎたらすべての子どもたちが
同じ速度で同じ成長を
機械のごとくするのでしょうか?

確かに、断乳したら朝までぐっすり
眠ってくれるようになる子もいます。

でも、なかには
苦渋の決断で激痛の断乳をしたのに、
夜間のぐずりは相変わらず・・・
なのに、子どもはもうおっぱいには見向きもせず
かえってたいへんな事態になった、というケースも
多々あるんです。

「断乳しないと自己解決のできない子になる」

断乳したって、自己解決なんぞ
幼児にできるはずないねん。
どんだけハードルの高いこと望むの?
と、思ってしまいます。
え?
どういうこと?
なんでそうなるの?
そんなはずない。

子育て中のママたちは
かんたくんママのように
ふと頭をよぎる本能的な疑問や不穏なモヤモヤに
正直に生きていってほしい!
と思います。

ママの直感ほど重要視されるものはない、と
わたしの尊敬する小児科医が
言ってました。

長期母乳を与えることは、
科学的根拠のある利点が
たくさんあるんです。

世界母乳育児行動連盟(WABA)とユニセフが
共同で提唱している世界的な運動、
『金のリボン運動』というものがあるのをご存知でしょうか。

金のリボンの意味、
リボン結びの片方の輪は、ママ。
もう片方の輪は、子ども。
ふたつの輪は同じ大きさで、母乳育児の成功には
ママと子どものどちらもが同じように大切であることを示します。

真ん中の結び目は、家族、そして社会を表します。
結び目がなければリボン結びにはなりませんね。
それは、周囲の暖かい支援がなければ
母乳育児が成功しないことを意味します。

金色の意味は、
乳幼児栄養の『ゴールド・スタンダード』

・生後6ヶ月までは母乳だけで育てること。

・適切な補完食(離乳食)を食べさせながら
2年か、それ以上母乳育児を続けること。

金色のリボンは、
そんな理想的な子育てのあり方を象徴しています。
(BSNのサイト/母乳育児支援ネットワーク より)

たぶん・・・

保育士さんが「断乳すべき」ということの目的は
ただ断乳することなのではなくて
心身ともに健康でたくましい子どもに育ってほしい、
という願いから来ているのだと思います。

そうです!

最終目的は
ママも保育士さんも同じはずなんですよね。

ただ、2歳以上まで続けていく母乳のメリットを
知らない人が多いから・・・
最終目的は同じところを目指しているのに、
そこに向かう方法に異論が渦巻いてしまうわけで。

長く母乳を飲んだ子は
感染症にかかりにくかったり、
成人したあとも成人病の発症率が低かったり、
それはもう、語りきれないほどのメリットがあるのです。

おっぱいは、根拠のない方向性を
アドバイスしてくれる外野のためにあるのではないですね。
子どもとママのためにそれは存在し、
2人の権利でもあると思います。

だから、周りがとやかく言うことに影響されるより
子どもとママ、2人で
相談しながら進めていったり、やめていったりしてほしい。

それこそが、親子のかけがえのない
ドラマになっていくと思います。

「自己解決のできない子」
というけれど、

何かに頼って、何かに助けられて
何かに支えられて

問題を解決するのに力を添えてくれた人や物に
感謝の気持ちをもって、

たったひとりで解決しようとするんじゃなく、
ゆるりと問題に立ち向かえる子に育ってくれたら
OK!って思います。

かんたくんママへ

思い残すことなく、おっぱい生活を満喫してね。
あなたの生き方、
あなたの子どもへ向き合う姿勢、
わたしは尊敬します!

かんたくんは必ず
立派な自立と愛にあふれた優しい男子に
成長するはずです!

どうか、自信を持ってくださいね!

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