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2017.11.28

母乳育児支援がない島

現在、出張滞在中の徳之島は、
夫婦共働きが当たり前の社会です。

出産できる病院は、
島では1箇所だけ。

産後はたった3ヶ月ほどで子どもを保育園に預けて
仕事復帰するママも珍しくなく
その時点で母乳からミルクに完全に切り替えるのが
一般的なのだとか。

島古来の育児方法。
母乳推進の価値観のない影響からでしょうか、
専門家による積極的な母乳育児への支援介入は
なんと!
ほぼ存在しないそうです。

なので、おっぱいトラブルに見舞われたママは
自力でなんとかするしかありません。
どうにもこうにも八方塞がりになっても

「おっぱいごときで病院ってオーバーだよね」

「こんなことで病院に頼るなんて恥ずかしいことよね」

という価値観が
ママたちの間では根強いようです。

逆にいえば、
アクティブな母乳育児支援というものが
本土にはたくさん存在していて、
そこに頼るのは恥ずかしいことではないことを
知らないママだったら、

痛いおっぱいを抱えて路頭に迷うか、
辛すぎて母乳育児を諦めてしまうかの
二者択一しかないということになりますよね。

今の日本で母乳が推奨されている理由は、
栄養面での素晴らしさや、免疫物質の含有、
母体回復を促し、赤ちゃんとママとのスキンシップが
円滑にとりやすいこと、感情が豊かに育まれることなど、
本当にたくさん、数え切れないほどにあります。

母乳には、赤ちゃんを健康に導いていくメリットが
いっぱい詰まっています。

そういうことを教え、導いてくれる専門家が
いない環境での子育て・・・
大阪では考えられないことです。

もちろん、母乳育児信仰のような
行き過ぎた母乳育児支援はわたしは好きではないし、
ミルクが劣っているとはまったく思いません。

ミルクは、赤ちゃんが飲んだ量を数字にして把握できたり、
ママの代わりにパパや家族が飲ませてあげることで
育児参加がしやすくなるメリットもあります。
母乳の子に比べてミルクっ子は
1回にしっかり飲むことができ、腹持ちもいいので
比較的まとめて眠ってくれることも
利点だと思います。

とはいえ、
赤ちゃんが生まれて、吸わせれば吸わせるだけ
自然に出るようになる母乳は、
まさに生命の神秘だと思います。

せっかくよく出るおっぱいなのであれば
その無限大のパワーを使うことなくやめてしまうのは、
ママのためにも、子どものためにも
もったいない〜〜。

母乳とミルクのそれぞれのメリット、デメリットを理解した上で
できるかぎりおっぱいを飲ませてあげることができれば
素敵なんじゃないでしょうか。

母乳の分泌量や、分泌開始のスイッチが入るまでの期間、
母乳育児が軌道に乗るまでに費やす期間は
個人差がありますが、

仕事をしながら、保育園に預けながら
母乳を続ける方法はあります!

でもそれは、
誰かが教えてあげなければ、
具体的に伝えてあげなければ
なかなか越えられないハードルでもあります。

そういう点では、徳之島は
限りなく母乳育児のしにくい環境が整っている
場所だと思いました。

徳之島唯一の産婦人科がある
総合病院の元院長(現町長)とお話をさせていただき
島の妊娠出産育児の状況をお聞きしましたが、

「おっぱいのケアなんて聞いたことがない。
いったい何するの?」

と・・・(^^;;

マジっすかぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜!!

カルチャーショックでした。

母乳育児支援がまったく浸透していないことが
ダメとは思いません。
なぜならそれは、長い年月をかけて培われた
島の文化そのものなのだから。

海外でも、イギリスとかフランスとか
母乳をあげるママは少数派、
ほとんどがミルク育児の文化があります。

異なる文化や価値観に触れ、
学ぶことはとても興味深いですし
視野が広がって本当におもしろいです。

でも。

子だくさんの島、徳之島。
出生率こそ日本一ですが、
もしも、母乳で育てることが
ママたちの選択肢のひとつとして取り入れられる
環境が整ったなら、

少数派だったとしても、
「おっぱいで育てたい!」と考えている
島のママたちは今よりももっと居心地がよく
心穏やかに子育てができるようになるでしょうし、

本当の意味で
『出生率、子育てともに日本一!』
の島になれるのかなぁ・・・と感じました。

今日は、大阪・古民家助産院ばぶばぶから
はるか南の徳之島へ・・・
足を伸ばして設けたサテライト・助産院ばぶばぶを臨時開業!

体験されたママ全員が、
おっぱいマッサージ初体験でした。

ミルク主流のこの島で
堂々と胸を張って、おっぱい育児

子どもが「もういらない」って意思表示するまで
続けることは恥ずべきことではないからね!

わたしは今週末には大阪に帰りますが、
徳之島のママたちを応援しています♪

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