体重が増えないのは母乳のせい。
出生時体重、3450g
入院中は授乳のたびに毎回
産院から言われるままにミルク補足をしていました。
2年前、上の子の時に完全母乳だったこともあり、
退院後は前回と同じように、
ママは頻回授乳で頑張りましたが、
生後17日目、3736g、
体重増加率18g増/日とギリギリのラインでした。
母乳の分泌は良好、赤ちゃんの吸いつきも問題なし。
ですが、ちょっと飲むとすぐ眠ってしまうようでした。
おそらく一度にたくさんの母乳を飲めないタイプの子なのだろうと推測、
3時間以上間隔をあけないように
短時間頻回授乳を試みながら
80ccのミルクを1日2回補足して様子をみました。
1ヶ月健診、3910g、身長54.5cm、頭囲37.5cm
体重増加率13g増/日
体重の増えは今ひとつ・・・
ですが、体重以外の身体発育は良好、
発達面も問題なし。
1日10回以上の頻回授乳は継続しつつ、
ミルク100ccを1日2〜3回に増量しました。
2ヶ月11日目、
4620g、身長58.3cm、頭囲39.5cm
体重増加率17g増/日
予防接種で小児科に行ったら
注射以前に体重が増えていないことを突っ込まれ
詰問されました。
ーー指摘されたことーー
・母乳は出ていない
・頻回授乳をする月齢ではない
・足りていないから1日10回以上の授乳になる
・おっぱいは3時間以上あけて、タンクに溜めてから飲ませる
・張らない時は授乳は1回とばしてミルクを与える
・もっと空腹にさせてから飲ませる
挙句の果てには、
「この子の腕は皮下注射をするための
皮下脂肪さえもついていない」
と言われてしまいました。
さらに、助産院に通っていることを話すと
「助産師の言うことはアテにならない」
と言い放たれてしまったそうです・・・。
「HISAKOさんの言ってることと、
小児科の先生の言ってること、真逆で
どっちを信じていいかわかりません。」
混乱させてしまって本当に申し訳ないです。
そうですよね。
ほんと、180度、真逆の指導だと思います。
月齢の低い赤ちゃんに対して、
母乳、ミルクにこだわらず、
まず体重を増やすことが何よりも最優先であると言う
小児科視点の認識はよくわかります。
体重増加が思わしくないのに、母乳育児にこだわるのは
ママのエゴでしかないと言う意見も
わかります。
でも・・・
彼女は、
過度に母乳育児にこだわっているわけではないんです。
せっかくよく出るおっぱいだから。
出るんだから飲ませてあげたい。
ただ、それだけのことなんです。
「湧き出してくる母乳を赤ちゃんに飲ませたい」
母親として、本能的に
それは当たり前の感情なのではないかと
わたしは思います。
小児科を否定するわけではありません。
その上で、わたしの意見は以下です。
・母乳は出ていない
→母乳分泌は良好
・頻回授乳をする月齢ではない
→満腹中枢が完成する生後3~4ヶ月までは頻回授乳を励行
・足りていないから1日10回以上の授乳になる
→1度にたくさん飲めない子は頻回授乳で量を稼ぐ。
授乳回数が多いイコール母乳不足ではない。
・おっぱいは3時間以上あけて、タンクに溜めてから飲ませる
→おっぱいは3時間以上はあけない。張ったおっぱいは
むくみが起きて、乳輪・乳頭が硬くなり、赤ちゃんが有効に吸つけなくなる。
タンクに溜まる前に吸わせることで、有効な吸いができて、なおかつ
母体に吸啜刺激が伝わって母乳分泌量が増えていく。
タンクに溜めると母乳分泌抑制因子が働いて一気に量が減ってくる。
・張らない時は授乳は1回とばしてミルクを与える
→授乳の1回とばし、片乳授乳は危険。(2018年3月23日のブログ参照)
ミルク補足をするときも必ず直母をしてから。
・もっと空腹にさせてから飲ませる
→空腹になりすぎるとイライラして飲めないので、
小腹が空いたのを見計らって早めに授乳をする。
赤ちゃんの体重増加がゆっくりなのを
「母乳が原因だ!」と断言するのなら、
なぜおっぱいを診ないのでしょう?
なぜ授乳をしている様子を診ないのでしょう?
なぜ赤ちゃんの口腔内の状態のチェックをしないのでしょう?
体重以外の、発達や頭囲、身長、総合的な材料は無視なんですか?
おしっこやうんちの状態はなぜ聞かないのでしょう?
体重しか見ずに、「母乳が足りてない」「母乳は出ていない」
と決めてかかるのは、どうなのでしょうか。
てゆーか、
助産師の言うことはアテにならない
ってー・・・
なんやねん。
もう、悲しくなっちゃう。( ;∀;)
わたしたち助産師は、
では、なんのために
開業しているのでしょうか。
立場が違えば指導も変わるのはわかります。
でも、助産師を信じて
ばぶばぶに通ってきてくれている彼女の前で
助産師をなじる発言をするのは
一生懸命子どもに向き合うママたちを
混乱させ苦悩させるだけの暴言に他ならないと思います。
もっと、ママの気持ちに寄り添った
指導をしてほしい・・・
もっと、医師も、
母乳栄養のことを勉強してほしい。
強く思った一件でした。